甘裸哲学

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生命倫理の諸問題に関する考察

2013-01-11 15:53:55 | レポートや発表
一時間かけて急遽レポートを書きました。長いので、暇な方以外は読まないことをお勧めします。


授業教室に着いた時には既に多くのレポートが提出されていた。人間は忘れる肉であるということを前回のレポートで確認したが、こうやって大切なことを忘れたせいで、嫌な現実に直面すると、人生そのものが嫌になり、全てのことを忘れ、消えてしまいたくなる。
というわけで緊急にWikipediaに記載されている生命倫理への考察を行うことにする。着床前診断等の遺伝子診断、人工妊娠中絶、代理母出産、脳死、臓器移植、安楽死・尊厳死、インフォームド・コンセント、終末期医療、看護倫理、ヒトクローン研究、実験動物の扱い、遺伝子組換えによるバイオハザードの規制、遺伝子組換え作物による遺伝子汚染、これら全てについて今から考えてみます。
まずは着床前診断等の遺伝子診断及び人工妊娠中絶。生まれる前に子供がどのような障害を持っているかなどが分かってしまう素晴らしい技術である。その素晴らしさゆえに、残念な子供は産まないという選択肢を用意してしまう。私自身、自分が残念な子として生まれるのは絶対に嫌だし、この技術により周りの子供達が選ばれた優秀な者ばかりになってしまうというのなら、なおさら生まれたくない。この技術が本当の意味で確立されてしまえば、我々の社会は必然的に優生思想に支配されてしまうのである。パラダイムが変わっていくのを、私はただ傍観することしかできない。私は、必要悪としてこの人工中絶を支持しようと思う。
次は代理母出産。結局は代理で産んだ母親が後になってやっぱり自分の子供として育てたいなどと言い出し、裁判になってしまう問題だろう。しかし、最初に述べた出生前診断技術の真の確立により、どのような子供が生まれるのか、生まれる前からはっきりと分かってしまうのであれば、代理母に勝ち目は無くなるように思う。
次は脳死、臓器移植、安楽死、尊厳死についてだ。現在では脳死が人の死であったように記憶している。脳が心を生み出すことだけは確実であり、心のない人間は哲学的ゾンビであることが確定しているということであるから、このような単なる肉の塊は既に人ではないと考えるのだろう。人間は考える肉であり、考えない肉は人間ではないのだ。だから、このゾンビから臓器を勝手に持っていくことは、その臓器が無償で他の生きる意志を持つ(心のある)人間の命の救済に貢献する限りにおいては正義である、と私は考える。実際この資本主義の社会では、金のない人間が自分の臓器の一部を売って生計を立てているのかもしれないが、それが互いの同意を経たものである以上、私には悪いことであるとは言えないのである。また、心が満たされない人生など生きるに値しないというクオリティオブライフの観点から、尊厳死や安楽死を悪いことであるかのように言うのはおかしいと思う。
次はインフォームドコンセント、終末期医療及び看護倫理についてだ。はっきり言わせてもらうと、こんなもの私にとっては何の問題でもないのだが、一般に考えられているであろう話を予測して、何とか考えてみようと思う。リスクの高い治療行為を行う際、当然、それに関する説明とそれに対する同意が必要なわけであり、末期の患者にも、彼の置かれている状況を明確に説明すべきである。また、身体障害者の性欲処理のため、看護師が患者の性器をいじめたりするのは、患者が望み、看護師が同意する範囲でなら問題ないと思うし、患者には看護師に強要する能力はないであろう。また逆に、看護師が動けない患者の性器をいじめて遊ぶのを至上の快楽だと認識しているのであれば、患者はどのような手段を用いても家族か何かに助けを求めるべきであり…..いや、そのような人間が看護師になれてしまう国家試験か何かをきちんと見直す必要があると言えるだろう。
次はヒトクローン研究及び実験動物の取り扱いについてだ。今日(2013年1月11日三限目の生物学史の授業)の発表でも言及していたものがいたが、自分の臓器のためのクローンを自分で作ることはできない(遅すぎる)のである。つまり、自分のためというよりは、自分の次の世代のために作るのがクローンであり、そういう意味では、私利私欲のために悪用される危険性は薄そうだ。しかし、自分の子供の臓器を売って金にしようと考えたりする連中もいるだろう、という反論が出てくるのかもしれないが、そんなことをするよりは普通に子供を作った方が簡単だし確実なのである。自分がもう一人いることで、そいつばかりに面倒な学校の授業を受けさせて、自分は家で一日中ゲームをしていたりすれば、いつのまにか偉くなったクローンに自分が取って代わられてしまうという逆説が起こるのである。そうして、結局は交互に授業に出席することになり、これは本当に二人分の生活費と採算の合う儲けものなのかな、と疑問に思ってしまう。私としては、「クローンは哲学的ゾンビとして、その臓器のために価値がある存在」として定義したい。とにかく、心発生のメカニズムが分からない以上、クローン技術は人間に応用してもあまり意味がない、と私は強く思うのである。実験動物の取り扱いについて、とは言うけれど、結局は人間以外に心があるのかどうかについて考えているに過ぎないはずだ。痛みを感じるというのは心の現象であるし、このあたりの問題では、心について深く考える必要があることは明確である。そもそも脳のような機関は下等生物からちょっとずつ進化してきたものであり、もし人間だけに心があるとするならば、それは「神が人間を創った」と言っているのと同義である。逆に、全ての生物に心を認めるなら、脳の、最小単位である構成要素一つ一つに原意識なるものを認める必要があり、これだと、石や水に心があってもおかしくないように思われ、全ての物に心が宿るとするアニミズムとなってしまうのである。結局、心の話をすると宗教の話になってしまうので、ここではこれくらいで逃げることを許して欲しい。
最後に、遺伝子組み換えによるバイオハザードの規制及び遺伝子組み換え作物による遺伝子汚染についてだ。人間が自分達にとって都合の良いように自然環境を変化させてきたことは自明であるが、この問題は、我々と同じ環境に生きる他の生物までも我々にとって都合の良い生物に変えてしまって良いのかという問題である。心があるかどうかは別にして、人間が他の生物を見下していることは良く分かった。個人個人が犬や猫を家族のように扱おうが関係ない。人間は犬や猫を石や水と同じように扱おうとしている。人間の命は他の動物の死骸の山の上に成り立っており、頂点に君臨する人間様の命を、普段は平気で食料のために他殺(他人に殺させること)しているくせに、実験の時に限って、「動物が可哀想だ!今すぐ実験をやめろ!」などいうのはナンセンスだと思いますよね?動物愛護団体の人間は普段動物を殺させて食べたり、植物を殺させて食べたり、結局生物を大虐殺させているというのに。彼らは植物の命に価値はないと言っているだけの団体だ、と私は認識している。 
遺伝子汚染なんて僕の知ったことじゃないよ。他の生物、いや、もっといえば、赤の他人がどうなろうが僕には関係のない話だね。遺伝子組み換えに成功するか失敗するかなんて僕には分からないし、その結果何が起ころうとも、私にはそれを受け入れることしかできない。どんなことでもやってみなくちゃ分からないし、そんなことを言ってしまえば、最初に述べた着床前診断等の遺伝子診断が真に確立される日なんて永遠に来ないだろう。結局は確率の問題だ。シュレーディンガーの猫なんて皆死ねば良いのにと思う。あの猫を確実に殺す方法なんてない。発展する科学技術の負の側面だけを発展する前に殺すことなど不可能である。私は研究者達を信じ、彼らが素晴らしい食料を作ってくれることに期待している。
今回は話さずに逃げたが、宗教上の理由で医療が行えなかったりする問題など、他にも様々な生命倫理の問題があるだろう。これらを語るには宗教などについて詳しく話す必要があるので、自分の能力を考えて私は逃げたのである。生命倫理の問題は人々が目を背けたくなるようなものばかりであるし、それについて深く考えたせいで欝になってしまうかもしれないので、私はこのような話をあまり他人とは共有したくない。ただ、何も考えずに滅茶苦茶なことを言っている人間の矛先が私に向いたときだけ、私はこのような話題に関する残酷な知識を彼に与えるのである。この話に続きがないことを望む。

追伸(続きではありません):この記事に関するTwitterでのやりとりを補足します(妊娠中絶の内容を以下に掲載)

ブログでは妊娠中絶の問題を、障害を持った子供が生まれる場合に限定しているけど、レイプされた場合とか普通にリア充してたらできちゃった場合とか色いろあるよ。だから一部だけを取り出して結論付けるのはあんまり良くないと思う。

・ちなみに僕は中絶反対です。身体障害の女の子を産ませて、毎日性的虐待したいです(*≧∀≦*)
・レイプで産まれて来た子にはレイプしたアイツの血が混ざってる。ああ、憎たらしい。 毎日こき使ってやろう。金のある奴と結婚させて、大金をせしめてやろう。
・リア充してたら出来ちゃった子は、貧乏のうちにくそリア充と仲良く心中しなよ?wwwwwwww
 
指摘された「色いろな場合」について述べました。これでも「中絶はダメだ!」と言うならご自由に。

レイプで出来た子どもを産む親とかいんの?初耳だなwwwwwwww

日本では珍しいかもしれないけど、西洋辺りだと「レイプされた子供でも罪はないから生むべきだ」っていう主張はある。

罪はないから?原罪があるだろ?あいつらクリスチャンが中絶を認めないのはry

この話は宗教批判にしかなりそうにないので停止しました

だって、人の形をしたものから手や足を千切りとっていくんだから・・・。あと、そういう「中絶は殺人」論が出てくる以上、殺人の可能性が出てくるから、各々の都合で中絶していいのかどうかも怪しくなってくるのさ。だからこそ、一つの大きな問題になってるんだよね。

グロいと言ってしまいましたね。あんなものは人じゃない。ゾンビですよ!ああ!気持ち悪い!!!

私のブログでは心が無い人間はゾンビとして扱うと最初の方で述べたはずだ。考えない肉をいくら殺しても、稀少種で無い限りは罪にならないだろう。

君のブログの中ではそうかもしれないけど、一般社会では仮に心がなかったとしても人間は人間だからねぇ・・・。

いいえ。一般社会では脳死が人の死です。脳が死ぬことは心が消えることと同値。心が無いのは脳が出来ていないに等しい。これはその人間がまだ人間として生まれていないことを示すね(。・ω・。)ゞ?

でも、そうだとすると脳が出来る過程で心が生まれる瞬間を自分たちは判断できないから、裏を返せば受精卵でも心はあるぐらいの暴論が言えてしまわないかな?もしくは、脳はあっても心がないという暴論も言えてしまうよね。でも両方とも一般社会では認められないよ?

受精卵でも心があるなら精子にも心がありそうだな、結局はアニミズムか。この精子殺しめ!人に心がないなら他の動物と同じだね。潰しがいのない論だ。それで君はどの論で僕の論を潰してくれるの?

一般社会ではそもそも心がない人間なんていないことになってるから、もしもそういう存在が出てくれば、人外、化け物扱いじゃないかな?

とりあえず、心の有無は僕達には判断できないから、「胎児には心がないから中絶は認められるべきだ」という論は根拠には成り得ないのではないか、ということが言えるんじゃないかな。

記憶がないなら心はないよ。自我が芽生えるのはいつだっけなー?(一般論!) 今度こそノシ

ちなみに、脳死とか植物人間が「死」と認定されたのは、医療の進歩で無理やり生かせることが出来る様になって、病院のベットが埋まってしまったのと、臓器移植が可能になったけれど臓器が足りない、という合理的にミスマッチを解消するためだった気がする。(うろ覚え)

胎児に記憶は無いかもしれないけど、やっぱり心の有無は判断できないよ?あと、胎児の頃の記憶って有るんじゃない?その方面に詳しくないからしらないけど、ネットだとちらほら見かけたりするよ?

デジャヴのもう一つの側面だね!記憶の捏造はなくならない!ああ、僕は誰だろうか。

あと、脳が完成すれば人として認められるとして、たとえ生まれる直前の胎児でも脳がまだ未完全だとしても、生まれた瞬間に全ての胎児の脳が完成するというのは無理のある話じゃないかな?そもそも、脳が完成するというのはどういう状態のことを言うんだろう?

出たよハードプロブレムwwwwwwwwどうして心を発生させる装置の最小単位が完成した脳なのか。完成するまでは一切心が生じないのに、完成した後で一部を切り取っても心はあり続けるというwwwwwwwwあああああああ、わっかんねwwwwwwww

記憶があるかどうかを根拠にするのなら、生まれてから1~2年の幼児なら殺してもいい、ということになってしまうよ?

それが僕の論の負の側面だね!(*≧∀≦*)

とりあえず、心を根拠にすることをやめることをオススメ

じゃあ君は何を根拠にすると言うんだい?

生きていて幸福になる可能性があるかどうかだと思う。だから、中絶はしないほうがいいのではないかな、と思う。まぁ他人の受け売りだけどね。

大体、能力の高低ならまだしも、幸福になれる可能性の高低なんて誰にも分からないよ。中絶出来ずに不幸になる家族がたくさん増えると思うよ。僕もその一人だし。そうなるくらいなら中絶して欲しい。

その可能性は、その人自身が判断すればいいんだと思うよ。自分の人生がどうなっても、誰にも責任をとってもらえないからね。もし考えた結果、自分に見込みがほとんど無いと思うのなら、安楽死するという選択肢もあると思うんだ。まぁ、現在は病末の場合しか認められないけど。

逆に、病末のみにしか安楽死を認めない社会は、制度不充分な社会だからダメだね。自殺ダメ絶対!とか言ってる奴等の社会もあるし、僕はこの社会に産まれたことを本気で憎んでいる。そういうことはきちんと制度を整えた後で主張して欲しい・゜・(つД`)・゜・

自分も、生きたい人はとことん生きることができて、死にたくなったら痛みなく死ねる社会だったらいいな、とは思うんだけどね。ままならないものだよね。心底生きたくない人は自殺するという手もあるけど、自分としては君には生きてほしいよ。

うん......楽しく生きられたらいいのにね.........もう少しだけ頑張るよ......

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