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きなやんの独り言

原発事故で価値観が一変した中年の独り言。

平成25年大晦日

2013-12-31 18:19:54 | 1F事故

さて、とうとう大晦日を迎えてしまいました。
ついこの前新年を迎えたと思ったら、もう大晦日です。最近、とみに1年が短く感じられます。
これは、細胞分裂がかなり停滞していることの証拠です。またひとつ、歳を取りました。
思い起こせばこの1年、福島県の屋外で始まり、茨城県の屋外で終わりました。少々、冬場の屋外は、身体にキツイ年齢になりました。

またこの1年は、大熊町のこれからを考えることに費やした時間が多かったのは事実です。事故から2年9ヶ月が経過しましたが、その間進んだのは「中間貯蔵施設」建設の具体化だけのように思えます。いや、時間の経過とともに、国の考える具体策が寄り現実味を増している、そして、それはほぼよ予想通りの展開となっています。中間貯蔵施設の運開後に問題となるのは、「大熊町の存続」についてと予想します。
つまり、国は「中間貯蔵施設」を建設・運開するまでは大熊町に気を使わざるを得ませんが、運開後はその配慮が極めて少なくなると思っています。

本年は、駄文にお付き合いいただきましてありがとうございました。来年も引き続き駄文にお付き合い頂けますようお願い申しあげます。
良いお年をお迎え下さい。

P1010335 写真説明:昨日は娘の誕生日でした。P1010325





大熊町中間貯蔵施設の概要

2013-12-23 07:05:47 | 1F事故

12/14に国から大熊町に中間貯蔵施設の設置申し入れを正式に行われましたが、12/17に大熊町復興サイトにその概要が掲載されました。

国からの申し入れ内容http://www.town.okuma.fukushima.jp/fukkou/?p=2897

上記ページ中央に施設配置概要図が貼付されています。クリックをどうぞ。

 

概要図を見ると、廃棄物減容・保管設備はとてつもない大きな規模であることが分かります。費用1兆円を要する事業であることを実感できます。

双葉町・大熊町の1Fを囲むように建設される中間貯施設は東西3km×南北3km15km2に及ぶ広大なものです。

因みに拙宅は、概要図中央オレンジ色の土壌貯蔵施設(Ⅱ型A)になるようです。お隣の「ふれあいパークおおくま」は付帯設備として、その土地建物を再利用するようです。

*土壌貯蔵施設(Ⅱ型A)とはhttp://josen.env.go.jp/soil/pdf/draft_outline_131214.pdf

8000Bq/kg超の廃棄物を収納・保管する茶姿保管場のことを言います。

 

ここまで計画を詰めた上で申し入れを行われたら、大熊町は「うん」と飲まざるを得ない状況だということは理解できます。国の方が1枚も2枚も上手だということです。

しかし、ここで国に言いたいことを言わせていてはいけません。大熊町に大きな犠牲を強いるこの計画に対して、福島県民200万人の一員としてそれに協力すべきと考えます。その代わり、この広大な国有地をただのゴミ置き場にするのではなく、メガソーラーによる一大電力生産地としての活用を図るべきであると国に申し入れることを提案します(翻案については、役場に提案済み)。廃棄物の減容の対目の焼却炉を国で設置する予定とのことですから、ついでに蒸気タービンを持つ発電設備を設置することでより有効な発電が可能となります。

これら発電事業を「町の仕事」として国にその建設を要望していくのです。その運転とメンテは、大熊町の仕事になります。

 

上記は現実性のない夢でしょうか?当方には、現実味の高い計画のように思えて仕方ありません。Okuma_shisetsu_haichi


大熊・双葉町 国有化(中間貯蔵施設にメガソーラー建設を求めよ)

2013-12-15 17:03:20 | 1F事故

12/14(土)に福島市において、国と地元(福島県、楢葉・富岡・大熊・双葉町)の首長が集まり、セレモニーが行われました。中間貯蔵施設を大熊・双葉町の一部を国有化し、そこに中間貯蔵施設を作る申し入れを行ったというものです。あくまで「中間」であり、30年後の施設廃止のための法制化を行って、あくまで「最終」処分場にはしないとの方針を貫くというものです。
新聞記事
http://mainichi.jp/select/news/20131215k0000m010035000c.html

嘘も方便といいますが、よくぞここまで戯言を垂れるのか、正直国のやり方にはあきれて薄笑いさえ出てきます。30年後の放射能濃度はザックリ計算すると現在の<1/4に減衰しますので、30年後に保管が必要な廃棄物はかなり少なくなっています。物理的減衰等を考慮して法制化しても問題ないと踏んでいると思っています。であれば、そのことを、真摯に伝えるべきですが、プレス等を見てもそのことを報道しているものは見当たりません。俺だったら、「コケ」にしてくれたもんだと、席を立っていますが・・・。

国は、地元自治体にゴミ置き場を作るために国有化を宣言しました。でも、大熊・双葉にゴミ置き場を作るしかないのです。それが一番合理的な考えだと確信しています。
であれば、町は国に貸しを作ることとなります。国の要求を呑む代わりに、
①地権者の今後の生活を安定させるための諸対策をを求めること。
②ゴミ置き場の上にメガソーラー発電設備を国の資金で設置し、それを大熊町に無料で貸与すること。
③貸与期間は中間貯蔵設備設置期間とし、
30年とすること。30年後も中間貯蔵施設が設置されている場合は、その延長分も貸与期間に含むこと。
④大熊町はそれら設備を使って発電業を営み、売電で雇用を確保することに協力すること。
⑤その他、汚染土地を活用した発電業の拡大を図る場合は、国は積極的に協力すること。

これは、国と地元自治体とのギブアンドテイクの関係です。国に大きなギブを与え、国からはホンの小さなテイクを得る。大熊町は、その小さなテイクで身の丈に合った雇用と除染を行うのです。

きなやんのメガソーラー発電の薦め
http://blog.goo.ne.jp/kinayan/d/20120819

このぐらいは、国に要求してもいいのではないでしょうか。明日、役場の○×課長にメールしようぉっと。

蛇足ですが、拙宅は国有化対象エリアの中にあります。

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「大熊に帰る帰る」と言われても・・(インフラと仕事の確保ままならず)

2013-12-08 10:19:29 | 1F事故

11/24(日)に、大熊町町政懇談会があり、渡辺町長など役場から幹部が水戸に来て、現状とこれからの計画を説明していただきました。参加者は、約20名(大熊からの茨城県への避難者は400名弱)でした。出席率は~5%ほど。
備忘録として記録したいと思います。

役場は、パワーポイントで作成した除染結果と今後の方向性を示した資料を配布しました。
①大川原地区の除染は、概ね良好な結果を得た。
②今後も同地区の除染を行い、帰還地の確保を行う。
③H27年3月までに町と県施設を建設し先行して帰還し、町民の帰還を促す。
というものです。

帰還に必要なのは、土地と建物だけでしょうか?
上記の設備では、一時帰宅の際の休憩所で終わりかねないと危惧しています。大熊町としては、「役場支所」が大熊町内にあることは、その存在価値を大きく高めることに繋がることは理解しますが、住民不在の感がしてなりません。即ち、住民が戻るためには、戻った後の生活が維持できる仕組みが不可欠なのです。それは、インフラと仕事場。

きなやんは、こう考えます。
「インフラは、後から付いてくる。まずは、仕事の確保が優先だ」
仕事がなくては、インフラが整備されようとも帰還することに躊躇します。どうやって、食っていけばいいか・・・。

今の大熊町には、1Fか除染の仕事しかありません。それ以外は、役場しかないのです。この状態で、町は住民に対して大熊に戻ることを大きく期待しているのです。

であれば、町は大熊町内に上記以外の仕事の確保を考えているのか?答えは「否」

当方は、先の懇談会で次の質問をしました。
拙「中間貯蔵施設が仮に出来たと仮定した場合、町は、その土地の有効活用について、仮の話でもいいですから考えていますか?
例えば、貯蔵施設の上を町が使うことが出来る権利をもらうとか・・・」
町「・・・???・・・」
拙「廃棄物を貯蔵した跡の土地はでメガソーラー発電が出来るじゃないですか。その土地で電気を起こして金を稼ぐ、発電とメンテで人を雇う。汚染した土地をお金の生産地に作り変える・・・」

変電・送電設備と人的インフラが整った大熊の地ほど、発電に適した土地はないのです。中間貯蔵施設の建設によって広大な土地(3×5km=15km2)を、ただの汚染物の倉庫にしておくのは、ものすごく勿体ないことなのです。汚染物は土中へ、その上部にメガソーラー発電設備を作って、電機を起こす。起こした電気を売って。発電とメンテのための人を雇う。状況によっては、「特区」を作ってもいいでしょう。例えば、発電に掛かる税金を免除(300円/1000kwh)する。

やり方は、いろいろありますが、まずは、除染以外の仕事をつくることこそ必要と感じています。

詳細は、以下を参照願います。

◆メガソーラー発電による雇用の創出http://xls-hashimoto.cool.coocan.jp/radiation_monitoring/kinayan/biomass_hatsuden/futabagun_koyou_no_sousyutu_1.pdf
 
全体計画案(バイオマス発電による双葉軍復興計画・除染と売電)

http://xls-hashimoto.cool.coocan.jp/radiation_monitoring/kinayan/biomass_hatsuden/biomass_hatsuden.html

 

後日、役場の人間と話をしました。
役場「国有地になると、その土地を大熊町が無料で使う方法がないんです。かなり難しいです・・・」
拙「1円で借りれば。1円がダメなら10円でも。金を払えばいいんですよ」P1010266

 


(11/2)11回目一時帰宅放射線モニタリング(沈降ダスト他)の測定結果

2013-12-01 15:48:12 | 1F事故

11/2()に行った測定がようやくアップされました。楢葉町の内職を優先したため、掲題のアップが遅れました。今回の測定は、いつもと趣向を変えて初めて「沈降ダスト」の測定を行いました。これはどのようなものかというと、降り積もった汚染量の測定です。

 9/22に一時帰宅を行い、既値面積のポリシートを家中10ヵ所に貼付してきました

 
もちろん非汚染のポリシートです。

 11/2にそのポリシート上の汚染を測定し、汚染密度を測定しました。

 9/22-11/2、つまり40日間に降り積もった汚染量の測定となります。

 汚染量(Bq)を面積で除することで Bq/cm2 という単位で表すことができます。

 この単位には、時間のファクターが入ることとなりますが、今回は評価しません。

 xls-hashimotoのExcel学」http://xls-hashimoto.cool.coocan.jp/radiation_monitoring/kinayan/20131102/kinayan_16.html を参照ください。

結果は、家の中に「新しい汚染」が検出されました。貼付したポリシート上に汚染が検出されました。さて、この汚染はどこから持ち込まれたものか?「家中にある汚染が舞い上がって再沈降した」、「泥棒など家中を歩き回り、よその汚染を持ち込んだ」もしくは「外(屋外)から持ち込まれた」が考えられます。11/2の際に、泥棒等による汚染拡大を心配しましたが、泥棒の侵入はなかったものと判断しました。

そうすると残った理由は二つ。「家の中の汚染が最付着した」「外から持ちもまれた」のいずれかになりますが、家の中の汚染は高くて~28000cpm。
http://xls-hashimoto.cool.coocan.jp/radiation_monitoring/kinayan/20130810/kinayan_15.html

これが舞い上がりによって~1000cpmになるには舞い上がり係数=1000/28000=0.036(3.6E-2)となり、一般的な舞い上がり係数=1E-6よりかなり大きくなるため、*家中の舞い上がりでは無いと考えられます。
 * http://www.jaea.go.jp/fukushima/pdf/gijutukaisetu/kaisetu08_v2.pdf
    舞い上がり係数は事故直後で1E-6~1E-4、記載されていますが、 
    事故から2年8ヶ月が経過しての値として1E-6を採用します。

最後に残ったのは、「外から持ち込まれた汚染」ということになります。

どうも、外から家の中に汚染が持ち込まれているようですね。前記の参考文献には、時間の経過によりその舞い上がり係数は1E-10~1E-8と4桁も舞い上がりにくくなると記載されています。家の周りに付着した汚染は、土壌に固着されていますので、庭や周りの田んぼからの汚染ではありません。

では、どこから来た汚染なのか?拙宅は、1Fサイト正門から直線でおよぞ2kmのところにあります。
そこで、福島県のモニタリングポストの値を見てみましょう。
http://oku.edu.mie-u.ac.jp/rad/

ここから、9/2-11/2までのトレンドデータを確認してください。
どうも、1Fを囲む形で設置されているモニタリングポストの値が大きく変動しています。雨が降ると線量率が上昇しますが、雨による上昇分は無視できます。

「あれれ???汚染は、どこから来ている?」

そうです。データは答えを示しています。