やっぱり国民のこと考えちゃいない

北朝鮮が日本上空を飛び越えて太平洋に落下したミサイルを発射したのを、発射から落下まで捉えていて日本に落ちないので迎撃しなかった、と発表した政府。だったらJアラートなんて使うなよ。地下のない地域に住んでる人に「地下に逃げろ」とか、頑丈な建物の定義もせずに「丈夫な建物に逃げろ」って、北の将軍様のミサイル発射と同じくらいご無理ご無体。

Jアラートは少なくとも、人が住んでいる日本の国土に落ちるパターンと、人の住んでいない領海やEEZに落ちるパターンと、ちゃんと分けないと意味がない。緊急事態では、リスクに合わせた対応を取るのが基本中の基本。余計なことをしている余裕はないのだから。でも、襟裳岬の1,000キロも先に落下したミサイルに関して、官房長官は２回も臨時の記者会見を開き、テレビは緊急事態感満載で、午前中のかなりの時間を画面分割で「都内の交通機関は通常運行」などという、流す必要のない情報までバカみたいにテロップで垂れ流し続けた。

単に国民生活が北朝鮮に翻弄される状態を放置してる不作為か、それとも必要以上に国民に不安を抱かせ、結果的に憲法改正や同盟国との軍事行動の共同歩調を是とする世論を醸成したいか、のどちらかじゃないの？

あるいは後知恵で「最初から日本に落ちないとわかっていた」と言ってるだけで結果オーライで胸を撫で下ろしてるだけだったりしてね。だって、報道される情報は、ほとんどが韓国軍の統合参謀本部や韓国のメディアがソース。日本独自の情報がどれだけあったのかは、誰にもわかんない。高いお金使って高性能のおもちゃを自衛隊に買ってあげたのになぁ、それとも役立たずな装備をアメリカに買わされたのか？

はさておき、この国の政権は北朝鮮のアメリカとの対話の道具であって、自国の存亡に関わる事態を引き起こすアメリカの同盟国への攻撃の道具ではない「脅威」を利用して、国民が武力行使やむ無し、と考えるよう情報操作して誘導してるだけ。国民の生命財産のことなんてこれっぽっちも考えちゃいない。じゃなきゃこんなに中身が粗い対策しか用意してないなんてありえない。と再確認しただけの今回のミサイル実験でしたとさ。