石の美術館より
昨日 久し振りに友人宅へ彼の元気づけのために行ってきた。彼とはもう40年以上の交際。そして 出会ったときから彼は足が不自由で徐々に進行行くと言っていた。ところが、数年前に後頭部から倒れ、数か月の朦朧とした入院生活の後退院してきたが、頭は今一しっかりとせず下半身は全く動かせず、一日ベットでの生活しかできなくなっていた。もちろん、着替え、下の世話も全て奥さんの手が必要である。
テイクアウトの弁当を持参して、もう一組の夫婦、と私たち夫婦で6人で相撲を見ながらの夕食。そのような中で、彼が奥さんにいつもに無く怒りっぽいように接している、気が利かないとイライラしている様子が見ていてわかる。 実はこの奥さんは後妻の方で、実によく彼の面倒を見てくれている方であるのだが、友人のそのような態度にも全く変わることなく優しく応対しておられる。できた方だなぁといつも感心してきているのだが、今日は特にそう感じた。 そんな時ふとなるほどと思ったのだ、彼は何故そんなに不機嫌なのだろうかと。 訪問した我々に対して、彼なりに少しでももてなそうと思っても、思うように体を動かせない。 そのもどかしさが彼をいらだたせているのだろうと。
話は変わるが、認知症の初期の方が、怒りっぽくなり、不機嫌になったりするのもこれに似ているのかなとも思った。