くまがい桂子 の  エッセイ  「木もれ日あびて」

「民報ゆうばり」に隔週で掲載している
エッセイ「木もれ日あびて」です。

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北海道母親大会 池田香代子さんの講演より『微力を集め、平和な世界を』

2004年09月28日 | Weblog
9月25日、北海道母親大会で「世界が100人の村だったら』「やさしい言葉で日本国憲法」「戦争のつくりかた」等の出版でおなじみの池田香代子さんの講演から、是非紹介したい部分を要約しました。

…一人ひとりが大切にされない状況の最たるものが戦争です。戦争は戦場で始まるのではありません。人の心の中で始まります。一人ひとりを大切にしない心の中で、つまり人権を軽んじる心の中で、戦争は始まるのです。

「世界がもし100人の村だったら」はいろいろな人がいるということを知り、受け入れあうことを呼びかけています。私にとって、私が大切なように、誰もがその人にとって大切なのだということを踏まえないすべてのことは、誤りであり、そこへとミスリードする言葉は嘘で塗り込められている。嘘を見抜く力がますます大切になってきます。

私たちは微力ですが、無力ではありません。微力を集めて大きな力にすることが大切です。そのために、次の5つのことを提案します。

①自分の親しい5人の人に平和の話をする。
②マスメディアの組織の中でがんばっている人を支える。

(少しでも良かった番組に、メール・葉書・ファックス等で応援を。コツは、良かった部分をほめ、再放送の要望や「あの部分をもっと詳しく」など、意図的に。多数の視聴者の要望は、番組づくりに反映されます。)

③投票に行こう。
④議員に近づき、平和の話をしよう。

⑤買い物などで、地産地消
(地元で生産したものを地元で消費する~石油と農薬の使用を減少)と、フェアトレード(第三世界の「人」と「環境」を考える交易~公正な商取引を通じて、第三世界に住む立場の弱い末端の人たちの自立支援と環境保全)を意識しよう。…

「日本、米式から脱却し、アジアの自立先導して」マハティール・モハマド(前マレーシア首相)

2004年09月13日 | Weblog
 ~(日本経済が)「失われた十年」と言われるほど低迷したのは?
「日本が米国の政策をコピーしようとしたからではないか。日本の文化は米国と同様ではない。リストラに対する社会の受け止め方が違うのに、企業が収益のために米国を見習ってリストラを進めたのがこの十年だ。」

 ~経済のグローバル化を批判なさっていますが?
「情報や資本が国境を越えてゆくグローバル化そのものを拒んでいるのではない。いまのグローバル化は米国主導で進んでおり、米国には利益を与える。」「米国は他国が自国産業に補助金を与えていることを非難しているが、米国も農産物を保護し、多額の補助金を与えている。

米国は炭酸ガス(CO2)の削減計画を定めた京都議定書に従わず、われわれは従っている。そこでもマレーシアの産業は米国に比べコスト面で不利になっている。米国は包括的核実験禁止条約にも批准せず、核実験を進めている。米国は国際法などに縛られずに自分自身のやり方でやりたいのだ。米国のやり方には従えない。」

 ~日本がアジアでリーダーシップを示すべきだと?
「日本は第二次世界大戦では失敗したが、今は近隣諸国といい関係にあると思う。フランスとドイツは過去に百年間も戦争した経験があるが、もう平和を維持しようと決めた。欧州と同じようなことがアジアで起きないとは言えない。日本の活躍する場はある。」

 ~日米の理想的な関係はどうあるべきだと思いますか?
「友人であるべきだ。日本は、『イラクを攻撃すべきではない』と助言すべきだった。一緒に戦った英国でさえ、米国に助言しようとした。

英国と日本が同じ意見で、さらにフランスとドイツも同じ意見だったら、米国は聞く耳を持ったかもしれない。米国の決めたことを支援するという関係は一方通行の関係だ。それでは友人の関係とは言えない。」

朝日新聞  九月十二日「同盟経済」より