Enjoy Football -女子サッカー日記-

サッカーを楽しみたい。より深く。たくさんの子ども達と。たくさんの女の子達と。たくさんの仲間と。

チームワーク

2005年06月05日 | coach
チームワーク。それは何の為に必要なのか?

チーム戦術を徹底するため。
選手間のコンビネーション・チーム全体の連携を高めるため。
チーム目標に対する意識を統一するため。
試合に臨むにあたり、みんなの心(目的・闘志など)をひとつ(同じレベル)にして相手に挑戦するため。
チーム活動の中で、チームを構成する一人ひとり(選手+スタッフ)が充実した有意義な活動を行うため。
モチベーションが下降ぎみ(原因はプライベートに関すること・サッカーに関すること・学業・恋愛・単なる機嫌などであろうか)の仲間を思いやる行動・サポートする行動・鼓舞する行動を起こしやすくするため。また、そういった行為に対して素直に受け入れ、感謝の気持ちをもてる関係を構築するため。
チーム内でお互いの意見・考えを言い合える(伝え合える)雰囲気をつくるため。

今、ざっと考えたらこれだけのことが頭に浮かんだ。しかし前回の『伝えるということ』で書いたが、考えていることを言葉で表現するのはなかなか難しい。私自身が頭でイメージしていることと、ここに書いたことを同じようにとらえていただけるかが心配である。


さて、昨日のかすみFCU-12の練習でこんなことがあった。
最後のミニゲームを行ったときのことである。点を連続で入れられた方のチームのある2人の選手が小さな口げんかを始めた。
『もー!○○してよ!!』『したよ!!そっちだって○○してないじゃん!!』という感じのやり取りが何度も続き、そのチームの雰囲気はだんだん下降していった。そしてだんだん動くこともなくなってきた(ボールが来たときだけ動いていたが)。4vs4のゲームだったのだが、もう1人もそのやりとりに引きずり込まれ険悪な雰囲気になる。子どもは正直である。気持ちがはっきりプレーに出る。楽しくなくなったらやらない。
そうなるともう悪循環で、相手チームは調子にのりどんどん攻めてくるし点もいれる。そうなるとさらに楽しくなくなる。
そんななか、唯一口げんかに加わっていなかった子がゲーム中に『もう!けんかせんで!!』と叫んでいた。しかしそんなことですぐに切り替わる子ども達ではない。結局最後までゲームの最初の方の楽しい雰囲気はもどらなかった。

そこで最後に一言子どもにつたえた。
けんかをしていたら楽しくなくなっちゃうよ。人の意見を素直にきけるようになろう。

私は指導するときに自分の意見を言えるようになって欲しいと思って接している。
これはどの年代でも同じ。人の口をかりて伝えたり、思っていてもいわない(よくないことに女の子は後からとか言いたい相手がいないときに他の人にいうという手段をとりがちである)ような選手にはなってほしくない。
これはサッカー以外のことでも本当に信頼しあえる関係(表と裏がない関係)を作るとともに、自分がどういったプレーをしたいのか、相手がどういったプレーをしたいのかを伝え合うという能力を身につけることに繋がると考えいる。

さて、先ほどの練習中の口げんかの一件。
自分の意見はいえた。しかし相手の意見を素直に聞けなかった。そして意見はいえたが、相手が素直に受け取りやすい「伝え方(言い方)」ができなかった。

私はこんなけんかならどんどんやって欲しいと思う(ここでいうけんかとは、もちろん成長する為に必要だと思えるけんかであればであるが)。そしてその経験を通して、人とのコミュニケーションのとり方を学んで欲しい。また、こういうことを通してチームワークの重要性(チームワークがよくなければ楽しくない。試合に勝てない。)を理解して欲しい。

私が気を付けなければいけないことは、けんかを押さえつけて意見を言い合えない選手にしてしまうこと、それとけんかをした結果、ひとりまたは片方だけが悪いということになってしまわないようにすること。

う~ん。難しい。
だけど、これまでの自立期の年代の選手をみていた中で、この点はサッカー選手として、そして自立した人間として重要なことだと思うので、子ども達とあれこれ一緒に考えながらやっていこう。

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