キューピーヘアーのたらたら日記

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『セックス・ボランティア』 河合香織

2007-05-15 23:01:28 | 
デリケートな障害者の性に対する心情を無視し、

世間の好奇の目を集め、金にさえなればよいという、

何と悪辣な本なんだろうと、2年前、アマゾンのおすすめ本のページに

アップされた時に思って、すぐに

"興味がありません"ボタンをクリックしてしまった。

今にして思えば、一般受けしないタイトルの方が

キューピーにはよかったのかもね。

巻末にあげられた参考文献の数々、

一冊も読んだことのある本がなかった。

自分の見識の狭さを再認識した。

新潮社さん、河合さん、ごめんなさい。


著者は2年半にわたって、綿密に取材されている。

命がけで風俗を利用する障害者、

マスターベイションの介助をする介護職員、

障害者を対象にした風俗店。

出張ホストを利用する女性障害者、

知的障害者に性を講習するワークショップの試み。

セックス先進国オランダにおける障害者へのセックス助成。

セックスだけの相手と、恋愛感情とは全く別物だと言い切れるのか?

晴れて夫婦となった後も横たわる性の悩み。


著者は自身のセックスに対するネガティブなトラウマさえも引っ張り出してきて、

性の悩みが健常者、障害者を問わず普遍的なものであることを語る。

そして、たとえ障害があろうとも、自由に恋愛し、結婚できる

世の中の環境を、生理的にも心理的にも社会的にも

構築していく必要性を問うているのだ。


そじゃないと、ブスやブ男にも性を助成してくんねの~って話になるじゃん。

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