近代短歌データベースを検索するだけのブログ 

近代短歌DBは近代短歌15万首の全文検索と簡易分析を提供するサイト。運営は村田祐菜先生。私はそれを検索するだけの人。

検索ワード「天飛ぶ」

2022-10-01 09:43:47 | 検索するだけの人

検索ワード:   天飛

ヒットした短歌: 16件

久方の天飛ふ星の輝きを尾引き豐引きめぐり歸らね : 伊藤左千夫 『[左千夫全集]』, 1908, [1908]

天飛ぶや につぽん還る。神無月 青雲晴るる南よりす : 釈迢空 『天地に宣る』, 1937-1942, 1942

祈らるれ天飛ぶ君がプロペラの幾千哩恙なかれと : 太田水穂 『双飛燕』, 1950, 1951

憧れつ新しきえぬわが胸のおぞきに似ぬや天飛ぶ雲よ : 窪田空穂 『まひる野』, 1899-1905, 1905

天飛ぶやねぐらに歸る伴烏見るに得堪へぬ思ぞ吾する : 伊藤左千夫 『[左千夫全集]』, 1903, [1903]

天飛ぶや鶴見の空に吹きあがる歌の散華のきららかさ見ゆ : 太田水穂 『流鶯』, 1946, 1947

天飛ぶや鵄の尾といひ世の人のさばの尾ともいふ朱塗の琴 : 長塚節 『[長塚節全集]』, 1904, [1904]

皇御祖い行きしらししわたの原ふりさけ見つつ天飛ぶ君は : 北原白秋 『昭和17年1月1日「日本評論」17年新年号』, 1942, [1942]

十とせこそ下に泣きけれ天飛ぶや帰らぬ君を声あげて泣く : 与謝野鉄幹 『相聞』, 0000, 1910

汝が嘆き聽けば天飛ぶかりがねよわれも愁ひは泣きて棄つべし : 窪田空穂 『まひる野』, 1899-1905, 1905


山上憶良の和歌を踏襲しているのは、釈。それから與謝野。長塚は意外にユニーク。北原は口からでまかせ。


検索ワード「神無月」

2022-10-01 08:52:14 | 検索するだけの人

ヒットした短歌: 36件


天飛ぶや につぽん還る。神無月 青雲晴るる南よりす : 釈迢空

: 釈迢空 『天地に宣る』, 1937-1942, 1942

神無月/岩手の山の/初雪の眉にせまりし朝を思ひぬ : 石川啄木 『一握の砂』, 1908-1910, 1910

天城の木藥ばかりに色づきて野菊なほ咲く神無月かな : 与謝野晶子 『白櫻集』, 0000, 1942

草紅葉霜にさびゆく神無月朝晴の野を飛ぶ鳥もなし : 伊藤左千夫 『[左千夫全集]』, 1909, [1909]

神無月菊の日和を浅草に目離れず見けり猿おもしろみ : 斎藤茂吉 『短歌拾遺』, 1908, [1908]

頼めなく夕かがやかし神無月わかくさ山の日あたりのいろ : 北原白秋 『夢殿』, 1927-1939, 1939

神無月伊藤哈爾濱に狙撃さるこの電報の聞きのよろしさ : 与謝野鉄幹 『相聞』, 0000, 1910

神無月空の際涯よりきたるとき眼ひらく花はあはれなるかも : 斎藤茂吉 『赤光』, 1912, 1913

神無月せんだん立てる霧原や風土記に似たる北相模かな : 前田夕暮 『歌稿 夕虹』, 1906, [1906]

神無月合歓の老木のわくら葉のすでにわびしく濡れわたるなり : 北原白秋 『昭和3年3月1日「近代風景」3巻3号』, 1928, [1928]

牧羊神の髭いとながながと吹きみだす神無月ともなりにけらしな : 吉井勇 『酒ほがひ』, 1905-1910, 1910

神無月の土の小床にほそほそと亡びのうたを蟲嗚きにけり : 斎藤茂吉 『赤光』, 1909, 1913


ベーシックで丈の高い短歌が多い。さすが石川。齋藤、前田、折口もただでは済まさない。

天(あま)飛ぶや鳥にもがもや都まで送り申(まを)して飛び帰るもの 巻五(八七六)


検索ワード「御会式」

2022-10-01 08:43:56 | 検索するだけの人

検索ワード:  会式

ヒットした短歌: 5件

仄じろくお會式ざくら枝に咲きしぐれ降るなる三島宿かな : 与謝野晶子 『白櫻集』, 0000, 1942

宿院に諸國の僧のつどひ來て御會式ちかき山のうへかも : 中村憲吉 『しがらみ』, 1921, 1924

御会式の万燈あかく山を去り蹤きゆける太郎この夜帰らず : 北原白秋 『昭和9年1月1日「日本短歌」3巻1号』, 1934, [1934]


御会式(おえしき)宗祖日蓮聖人御報恩御会式法要https://honmonji.jp/oeshiki/index.html

御会式(おえしき)櫻
日蓮大聖人が御入滅された十月十三日前後から咲き始め、翌四月八日のお釈迦様御生誕のころに満開になるめずらしい桜です。日蓮大聖人が御入滅になられた時、開花したという言い伝えのある桜です。

https://www.kyoto-hana.net/sakura1002.html

堺市が大仙公園の圃場で育苗してきました新品種の桜が、平成30年2月20日付で(公財)日本花の会により「与謝野晶子」として品種認定されました。https://www.city.sakai.lg.jp/kurashi/koen/midori_enjoy/sakaiburando/sakura_yosano.html


検索ワード「寄席」

2022-10-01 07:32:26 | 検索するだけの人

ヒットした短歌: 8件

勇らは いづく行くらむ―。このゆふべ 寄席行燈の光り しめれり : 釈迢空 『倭をぐな』, 1947, 1955

人すくなく疊あかるし雨の夜の寄席に這入りて坐らむとすも : 古泉千樫 『屋上の土』, 1915, 1928

雨の夜家を出でつつゆくりなく場末の寄席に這入りけるかも : 古泉千樫 『屋上の土』, 1915, 1928

寄席にゐて古き小唄をきける時こほろぎ鳴けり耳の近くに : 古泉千樫 『屋上の土』, 1915, 1928

雨の夜の寄席の疊のあかるきにほそほそと鳴くこほろぎきこゆ : 古泉千樫 『屋上の土』, 1915, 1928

さしのぞけば向ふの寄席に人形の治兵衛踊れりなんとせうぞの : 北原白秋 『明治44年7月1日「創作」2巻7号』, 1911, [1911]


六代目円楽逝去。古泉は代わり映えのしない短歌を4つも「屋上の土」に入れている。割と退屈。釈の勇は吉井勇だろう。