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川越だより

妻と二人あちこちに出かけであった自然や人々のこと。日々の生活の中で嬉しかったこと・感じたこと。

安倍自民党総裁の帰郷に思う

2012-12-23 12:00:29 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

安倍自民党総裁が父(安倍晋太郎)や祖父(岸信介)の墓参りに山口に帰って原発の新設にも言及したという。山口県の上関(かみのせき)原発の工事は凍結されているがいずれ再開するつもりなのか。

衆院選挙圧勝で元気がいいのはわかるが、国民が自民党を圧倒的に支持したわけではないこともよく承知しておいてもらいたい。4割もの有権者が投票を棄権し、自民党に投票した人は有権者の16%(比例区)に過ぎない。小選挙区でも25%だ。小選挙区制度というマジックで圧勝に見えるだけだ。

原発についてはもう旧勢力の巻き返しで、フクシマは霞んでしまいそうだ。こんなことでは世界中の心ある人に軽蔑されるだろう。原発事故から何を学んだのか、と。

安倍さんは「美しい日本」が好きな人ではなかったか。保守中の保守ではなかったのか。古来、「蓬莱の島」といわれたこの美しい列島を原発事故でむちゃくちゃにした罪の自覚はあなたにはないのか。ぼくのような一介の教師だったものでさえ、しっかり反対しなかった責めに、おののいているというのに。

安倍さんが憲法改正に命がけだということはひしひしと伝わってくる。安倍さんの思いやそれを支持するたくさんの人々の考えをぼくは理解することができる。その声に耳を傾けてもいる。だが、この71年を自分なりに生きてきた<総括>として直ちにそれに賛成することはできない。非戦非軍事の「国防」の道をなんとしても切り拓かなければと考えている。

改憲の是非は時が来ればじっくり議論して結論を出せばいい。しかし、「原発」は「改憲」などとはレベルの違う問題ではないのか。

この美しい星で生きる生きとし生けるものの生存自体にかかわっているのだ。

社会的立場や思想的差異にかかわらず、まじめに、ごまかさず、社会と人生を見つめる人なら、「原子力の平和利用」は人類の今のレヴェルではNO!という結論しか出ないということを、フクシマは教えてくれたのではないか。

あなたの夫人・昭恵さんも言っておられる。

うーん、よくわかんないんですけど、やっぱり福島の現状を見ると人間がもう原子力をコントロールできなくなっているわけですし。それまでは原発で潤ってきてよかったかもしれないけど、あれがもう一度、同じような事故を起こしたら、やっぱり大変なことになるだろうなと思うんですよね。絶対安全って、ないんですよ。これからもどんな天変地異があるかわからない。そういう意味では、何かあった時に、本当にパッとコントロールできる、収束がすぐできるんだったらいいけどそれができないかぎり、やっぱり私は反対なんですよね

出典●http://www.asagei.com/9173

 

昭恵さんは上関の沖に浮かぶ祝島にも行かれて島の人々と交流されている。そういうことができる人をぼくは心から尊敬する。

ここはもともとあなたのお祖父さんの選挙区でもある。総理大臣に再登板される前の帰郷に際してたずねて長老たちの声に耳を傾ける度量を持っていただきたかった。

遅きに失するということはない。日本はやっぱり「脱原発」に踏み切ったか、と世界の人から見られることが、若者たちにも「愛するにたる日本」を手渡すことにつながると思うが、どうだろう。

参考・安倍昭恵さんのブログ●http://www.akie-abe.jp/index.php?ID=686