レトロ

忘れてはいけない物は レトロな色合いで僕たちをみつめている

逃亡者

2015年02月28日 | ひとり言
夢の中で君を見つけた
電車を降りて声を掛ける僕を背中越しに見て 君が去っていく
泣いている 唇が動いている
「本当のわたしを見つけて」そう動いた
「本当も嘘も関係ないよ」そう言いながら君を必死で追った
それでも君は首を横に振りながら 走り去っていった
汗をびっしょりかいて目が覚めた
シャワーを浴びながら 夢の意味を考えていた
君は何が言いたかったのだろうか
それとも君に対する僕の深層心理なのか
一日すっきりしないまま夜になった
馴染みの店に寄って ワイルドターキーを頼んだ
店のマスターに夢の話をした
口の周りがひげだらけの ヨーゼフの飼い主のようなマスターは
「そりゃ~逃亡者だね」と言う
「逃亡者?」「そうそう逃亡者っていう映画があるでしょ、あれですよあれ」
「あの~捕まりそうでギリギリで捕まらないやつ?」というと
「まさにどんぴしゃ、逢えそうで逢えない気持ちが夢の芝居になっちゃったんですよ」と薄笑いで答える
「それとも彼女の不安が以心伝心かな~?さすがにそれはないか^^」と続けた
逢ってもいないのに すれちがってゆく いや逢えないからそう思い出すのかもしれない
桜の花が咲くころじゃなくて 梅の花が散り行く頃と伝えなかったことを後悔して
グラスを飲み乾した

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