『チームの為に一生懸命やるだけ』

いつもサッカーの話ばかりなので今日は違う競技の話をしよう。26日に終了した、女子バレーボールのワールドグランプリ。6/26（日）、日本は昨年優勝国ブラジルに２－３で惜敗した。私はバレーボールのことには全く詳しくないのだが、もし勝利を収めていたら大金星だったらしい。

さて、このワールドグランプリが開催中は、もちろんスポーツニュースでもとりあげられており、私はテレビニュースでみるぐらいであったが、ここでひとり名前を覚えた選手がいた。
＊試合もテレビ放映されていたのだが、私は一度もみていないので、ニュースで取り上げられた中で覚えた。

それは『菅山かおる選手』。ＶリーグのＪＴ・マーヴェラスに所属している選手らしい。

さてなぜこの選手の名前を覚えたかというと、
この選手、所属チームではリベロのポジションだったらしいのだが、ワールドグランプリ前の合宿(確か5月ごろだったと言っていたと思うが）にアタッカーに転向したらしい。
＊ちなみに身長はチームの公式ＨＰによると169cm。バレーボール素人の私から見ても決して高いとはいえない身長。
所属チームでリベロになる前にどこのポジションを経験していたかは全く知らないが、日本代表として戦う大会の１ヶ月前にいつもやっているポジションを変更するというのは大変なことだと思う。しかもバレーのリベロと言えば、守備専門のポジション。かなり特殊なポジションだと思う。

＊リベロについて
　リベロプレーヤーはネットより高い位置にあるボールに触れることは出来ません。つまりスパイクやブロックは出来ません。サーブを打つことも出来ません。また、リベロプレーヤーがフロントゾーン内でトスをあげて他の選手が攻撃をする、というプレーも反則となります。（アタックラインより後方からのトスならOK）
以上、インターネットから引いてみました（http://www.sports-rule.com/volley6/rule/page2.html）



練習では攻撃の練習もしていたのだろうか？
リベロになる前は現在のポジションで活躍していた選手なのだろうか？
だから急なポジション変更にも対応できたのだろうか？

などなど、いろいろ考えてしまったが、それでもトップレベルの選手が集まるチーム、大会の中で急なポジション変更に対応できる能力はすごいなと感じた。

私も選手時代は自分が得意、むいていると思っていないポジションで試合にでたことがある。
チームスポーツをしている選手の中でこういうことを経験する選手は多いだろう。

こういうとき
指導者が選手の適正を判断してポジション変更をさせている・新たな能力を開発させている場合、
チーム内の選手のバランスをみてもっとも適しているとは思わないがそのポジションに配置している場合
が考えられる。

どちらにしても、
選手は決して慣れているとは言い難いポジションでのプレーを求められる。

今日のタイトル、『チームの為に一生懸命にやるだけ』は、この菅山選手が、ポジション変更についてのインタビューを受けた時に発した言葉だ。
チームスポーツの中では良く聞く言葉。でも菅山選手がこの言葉を発した背景を考えるとかなり感銘をうけた。
そして指導者として、選手にはこういう気持ちで試合に臨んで欲しいなと思った。
これは単純だけどかなり難しいこと。
全てを受け入れ、覚悟を決め、さらに前向きな気持ちを持って試合に臨むこと。
ポジション変更という選手にとってのマイナス要素（必ずしもマイナス要素とは言えないし、こういう言葉を発する選手にとってはマイナス要素にはならないかも知れないが）に対して、それを正面から捉えやれるだけの準備をし、いざ試合に臨むにあたってはシンプルに『チームの為に一生懸命にやるだけ』と発した。
その気持ちこそがあの大活躍に繋がった大きな要因なのではないだろうか？

ちょっと日にちが経ってしまったが、何日か前に見ていたニュースで感じたこと。
単純な言葉にトップレベルの選手の言葉の重みを感じた。