くまがい桂子 の  エッセイ  「木もれ日あびて」

「民報ゆうばり」に隔週で掲載している
エッセイ「木もれ日あびて」です。

本館 くまがい桂子のHPもよろしく!

新しい年に、新しいメディアの話  (06年新春号用)

2005年12月21日 | Weblog
 05年6月の時点で、インターネット利用者は700万人。10代後半から40代まででは85%を超え、50代で6割。

 今後テレビのデジタル放送が普及すれば、家庭のテレビからもネットにつながり、何年か先には、ほとんどの日本国民がインターネットを利用できる環境に。

 インターネットは情報を入手するだけでなく、個人からどんどん情報を発信できるメディアです。

 しかも、その情報はインターネットの網の目をつかってつながりあい、一瞬にして全国的なものになるという特徴を持っています。これは良くも悪くも働きます。

 イラク戦争のときには、「しんぶん赤旗」記事がネットのうえをぐるぐると飛びまわり、戦争反対の運動にとってのニュースソースとして使われました!

 また、“インターネット・ブログ選挙”という言葉が登場しました。ブログとは、個人の日記のように、体験や出来事への感想など書くホームページのことで、このブログが「政治ネタ」を次々と取り上げ、総選挙や郵政民営化にふれたブログが30万件を突破!

 私も夜更けまで必死でブログに書き込みました。
 インターネット利用者7000万人のうち43%が選挙情報を見て、6割から8割の人が政党ホームページや候補者のホームページが参考になったそうです。

 「朝日新聞」12月5日付には「ネットで国政選挙運動 自民解禁を検討07年参院選適用目指す」の記事が載りました。07年のいっせい地方選挙、参議院選挙はインターネット上が今とは全然違う様相になる…そういうことを念頭において、準備が必要です。(詳細はこちらを

 さて、テレビや新聞がいくら報道規制をしても、インターネットで何十万人もの書き手がそれぞれに見た事、思った事を書くのです。

誰でも検索すれば、テーマに沿った情報をいくらでも入手できます。
書き手の質・量が勝負の分かれ目?
ドキドキ!ワクワク!


「銃口 教師・北森竜太の青春」青年劇場 より

2005年12月13日 | Weblog
岩見沢で上演された、三浦綾子原作・青年劇場の「銃口」を見てきました。
毎日のくらしから素直な感情をつづる作文教育の『つづり方教育連盟』の教師、五十数人が戦時中に逮捕された史実をもとにした原作です。

作文の指導で貧困をまっすぐに見つめることが、時の政府を批判することにつながる…特高に逮捕された若い北森竜太先生は「国体批判などしていない!貧しい暮らしが早く終わればいいと願っただけ…」「それがプロレタリアートの社会、共産主義、赤だというのだ!」と怒鳴り、竹刀でおどす特高…。

「良心の尊さ」「人間の平等」を教えてくれた恩師坂部を理想の教師と仰ぎ、希望と情熱に燃えての出発。ところが、昭和16年、竜太は逮捕され、拷問を受けた恩師坂部と再会…。

…軍国少女であり、軍国の小学校教師であった自分への深い憤りと懺悔。「教育」への限りない理想と情熱を、北森竜太の青春に託して書き上げた、三浦綾子の傑作といわれています…

10月13日から韓国14ヶ所の都市で19回の公演。「戦争の痛みを感じた。戦争を起こした国の国民が持っていた苦痛もまた今日見ることができた。私たちには戦争がないことを望みます。」(ソウル30代女性)

「頭の良い悪いヤツ、ずるいヤツが多すぎる。家庭が教育を下請けに…歯痒い昨今です。」布施博一(脚本)

「戦後六〇年、自民党は憲法改定草案に加え、在日米軍再編『中間報告』。私は外国の友人に、日本が世界に誇れる唯一のもの、それは『戦争行為の放棄』『主権在民』を明記している憲法だと話し賛同を得たものだ。

この危機的状況は断固阻止しなければ。そんな思いを共有する観客と共に熱い舞台を!」堀口 始(演出)

 日本中、世界中の人たちに是非、見てもらいたい!