「板橋高校卒業式事件」で威力業務妨害罪にとわれ、現在最高裁で法廷闘争中の藤田さんが寄稿してくれたので記事をそのまま紹介します。
「外事3課、情報流出に思う」 藤田勝久
今秋、2010年10月の末、警視庁公安部外事3課の情報流出
が報じられた。
内容は、個人情報ー氏名、顔写真、住所、電話番号、家族構成など
ーを含む114点、数百ページもの膨大なものであって、まさしく
前代未聞の出来事であった。
真っ先に危惧されたのは、警察への情報提供者の身の安全である。
しかし、警視庁は「調査中」と言うのみ、まったく何らの対策も
とらないという異常かつ非情な対応に終始し、一か月が経過した現在
においても何ら変わることがない。
公安は組織の面子・利害のみを優先して、個人情報を晒された人々の
不安・苦悩を平然と踏みにじっていると言うほかない。
それとも、どう対処していいか分らず今や錯乱状態なのであろうか。
まずは直ちに「謝罪」の声明を発表し、情報提供者の供述部分には
捜査員の作文が含まれていると資料の信憑性を棄損し、安否が危惧される
人には保安措置を十全に取ること、これを緊急にすべきであったし、今か
らでも直ぐにしなければならない。
不安に駆られて引っ越しをしたい家族には、直ちにその費用を提供す
べきである。
国家が住民の安全を守ると言う「公安」の業務によって、逆に多くの
人々に危険と不安と苦悩を招来してしまった責任は、一刻も早く解消す
べく努めるのが当たり前のことであるのに、国家は、警視庁は何をやっているのか、
唖然とするばかりである。
真正の情報と認めることを躊躇し続けた結果、現在、情報は「怪文書」として
何らの規制も受けず、世界中に拡散してしまったし、ついには製本され
出版までされた。
このような無責任きわまる組織は、いったん解体するしかないであろう。
尖閣の情報流出者を英雄と賞賛する都知事・石原がこの警視庁の情報流出に
一言も触れないのはまこと無責任であり、笑止と言うほかない。
公安のこの犯罪的事件の報を受けて、様々なことが思い浮かぶ。
元日経新聞記者・杉嶋は、内閣情報調査室及び公安調査庁関東公安
調査局より依頼され、北朝鮮に旅行し帰国後、写真、ビデオ、供述資料を提出した。
その後、再度の北への渡航の際、スパイ容疑で逮捕され、2年2ヶ月後釈放された。
彼は、国会で次のように証言している。
「・・・公安庁に手渡した写真やビデオ、供述資料、これが北朝鮮当局に渡ってしまって
いたことが、取り調べの初期の段階で暴露され、慄然としました。
これはもう機密が漏れているというより、敵国側に情報を
提供するシステムができ上がっているいるとしか言いようがありません。
情報を保管している部屋に出入りできるすべての職員が
疑わしいとさえ言うことができます。・・・」(2002、7,25)
当局は何らの措置も取らず、マスコミもほんの小さく載せたに過ぎなかった。
今日の破たんが予見される。
2009年7月26日、朝鮮総連ビル売却事件の東京地裁判決で懲役2年
10月、執行猶予5年を受けた緒方重威は若くして検事となった人物である。
最高検公安部長となり、公安調査庁長官となり、認証官である広島高検検事長と
なって退官する。
それが朝鮮総連の意を体して暗躍し、ついには逮捕されるのである。
オーム事件などを想起しても、公安をめぐる闇は底なしに深い。
板橋卒業式「事件」の一審判決の朝(2006、5、30)、テレビは
警視庁公安2課長の「万引き逮捕」を報じていた。
公安2課は、2004年3月26日の板橋高校実況見分に大挙参入した部署である。
日頃、遵法精神など超越して好き勝手なことをやっていたゆえに、
人間として破たんしてしまっていたのか哀れな末路である。
テロを防ぐには憎しみを買わないことである。
ある民族を抑圧し搾取し虐待しておいて、テロを防ぐことは不可能である。
それを可能とするには、その民族の圧殺しかない。
外事3課が日本在住のムスリムのすべてを疑い、大部隊を動員して
教会を監視し、情報提供を強要してコミュニテイを破壊していった。
あげく情報を流出させた。
二重にも三重にも犯罪を重ねて行ったのは、日本の公安である。
日本の銀行は令状もないのに、口座入金を警察に委ねる。
レンタカー会社も同様である。
権力に媚びること専一にして、そこに職業人としての矜持・誇りはないのか。
あげく官民一体にして、ムスリムの人びと・それに繋がる日本人の平穏な生活
を危殆に瀕せしめる。
今回の流出事件の顛末は、日本の官僚機構、とりわけ司法官僚の腐敗・醜悪さを
あますところなく全世界に晒したというほかない。
2010年11月27日の「読売新聞」は、次の標題で記事を伝えている。
「知的障害被告の起訴取り消し・・・自白の立証困難 大阪地検」
「放火したとして逮捕し、1年近く拘置し釈放。
大阪地検は、26日、釈放された男性に「長期間、拘置して申し訳なかった」と
謝罪した。
大阪弁護士会の障害者刑事弁護部会担当副委員長・辻川圭乃(たまの)弁護士は
「捜査側は知的障害者の特性をあまりにも知らない。取り調べを受ける障害者の
支援者を同席させたり、研修を行ったりする対策を急ぐ必要がある」と語る。」
陸士・陸大の教育が誇りなき無責任な軍人を輩出した要因のひとつであったことにも
鑑みて、警察・検察組織の大改革と腐敗の一掃、人間としての誇りを
自覚させる教育の必要が必須であろう。
わかりやすく言おう。
公安よ、検察よ、
「嘘をつくな! 誤魔化すな! 騙すな! 脅すな! 責任を取れ! 偽証するな! 法を順守せよ!
保身を計るな! 卑劣なことをするな! 証拠を隠すな! 改ざんするな!・・・・・・・・・・」
切りがないが、要は人間としてまっとうに生きよということに尽きる。
そうでなければ、検察のバッジは「秋霜烈日」から明日にでも
「暖衣飽食」バッジに変わって、「世人はこれを忌み嫌いて
犲狼の如く思いなむ」であろう。
●参考・「読売」記事http://www.yomiuri.co.jp/net/security/ryusyutsu/20101129-OYT8T00260.htm
●「産経」記事http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/101201/trl1012010201000-n1.htm
「外事3課、情報流出に思う」 藤田勝久
今秋、2010年10月の末、警視庁公安部外事3課の情報流出
が報じられた。
内容は、個人情報ー氏名、顔写真、住所、電話番号、家族構成など
ーを含む114点、数百ページもの膨大なものであって、まさしく
前代未聞の出来事であった。
真っ先に危惧されたのは、警察への情報提供者の身の安全である。
しかし、警視庁は「調査中」と言うのみ、まったく何らの対策も
とらないという異常かつ非情な対応に終始し、一か月が経過した現在
においても何ら変わることがない。
公安は組織の面子・利害のみを優先して、個人情報を晒された人々の
不安・苦悩を平然と踏みにじっていると言うほかない。
それとも、どう対処していいか分らず今や錯乱状態なのであろうか。
まずは直ちに「謝罪」の声明を発表し、情報提供者の供述部分には
捜査員の作文が含まれていると資料の信憑性を棄損し、安否が危惧される
人には保安措置を十全に取ること、これを緊急にすべきであったし、今か
らでも直ぐにしなければならない。
不安に駆られて引っ越しをしたい家族には、直ちにその費用を提供す
べきである。
国家が住民の安全を守ると言う「公安」の業務によって、逆に多くの
人々に危険と不安と苦悩を招来してしまった責任は、一刻も早く解消す
べく努めるのが当たり前のことであるのに、国家は、警視庁は何をやっているのか、
唖然とするばかりである。
真正の情報と認めることを躊躇し続けた結果、現在、情報は「怪文書」として
何らの規制も受けず、世界中に拡散してしまったし、ついには製本され
出版までされた。
このような無責任きわまる組織は、いったん解体するしかないであろう。
尖閣の情報流出者を英雄と賞賛する都知事・石原がこの警視庁の情報流出に
一言も触れないのはまこと無責任であり、笑止と言うほかない。
公安のこの犯罪的事件の報を受けて、様々なことが思い浮かぶ。
元日経新聞記者・杉嶋は、内閣情報調査室及び公安調査庁関東公安
調査局より依頼され、北朝鮮に旅行し帰国後、写真、ビデオ、供述資料を提出した。
その後、再度の北への渡航の際、スパイ容疑で逮捕され、2年2ヶ月後釈放された。
彼は、国会で次のように証言している。
「・・・公安庁に手渡した写真やビデオ、供述資料、これが北朝鮮当局に渡ってしまって
いたことが、取り調べの初期の段階で暴露され、慄然としました。
これはもう機密が漏れているというより、敵国側に情報を
提供するシステムができ上がっているいるとしか言いようがありません。
情報を保管している部屋に出入りできるすべての職員が
疑わしいとさえ言うことができます。・・・」(2002、7,25)
当局は何らの措置も取らず、マスコミもほんの小さく載せたに過ぎなかった。
今日の破たんが予見される。
2009年7月26日、朝鮮総連ビル売却事件の東京地裁判決で懲役2年
10月、執行猶予5年を受けた緒方重威は若くして検事となった人物である。
最高検公安部長となり、公安調査庁長官となり、認証官である広島高検検事長と
なって退官する。
それが朝鮮総連の意を体して暗躍し、ついには逮捕されるのである。
オーム事件などを想起しても、公安をめぐる闇は底なしに深い。
板橋卒業式「事件」の一審判決の朝(2006、5、30)、テレビは
警視庁公安2課長の「万引き逮捕」を報じていた。
公安2課は、2004年3月26日の板橋高校実況見分に大挙参入した部署である。
日頃、遵法精神など超越して好き勝手なことをやっていたゆえに、
人間として破たんしてしまっていたのか哀れな末路である。
テロを防ぐには憎しみを買わないことである。
ある民族を抑圧し搾取し虐待しておいて、テロを防ぐことは不可能である。
それを可能とするには、その民族の圧殺しかない。
外事3課が日本在住のムスリムのすべてを疑い、大部隊を動員して
教会を監視し、情報提供を強要してコミュニテイを破壊していった。
あげく情報を流出させた。
二重にも三重にも犯罪を重ねて行ったのは、日本の公安である。
日本の銀行は令状もないのに、口座入金を警察に委ねる。
レンタカー会社も同様である。
権力に媚びること専一にして、そこに職業人としての矜持・誇りはないのか。
あげく官民一体にして、ムスリムの人びと・それに繋がる日本人の平穏な生活
を危殆に瀕せしめる。
今回の流出事件の顛末は、日本の官僚機構、とりわけ司法官僚の腐敗・醜悪さを
あますところなく全世界に晒したというほかない。
2010年11月27日の「読売新聞」は、次の標題で記事を伝えている。
「知的障害被告の起訴取り消し・・・自白の立証困難 大阪地検」
「放火したとして逮捕し、1年近く拘置し釈放。
大阪地検は、26日、釈放された男性に「長期間、拘置して申し訳なかった」と
謝罪した。
大阪弁護士会の障害者刑事弁護部会担当副委員長・辻川圭乃(たまの)弁護士は
「捜査側は知的障害者の特性をあまりにも知らない。取り調べを受ける障害者の
支援者を同席させたり、研修を行ったりする対策を急ぐ必要がある」と語る。」
陸士・陸大の教育が誇りなき無責任な軍人を輩出した要因のひとつであったことにも
鑑みて、警察・検察組織の大改革と腐敗の一掃、人間としての誇りを
自覚させる教育の必要が必須であろう。
わかりやすく言おう。
公安よ、検察よ、
「嘘をつくな! 誤魔化すな! 騙すな! 脅すな! 責任を取れ! 偽証するな! 法を順守せよ!
保身を計るな! 卑劣なことをするな! 証拠を隠すな! 改ざんするな!・・・・・・・・・・」
切りがないが、要は人間としてまっとうに生きよということに尽きる。
そうでなければ、検察のバッジは「秋霜烈日」から明日にでも
「暖衣飽食」バッジに変わって、「世人はこれを忌み嫌いて
犲狼の如く思いなむ」であろう。
●参考・「読売」記事http://www.yomiuri.co.jp/net/security/ryusyutsu/20101129-OYT8T00260.htm
●「産経」記事http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/101201/trl1012010201000-n1.htm
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