くまがい桂子 の  エッセイ  「木もれ日あびて」

「民報ゆうばり」に隔週で掲載している
エッセイ「木もれ日あびて」です。

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九条掲げ打って出る国に ニセコ町長 逢坂誠二1月29日付 赤旗より

2005年01月31日 | Weblog
最近の憲法論議で、環境権、プライバシー、家族、教育問題などを取り上げて憲法改正が必要だという論議があります。現行の政策の中で徹底的に論ずるのが一番。

 今すべきことは、憲法を変えることではなく、この憲法が果たしてきた役割、機能はいかなるものであるか、日本がどんな国であったら国民が幸せなのかということを議論すること。

 憲法九条は守るだけではだめで、戦争放棄、平和主義などの価値をどう育てるのかが大切。九条によって積極的にアジアや世界の平和のために打って出る国づくりが必要。

 日本は積極的に平和のために世界の舞台で紛争処理に動く国だとか、武力によらない話し合いのテーブルはいつも日本が準備する国であるという行動をとることが重要。世界の国々はそれを日本に期待している。

 「九条の会」に限らず、憲法の問題を自分の問題として引き寄せて考えなければいけない。特に若い世代にはもっと考えてもらいたいし、戦争を経験している世代のみなさんにもっと原体験を発信してほしい。

 地方自治の現場にいる町長という仕事をしていて、世界の問題が見える。自治の現場は扇の要。あらゆる問題は私の手の上にあるから、全体が俯瞰できる。だから、住民の目線が必要。それで国が成り立っている。

 武力では人の心に永遠に解決できない深い傷をつくる。今までの歴史はまずいから新たな可能性を探そう。より一歩でも高まりたいと思うのが人間。

 世界の中で憲法九条を持つ日本だけが、その役割を担える。先進的な経済活動をしている日本において、新しい平和の概念を創り上げれば新しい時代が開ける。

自由と権利を守るのは…

2005年01月15日 | Weblog
 昨年から世界的に台風・水害・地震・津波などの大災害が続いていますが、最近の日本では、言論や表現の自由を奪う動きが強まっています。

以前自衛隊の官舎にイラク派兵反対のビラを配った人が逮捕されたことが報道されましたが、昨年暮には日本共産党の葛飾区「区議団便り」などを配っていた男性が身柄を年末年始20日間も拘束され、東京地検公安部に起訴されました。

この事件は他のマスコミからも「自由な表現活動を保証された市民社会を萎縮させる重大な問題」との告発の声が上がり、全国の憲法研究者51氏は「日本国憲法が保障する人権と民主主義に対する重大な挑戦」と述べています。

また、4年前のNHK番組「問われる戦時性暴力」への政治介入について、内部告発者の記者会見が行われ、安部・中川両氏とNHKからも否定コメントが出るなか、今後の成り行きが注目されています。

英紙ガーディアン(電子版)は、NHK番組の改ざん、政治介入問題を詳しく報道し、「NHKは“ジャーナリズムの魂”を売り渡す異常な行為で罪深い」とする「戦争と女性への暴力」日本ネットワークの西野瑠美子氏のコメントを紹介。

さらに、視聴者がNHKの財政スキャンダルにも怒りを感じており、受信料の納付を拒否するなど「NHKに対し先例のない市民的不服従をおこなっている」と指摘しました。

この「先例のない市民的不服従」を受信料のみで終わらせず、はがきやメールで意見を送ることや、署名運動に参加する、地域・職場から9条の会を広げるなど一人ひとりが日本の将来を見つめ、自らの意思で行動に移すことが憲法を守ることにつながります。

「国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」(憲法12条)
「行動するのは、今!」です。

05年のスタートに

2005年01月01日 | Weblog
私が6歳の年に始まり、20歳になるまで続いたベトナム戦争、隣国の戦争でしたが、毎日にようにテレビや新聞で報道され、子供心に「日本は戦争しない国でよかった。」と、胸をなでおろしたものでした。

 あれから数十年後の日本は、戦後初めて自衛隊を海外に派兵し、アメリカの占領統治に協力しているにもかかわらず、現地の様子はテレビや新聞などで報道されなくなってきました。

 平和憲法を守る「九条の会」の存在も盛況ぶりも、ほとんど報道されません。
 報道の自由も、国民の知る権利も、人間の尊厳も、踏みにじられていませんか。

昨年はイラクで人質事件がおき、犠牲者も出ました。自衛隊派兵がさらに一年間延長され、日本をアメリカと一緒に戦争する国にするという改憲論議、

さらに、三年連続三万人を超える自殺者、凶悪犯罪の激増、拡大する貧富の格差・失業問題、社会不安、すべて小泉内閣の悪政という「人災」がもたらしたものでしょう。

昨年は、台風・水害・地震等、大災害の多い年でしたが、「天災には十分な備え」が、「人災を防ぐには、一人一人が安全点検をし、人災の原因を元から断つ」ことが必要不可欠です。