レトロ

忘れてはいけない物は レトロな色合いで僕たちをみつめている

2軍の定義

2015年05月25日 | ひとり言
競争社会において勝ち組負け組が必ず出てくるのは当たり前であるけれども
一軍が総じて二軍に劣っているとは限らないのがこの世の常であります
プロの世界においてはもちろん 二軍より一軍の方が秀でていると思われますが
それはある限られた世界に於いての事だけであります
たとえばスポーツの世界は顕著であります
小生も学生時代は野球の世界ではそこそこの選手でありました
大体二年生からは常にレギュラーとして出場して県では優勝候補の学校でありました
もちろんそれ相当の苦労はありました
中、高、大と野球一筋で今でいう体罰なんて日常茶飯事で所謂先輩たちのうっぷん晴らしの説教の世界であります
礼節を重んじるという事とは全く無関係の暴力でしたが まあ当たり前と思えばそれは苦ではない時代でした
そんなくだらない世界でも光る物はありました
それは二軍三軍の控えの選手たちの事であります
彼等が試合に出ることはまずありません 出るとすれば一軍選手の負傷を補う時ぐらいです
同じ年齢なのに被るヘルメットも扱えるボールもバットも違います
バッティングの打てる本数も時間もまるで違うしその殆どが雑用であります
下級生に上手な選手がいれば 勝つために監督は迷いもせずにその選手を起用します
それは勝負の世界では万国共通ですから 誰も咎められません
強いチームになればなるほどそうなります
結局3、3、4年間一度も試合に出れない選手も沢山いました
そしてみんな大人になって社会へ出ていきます
一軍で活躍してプロになったり、強豪校へ特待推薦で入学する選手もいましたが
今、いい歳になって 社会の勝ち組になっているのはその殆どが昔の2軍選手だった人達なのに驚きます
私なんぞには比べ物にならない忍耐力がきっと培われて 精神力の強さが今の地位を築いたのだろうと思います
私はプロの世界を見る時 一軍には興味はなく 二軍の試合を良く見に行きます
咲き誇る花より蕾が好きなのもそういう気持ちの表れかもしれません
大事な事はあきらめない事です 蕾のまま腐らない事です
折角 蕾まで育ったなら 一瞬ではなくずっと散らない満開の花を咲かせるために
その条件となる水や太陽やミツバチを今のうちに貯めておく事が必要です
そして何よりも大事な事は 自分が捧げた大事な時間をいつか胸を張って自分の家族に話ができる事かもしれません
そう結果は記憶から消えていきますが 頑張らなかった後悔は一生自分の足枷になります
2軍、3軍の皆さん 一軍では決して培えない経験を決して無駄に過ごされないよう 頑張ってください
人生は長く苦労は絶えません その時必要なのは歯を食いしばって耐えたその経験だけですから