くまがい桂子 の  エッセイ  「木もれ日あびて」

「民報ゆうばり」に隔週で掲載している
エッセイ「木もれ日あびて」です。

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除雪支援は?

2005年11月28日 | Weblog
一人暮らしで、足に障がいを持った女性の除雪の相談に伺いました。

 夫さんが他界され、昨年は足の痛みをこらえながら、私道50mほどを除雪機を押して生活道路を確保されたのですが、
その無理がたたってか、左足が壊死のためひざの下から切断。

 2種4級の障がいをもつ身に。しかしパワーあふれる彼女は義足をつけ、車の運転もこなします。

 ところが、困ったのは除雪です。いくらパワーにあふれていても、義足で除雪機を押すことはできません。

 市の福祉除雪では~玄関先だけが対象で該当せず。
 シルバー人材センターでは~メンバーが高齢者なので、除雪機の操作はできない決まり。介護保険では~除雪は頼めない。

そこで「生活相談」となった次第です。
 最悪の場合は、市営住宅への転居も視野に、方策を探しました。

 市の障がい者福祉に行ってもらちがあかず、公営住宅の入居相談の窓口で相談をしてみると、持ち家がある場合、処分しなくてはならず、これもそう簡単にはいきません。

 結局、窓口の女性職員が 民間の除雪請負のチラシを思い出してくれたおかげで、一気に解決しました。

 1時間1,500円という良心的な料金ですが、この費用に対応する福祉施策がまったくないのです。

一冬どの程度の費用になることでしょうか。
 介護保険では、除雪は対象にならず、障がい者福祉でも・・・。

 雪国で障がい者や高齢者が自立して生活していくためには、除雪支援は欠かせません。

「高齢になっても、障がいを持っても、自立して生きていきたい!」~この人間として当たり前のことを実現するのが「介護保険」や「障がい者自立支援法」ではなかったでしょうか?

ご快復をお祈りいたします。

2005年11月15日 | Weblog
今月9日、厚生労働省が「禁断症状」一種の病気、禁煙指導に保険適用と発表。
06年度の実施を目指す。

 厚労省はこれまで、禁煙は個人の意思の問題と位置づけてきたため、禁煙指導は全額が自己負担だった。

しかし、喫煙による体調不良や肺がんなどが医療費増加の一因となっているとみて、医療費抑制のため、禁煙指導を積極的に促すこととした。

「ニコチンの禁断症状」を一種の病気ととらえ、公的医療保険の対象に。
調査では、喫煙による超過医療費(99年度現在)は1・3兆円、労働力の損失(同)を5・8兆円と推計。…読売新聞10日付

との発表に続き、
「喫煙が脳の老化促進」 兵庫大学の研究で判明喫煙によるニコチンが脳の神経細胞を新しくつくり出す働きを妨げ、脳の老化を促進することが分かった。

 集中力を高めるのに有効ともされてきたニコチンだが、愛煙者がよりどころとしてきた“効用”に疑問を投げかける結果。喫煙の害をさらに証明する研究として注目…神戸新聞11日付、

 さらに
 〈たばこ〉税率引き上げ
 厚労相主宰の「健康日本21推進国民会議」が、たばこ税の税率を引き上げ、税収を健康診断費用などに充てる運動に乗り出した。

 日本のたばこ税は平均で価格の約6割。欧米諸国の7~8割に比べて低く、「最低でも国際基準に」。「禁煙運動」が税制を動かす可能性が。…毎日新聞13日付

 有害物質が副流煙に数倍多いというのは、常識です。

「公的施設・人の集まるところでの喫煙は当然禁止。どうしても喫煙するなら隔離部屋で。国民全体の健康と医療費抑制のためにも、ニコチンの依存症患者は一日も早く治療を…。」

なんて思うのは、私だけですか?

一通のメール

2005年11月01日 | Weblog
『議会と自治体』という雑誌の十一月号に、私のHPが紹介され、その記事から私のHPを見てくださった、

島根県出雲市にお住まいの祝部(ほうり)幸正さん(前大社町議会議員。今春、合併に伴い議員を引退)から、一通のメールをいただきました。

HPについて何点かアドバイスを下さったのですが、その前に
…夕張市について少し書きます。今から20年前に、日航機が群馬県上野村の御巣鷹の尾根に墜落し、520人が亡くなった事故を御存知でしょうか。

あの事故で、私の先輩議員だった、川上英治さん一家三人が亡くなりました。(長女の慶子ちゃんは救助)
三人の遺体が確認された日の頃、北海道旅行の「主無き土産」が宅配便で届きました。その中のひとつに「夕張メロン」がありました。

それから数年後、参議院選挙があり、比例代表候補の一人に相馬綾子さんがいらっしゃいました。

 候補者別のパンフレットが発行されることになり、相馬さんのパンフレットで私と相馬さんとの対談(炭鉱事故と日航機事故)を掲載することが計画され、相馬さんが記者と一緒に私の家に来られました。

 私の家に一泊して対談したり、川上のお墓参りをされました。

いまそのパンフレットを見ますと、表紙に「〝夕張の心〟を国政に」、と書かれています。

内容を改めて見ますと、あいさつの中に「93名の生命が奪われた北炭夕張炭鉱事故から5年目を迎えました」とありますので、そういう年の選挙です。

来られたのは冬で、家の庭に山茶花が咲いているのを見て「冬でも花があるのですね」と言われたのを覚えています。

そのパンフレットには「アヤちゃんがんばれ!」のコーナーがあって、森谷猛(夕張市議)さんの名前が載っています。          …とありました。

渡されたバトンの重みが、ずっしりと増したような気がする、晩秋です。