徒然なるままに・・・

映画よりJAZZにシフトチェンジ中・・・。

【映画感想・カ行】 コーチ・カーター ★★★

2005-09-02 | 【映画感想・カ行】
ストーリー:
リッチモンド高校のバスケット部を立て直すため、1人のコーチが就任した。
卒業生であるカーターは、在学中はバスケット部のスター選手。
しかし、今のバスケ部は、貧しい家庭の子供が多く、
生活は荒んでおり、皆授業にもまともに出ていなかった。
カーターは、部員たちに3つの約束をさせる。
常に一定以上の成績をとること、授業には全て出席すること、
試合の日には上着とネクタイを着用すること。
反発の声も上がったが、カーターは自分の主張を曲げなかった。
かくして、カーターの地獄のような厳しいトレーニングが始まった。
(goo映画より引用)

出演:
サミュエル・L.ジャクソン、ロブ・ブラウン、
リック・ゴンザレス、アシャンティ

監督:
トーマス・カーター

荒んだ高校のバスケ部の新コーチがチームを改革し、
地区大会を勝ち進んでいく展開だと聞くと、
ありがちな「スポ根」ものとイメージしてしまう。
何だか「アメリカ版スクールウォーズ」みたいな雰囲気を感じるし。
しかし、この映画は普通の「スポ根」ものとは違う異質さがあるが、
その異質さは当たり前のことと映画を観て気づかされる。

近所のスポーツ店を営むケン・カーターは、高校バスケ界のスター。
自分の通っていた高校の荒廃ぶりを見るに看かね、コーチ役を引き受けた。
彼がバスケ部の面々に実行したことは、型破りなことであった。
まずは、仲間同士を尊敬しあうこと。黒人自らニガーと蔑まないこと。
プレイのミス、人種そのものを批難したり、ケンカの口火になる。
チームとして機能させるために、カーターは信頼関係を築こうとする。
そのため、練習の遅刻や反抗的な態度を取ると、
連帯責任として全員に罰を与える。腕立てや腹筋やダッシュなどをさせ
罰を与えられること、尊敬する気持ちを抱かせることで、
チームの結束を束ねていくという手法であることに気づかされる。

もう1つは、スポーツ偏向ではなく、勉強して結果を残すことも示唆する。
即ち、文武両道であれという訳だ。こういうジャンルでは珍しい描写だ。
チームは結束し、地区リーグを破竹の勢いで勝ち進んでいくが、
選手達は学業成績の結果は芳しくない。学校自体もレベルが低かったせいもある。
だが、カーターは約束を重視する男。結果を出すまで試合も練習もさせなかった。
当然保護者、学校生徒、地域住民は、カーターのやり方に反発をする。
勝ち進む道を閉ざすことが、彼らのためにならないとする論理。
しかし、カーターは未来を見ていた。つまり、メンバーの将来のことである。
いくら高校バスケで活躍したとして、全員がプロ、トッププレイヤーにはなれない。
バスケだけでは将来食べていくことができないのが当然なのだ。
何もできないと知ると、悪の道に染まり、殺人・強盗の罪を犯してしまう。
だから、勉強して大学に行くことにより、将来の道を明るくしようとする。
カーターの心意気は、生徒達に伝わっていた。コーチとの絆が繋がった瞬間である。

当然バスケのシーンもあるのだが、彼らの一連の流れを知ってしまうと、
俄然手に入ってしまう。キャメラワークが目まぐるしい所も、スピード感もいい。
MTVが製作していることもあり、画に似合った音楽が流される。
しかし、上映時間を削ぎ落としてほしかった。この内容ならば、2時間で納まる。

カーターが語る一語一語は説教ではない。叱る訳でもない。
あくまで自分で独り立ちできるようサポートしただけだ。
将来を考えてくれたコーチにメンバー達は感謝しているに違いない。


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1 コメント

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TBありがとうございました (映画三昧)
2005-12-19 04:08:59
TBお返ししようとしたのですが、なぜか受け付けてもらえませんでした。やり方がいけないのか、コメントは入れられるようなので、問題なくTBできるようでしたら、お手数ですが、ぜひ私のブログにコメント入れておいてくださいね!
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