マクロ雇用情勢の好転傾向はアベノミクスに因るものなのか?(2)

2013-12-29 21:50:24 | 日記
先のブログ記事は、厚生労働省がハローワーク(公共職業安定所)での求人、求職、就職の状況を毎月とりまとめている求人倍率などの雇用指標に関するものだ。これを見る限り、マクロ雇用情勢は好転の傾向にあるが、それは前民主党政権からの傾向を引き継いだものと思われる。

他方、国全体の就業・不就業の状況を把握するため、全国約4万世帯を対象に総務省が毎月調査している労働力調査の最近の経過は、下の資料1〔=就業者の対前年同月増減と就業率の対前年同月ポイント差の推移〕や資料2〔=完全失業者の対前年同月増減と完全失業率(季節調整値)の推移〕の通りである。

これによると、前民主党政権から現自民党政権への交代前後で、全ての指標に関して明らかに現自民党政権下では好転していることが見て取れる。厚生労働省、総務省それぞれの統計指標で結果において差異があるのは、統計の手法や対象が違うので仕方のないことではある。しかし、国民からすれば政府内で同じような趣旨の統計指標で相違が目立つと混乱してしまう。どちらを信じれば善いのであろうか、と。

いずれにせよ、アベノミクスの評価はまだまだ先のことになるはずだ。政治勢力の状況如何に依らず、一つでも多くの雇用指標が改善していくことが求められる。全体の底上げを期待するのではなく、景気回復の牽引役となる業種に自分の仕事・職場が入り込んでいるかどうかであろう。



<資料1>

(出所:総務省資料


<資料2>

(出所:総務省資料

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