8月13日、午前中に久し振りに大宮で成分献血を行いました。
これで通算130回目となりました。
献血センターに「くま子ちゃん」がいました。懐かしい!1年ぶりくらいかな?
「くま子ちゃん」とは私が勝手につけたあだ名です。顔が丸くマユと目はぱっちり。
「ちびまるこちゃん」カットの髪型、美人じゃないが、愛想がよく、それでいておっちょこちょい。
憎めないのです。そんな「くま子ちゃん」に2年前、私の血を抜いてもらった時のこと。
注射器を動脈に刺したのはいいものの、針の刺す位置が悪く、血を吸い上げることができなかったのです。
くま子ちゃん、「あらあ、ごめんなさいね」と言いながら注射器の針の位置をグリグリ直す。
「あの、痛いんですけど・・・・」とは口には出さなかったが、なにしろ血管の中を注射器の針を動かすなんて
キビシイわ・・・・。
何度もスイッチを入れる。血は吸引できない。わずか50CCの血を吸い上げただけでギブアップしてしまった
のです。
「ごめんなさいね~うまくいかなくて。痛くなかったですかあ??」
「いえ、だ、大丈夫です・・・・・」(心の声:とっても痛かったですぅ)
「すいません~!あーどーしよ!すいません!」 あわてふためくくま子ちゃん。
結局、成分献血は初の中止となった。
くま子ちゃん、かなり落ち込んでたなあ。でも明るいから大丈夫か。私は痛い右腕をさすりながら献血セ
ンターを後にした。
3週間後、また献血に行く。この前の失敗があったにもかかわらずまた行ったんだあ、と言われそう。
くま子ちゃんがいた。私の顔を見るなり申しわけなさそうな丸い顔でペコペコとお辞儀をした。
なんか憎めないしかわいい奴!と思った。今回は私の担当ではなかった。
その後も何度か顔を合わせた。いずれも私の担当にはならなかったがくま子ちゃんはペコペコとその
都度、私にお辞儀をした。
そして運命は1年後、とうとう再び私の担当になってしまった「くま子ちゃん」。
成分献血ですよ。前とおんなじですよぉ~。
ベッドに座った私にくま子ちゃんは「あたしね、もうトラウマになってしまってるの。緊張するわ~」
丸い顔をニコニコさせながらも注射器をいじるくま子ちゃんの表情にはどことなく緊張感が読み取れる。
あれから1年、私もかなり不安・・・・・・・
「はーい、では射しますよ~。チクッとしますよ~!」
「そんなこといちいち言わなくていいっての!」(心の声)
チクッ!!(心の声:痛い!)
「うーん、うまくいったかなあ。トラウマいやだなあ・・・・・・」(恐らくひとり言)
「だからそんなこといちいち言わなくていいって!」(心の声)
「あっ、大丈夫ですねえ。よかったトラウマにならなくて!」 うまく針が刺さったらしい。
「良かったですねえ~」(心の声:あのねえ・・・・・・)
こんな経緯があったのです。
そして、今日、くま子ちゃんは私のベッドにやってきて、
「お久し振りですねえ~。今日は出稼ぎでここに来たんですよぉ」
「出稼ぎって、もしかしたら私が吸い寄せられたんじゃないのかなあ?」
「あらあ、またまたぁ!!」
くま子ちゃんはまたいつもの通り丸い顔をペコペコと何度もお辞儀をした。
すがすがしい気分になった。