ケメコ通信ブログ版Ⅲ

みなみ西陣のおっさんのひとりごと

ビ・発・新

2005-11-29 07:13:14 | ビール会社の切磋琢磨
リニューアルした新製品を出すときには周到な計画が必要です。
リニューアルの内容によりますが大概は既存製品の改良型が多い。
すると店頭の棚割りは新規に獲得できずに既存製品との入れ替えになります。

そのために店頭在庫を始め、流通在庫を自然に減らす必要があります。
まず、生産現場では工場生産停止、非生産。社内的には廃番、出荷停止。
それでも返品や新製品のカバレッジ・アップなど多くの問題が起きます。

「シンナマ・スリー」。アサヒの「新生3」が新発売された翌日に
試しに飲んでみたくて京都市内の大型スーパーへ出かけました。
昨年の春からビールメーカーはそろって店頭の試飲会は止めています。

酒気帯び運転防止のためですが代わりに試飲缶の配布はやっています。
アサヒの「新生3」の試飲缶はもらえるでしょうか?
やっていました!やっていました!

多分アルバイトの女子学生さん?が酒売り場のエンドに立っています。
「新生3」大量陳列の前で試食台みたいなものを出して準備なのか撤収なのか?
近づこうとしたときぼくの前を歩いていたビジネススーツのおじさんが話しかけます。

バッジを見るとアサヒの人とは思えなかったのですが関係者らしい。
何か話しているのを見ながら周りをチェックすると試飲缶のケースがあります。
思わず「これ、ちょうだい!」と言ったところ「あっ!これは売れません!」

「分かってるわ!試飲缶やから売ったら税務署が怒りよる!」
「これは売れません!」「そやったら、なんのためにこれがあるんや?」
すると横のおじさんが彼女になにか囁きます。

それにつられて彼女とおじさんの会話がはじまります。
「おい、おい!聞いてるんのはこっちやがな!ちゃんと返事してーな」
それでも彼女は指示されているらしく頑として渡せないという。

慌てたおじさんはケータイを取り出しどこかへ連絡を取り始めました。
面倒になったぼくは他の売り場へ向かい始めました。
すると追いかけてきたおじさんが試飲缶1缶を差し出してくれました。

帰って飲んでみたのですがどこかどう変わったのか、あまり・・・・。
ちょうど1週間がたって昨日もスーパーで見ましたが
相変わらず旧製品が棚を占拠していて「新生3」は見当たりません。

まっ!「新生3」のTVのCMではありませんが
1塁から3塁へ走るのはルール違反でしょ。
でもそれ以上にルール違反は増税でしょ。

現行の酒税法のなかで苦労して苦労してメーカーが開発してきたのに
ちょっと売れはじめたら即、増税!ええ加減にしいや!
「ビ・発・新」は酒税も払ってその上に消費税も払わされているやから!

今日のケメコ通信ブログ版の写真は「新カテゴリー」です。

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