くまがい桂子 の  エッセイ  「木もれ日あびて」

「民報ゆうばり」に隔週で掲載している
エッセイ「木もれ日あびて」です。

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イラク人質事件から

2004年04月19日 | Weblog
今回の「自己責任」「かかった費用を払わせろ」には驚きました。
諸外国からも、ましてアメリカからさえも誉められたというのに・・・。

 だいたい憲法違反の自衛隊派兵をしていなければ起こらなかった事件ですよね。「憲法違反をし、人質事件を誘発し多額の費用を無駄にしている政府の責任」「自衛隊派遣にかかった費用を返還させろ。」といいたいです。

 今のバッシングは「お上に逆らうやつはこうなる」という見せしめでしょうか。
この国の主権者は国民のはずです。平和を守ろうとする人たちに向けてのこの攻撃は、本当に「戦争する国づくりが始まっているのだなー」と改めて思わされました。

 イラクの実情を知ろうにも、報道規制がされ、多くの国民は目も耳もふさがれた状態です。この人質事件に対するバッシングには、さらに口までもふさがれ、手足の自由さえも奪われかねない恐怖を感じます。

 ジャーナリズムの本質を忘れ去ったマスコミにも腹が立ちます。
今現在の状況は「日本のお上」と「良識派の国民」の対決という構図でしょうか。

 政治はその国の国民レベルの現われだとか・・・。ならば私たちが口コミで良識派に属する国民をうんと増やしていくしかありませんよね。

 この緊急アピールをどんどん多くの仲間に知らせて世論を盛り上げていきましょう!
 高遠さん、郡山さん、今井さん、負けないで一緒に良識が良識と認められる日本にしていきましょう!

あれから一年…

2004年04月05日 | Weblog
昨年の統一地方選挙から早一年、三月議会も終わって、ホッとする間もなく七月には参議院選挙です。

昨年の十一月には、衆議院総選挙がありました。
マスコミのつくった二大政党制の大キャンペーンのもと、自民・公明の小泉政権が続投となり、「三位一体の行財政改革」「骨太の方針」などのかけ声のもと、地方交付税の大幅減額による厳しい財政状況が全国的に広がっています。

 人口激減の当市では、山積する行財政諸課題に加え、産炭法の失効を目前に控え福祉政策もままなりません。

そして、多くの国民が憲法違反と反対するなか、莫大な費用をかけてイラクの占領軍に派兵された、道内各駐屯地の自衛隊員は、常時生命の危険にさらされています。

さらに国内では相次ぐ医療事故に児童虐待、激増する犯罪や殺人事件。
また、企業の人件費節約のためのリストラを応援する政策と、失業者への無策。
派遣業者や請負業者による労働者の酷使と使い捨て。

 そして、効率を優先させた回転ドアは、十年前から各地で事故が頻発し、とうとう幼い命が犠牲になりました。

老後の暮らしを保障してくれるはずの年金も、今後給付は減額、保険料は増額になり、しかも「国会での論議を抜きに決めていこう」という策略。

他の国では意味する言葉がなく国際語になった「過労死」は、日本の異常さを浮き彫りにしています。

生命と暮らしが粗末にされ、切り捨てられ、先進国の中で自殺率は第一位。

異常な経済効率最優先の日本社会が、心底不安です。

明日の日本は「このままアメリカの属国のように戦争に参加し、大企業最優先の国」それとも「経済大国よりも、平和で人間の暮らし最優先の国」ですか?

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