田園都市の風景から

筑後地方を中心とした情報や、昭和時代の生活の記憶、その時々に思うことなどを綴っていきます。

「道の駅おおき」と「もったいない宣言」

2015年08月11日 | 日々の出来事

「道の駅おおき」へやってきました。福岡県大木町は人口14,500人ほどの小さな町ですが、この道の駅も小振りな施設です。でも芝生広場や人工の丘があり、親しみ易い道の駅です。

直売所です。広くはありません。

       

 芝生広場にウサギと羊小屋があります。幼児を遊ばせるのには手頃で、よく孫を連れて来たものです。

 

 この道の駅が他と違うのは、隣接して有機廃棄物の処理場があることです。

 バイオマスセンターです。

 バイオマスセンターは、大木町が進めている循環のまちづくりの拠点施設です。

 ここでは、これまで焼却・海洋投棄してきた生ゴミ、し尿、浄化槽汚泥をメタン発酵処理しています。発生したメタンガスで電気や熱エネルギーを発生させ、施設内利用しています。また、メタン発酵を終えて残った消化液を有機液肥として農家に無償で提供しています。生ごみに異物が混入しないよう、各家庭や事業所の協力が必要です。農村部の小さな町だから出来ることかもしれません。

 このバイオマスセンターは、平成18年に第1期工事として建設され、第2期計画として平成22年、隣接地に道の駅がオープンしました。この二つの施設が「おおき循環センター」であり、指定管理者が一体的に運営しています。メタン発酵は完全嫌気性であり、臭いは全くしません。レストランも併設していますからね。「畑の中の道の駅」がコンセプトです。

 10年程前、ケニアのマータイさんが来日した折に「もったいない」の精神に感銘し、世界の共通語として広めました。私も小さい頃、祖母からご飯粒を一粒でも残したらいけないと言われたものです。

 いま全国各地で、もったいない運動が行われていますが、大木町では平成20年に町是として「もったいない宣言」を議決し、資源循環型のまちづくりを進めています。参考までに宣言文を掲げておきます。

 

          大木町もったいない宣言  (ゼロ・ウエイスト宣言)

子どもたちの未来が危ない。

地球温暖化による気候変動は、100年後の人類の存在を脅かすほど深刻さを増しています。その原因が人間の活動や大量に資源を消費する社会にあることは明らかです。

私たちは、無駄の多い暮し方を見直し、これ以上子どもたちに「つけ」を残さな

い町を作ることを決意し、「大木町もったいない宣言」をここに公表します。

1、先人の暮らしの知恵に学び、「もったいない」の心を育て、無駄のない町の暮らしを創造します。

2、もともとは貴重な資源である「ごみ」の再資源化を進め、2016年(平成28年)度までに、「ごみ」の焼却・埋立て処分をしない町を目指します。

3、大木町は、地球上の小さな小さな町ではありますが、地球の一員としての志を持ち、同じ志を持つ世界中の人々と手をつなぎ、持続可能なまちづくりを進めます。

以上宣言します。

                     2008年3月11日 大木町議会議決

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 交通マナーと県民性 | トップ | お盆に世代交代を実感する »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日々の出来事」カテゴリの最新記事