奇面のPの気分日記

16進数表記ならば、まだ30代な、奇面のPの不定期日記です。。。

3/21出題の積分の問題の解答

2008-03-26 23:03:06 | 数学
まず、解いて報告していただいたMN氏の解答を載せます。テキストをそのままコピペして載せると:

「S=sinx、C=cosxとしてよんでください。あと、積分記号は省きます。

その1:
S/(S+C)
=(S-C)/2(S+C)+(S+C)/2(S+C)
=0+π/4
=π/4
(S-C)/(S+C)の積分は-log|S+C|

その2:
I=S/(S+C)
=(S+C)/(S+C)-C/(S+C)
C/(S+C)がπ/2-x=tと置いて変形するとS/(S+C)=Iとイコールになるので、
最終的に、
I=π/2-IとなりI=π/4となる。」

「その1」の式変形にはびっくりしました。お見事!こんな発想は私には無理(×。×)

解法を2つ以上という制限を難なくクリア。いつも解答を寄せてきただきありがとうございます^^

さて、私の考えた解答です。今回もアクセサリーの「ペイント」で頑張りました。

まず1つめ。“知らなきゃできない”に近いですが、大学入試などで使われるテクニックとして、積分範囲が0からπ/2のとき「x=(π/2)-t」の置換積分があります。すなわち、積分区間の特殊性に注目して



2Iが求まれば、あとは2で割るだけですね。

これは模範解答的でエレガントな解法ですが、積分区間が0からπ/2のときくらいしかできない、という弱点があります。そこで、もっと応用の広い方法として、次の解法も考えました。

2つめ。たとえば、分母と分子が逆だった場合は、簡単に積分することができます。分子が和の形になっても全然困らないからです。しかし、分母が和の形ではこのままではうまくいきません。そこで、分母を合成して、角度の“基準”をxではなくx+(π/4)にして(つまり分母の形を“基底”にして)、分子を分母基準に合わせることを思いつきました。

分母は、三角関数の合成の公式を用いて、(√2)sin(x+π/4)にします。

分子は、sinx=sin(x+π/4-π/4)と考えて、sinの加法定理マイナスバージョンを適用します。

そして次のように計算します。



分母が“和”になっているのが障害だと感じれば、とりあえず合成するはず。そして合成した式を見れば、x+(π/4)=tと置換積分したくなるはず。考え方や発想は素直で凡人的だと思います。

さて、私の2つの解法とMN氏の2つの解法。共通するのは1つだけ。だから解法は3つ出てきた、そう見えます。しかしながら、お互い「2つ目」としている解法は、見た目同じに見えない(その解法に辿り着いた経緯が全く違うから)ものの、よ~~~~~~~~~く見比べてみると、実は本質的には全く同じ解法だと気が付きました!!!

実は同じものでも、切り口や視点が違うと全然違うものに見えてくる!いや~面白い体験をさせていただきました^^
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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (数樂@MN??)
2008-03-27 22:05:06
私の方こそ、π/4使って合成しようなんて考えませんでした。
倍角と半角は考えてみたんですけど・・・。
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Unknown (奇面のP)
2008-03-28 00:05:08
合成よりもそのあとの分子の変形のほうが重要でしょう。合成自体は、分母だけ見れば常套手段です。
何人か集まれば、自分の気がつかない解答を発見できるのがいいですね。今後ともよろしゅう^^
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Unknown (数樂@こんなんでましたけど)
2008-03-28 00:41:11
P様の答え見て思ったのですが、x=t+π/4で置換積分するのもありですね。
積分範囲が-π/4~π/4に変わるので奇関数の部分はすぐ0に出来るし。
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Unknown (奇面のP)
2008-03-29 01:55:42
はい。その置換積分は効果的です。本文中にもそう記しておきました。
こっちのほうは、積分区間が0~π/2でなくても解ける方法としたかったので、奇関数になる偶然性は触れませんでした。
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Unknown (数樂@書いてありましたね。)
2008-03-29 07:58:04
失礼しました。
手書きしか見てなかったようです。
確かに、積分範囲が変わると解けても2度手間になってしまう気もしますね。
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Unknown (奇面のP)
2008-03-29 12:27:46
まあ奇関数も捨てがたいですね。
手書きというかマウス書きというか・・・
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