キューピーヘアーのたらたら日記

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『在宅ひとり死のススメ』 上野千鶴子

2022-10-05 21:34:07 | 
僕はホームヘルパー2級の資格を持っているし、

今お世話になっている障害者施設で、

系列の老人ホームの下請け業務に

長年従事している。


老人ホームの給食サービスに始まり、

館内清掃、食器洗浄、

現在は利用者さんの衣服の洗濯業務を担当している。



館内清掃に携わっていた時には

床を磨きながら


つぶさにホームを観察させていただいた。





だから、一般の人よりは老人ホームについて知っているつもりだ。





老人ホームとは、


一言で言うと



「悲哀」


だ。








そりゃたまにはボランティアの歌い手さんとかが来て、

ショーとかやったりする。

その時には

利用者さんの明るい笑顔が見れたりする。

職員さんたちもそんな利用者さんを見て

仕事のやりがいをかみしめたりする。



でも、そんなの例外だ。


ホームで暮らしている間、

ほとんどの時間を無為に過ごさないといけない。




見たいテレビが見れるわけでなく、

職員さんが話し相手になってくれるわけでもなく。




介護士さんってめっちゃ忙しいのよ。

配置人員は極めて少なく、

食事介助、入浴介助、トイレ介助、おむつ交換、服薬管理、事務仕事、


あれやこれや。



利用者一人一人に余裕をもって接する時間なんてないのよ。




老人ホームではほとんどすべての人が灰色の余生を送っている。



異論のある人もいるかもしれないが、


現状はそう思ってさしつかえない。







僕には子供がいないので、



いずれは老人ホームに入所し



灰色の余生を送らないといけない。






そう思ってきた。









ところがである。


上野千鶴子さんが提唱する「在宅ひとり死」。


この本を手に取ってよかった。


死ぬまで気ままに一人暮らしして何が悪い!


それが私の幸せ!!!!


と彼女は叫んでいるのだ。




まだ彼女の研究は途上である。



在宅ひとり死が可能と言っているが、

まだ見切り発車的なところもある。



でも、不可能を可能にするのが文明。






老後がバラ色であっていい。




そういう光が見えた一冊だった。



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