10数年前。
船で世界を3か月旅した。
そこで出会った仲間との喜怒哀楽は人生の宝。
そして、毎日毎日、なんかあったら外へ出て海を眺めてた。あの時の海の表情は様々だった。
そしてその旅が終わったとき、その前から大好きだった旅好きにある一つのテーマが加わった。
「世界中の美しい海を見続けよう」
ちょうど同じ時期、船旅の仲間と一緒に中東のオマーンで同窓会があり、それに参加しようとしていた。
当時の上司(今でも私の大好きな人生の大先輩)は、いつも私の旅を応援してくれる人だった。
オマーン行きをお願いしようとしたら、ちょうどその日程は会社に出社してね、と先に言われてしまった。
「たまちゃん、その後だったらいつ休んでもいいよ」
その言葉に、まだその頃はネット手配って無かった時期だから、働いていたビルの1Fの旅行会社に飛び込んで、手っ取り早く行ける美しい海の場所を教えてもらった。
それが、ハワイだった。
ハワイは数年前に行っていたけど、訳分かんないツアーであっという間だったので印象なんてなかった。
「ハワイ島は人もいなくて素晴らしいですよ」
その言葉で、何も考えずに、ハワイ島に降り立った。
私が想像している以上に自然が素晴らしく、海だけでなく全てが美しかった。
そこからハワイ島だけでなく、カウアイ島、マウイ島をリピートするかのように、あちらこちらの島を巡った。
ワイキキがあるオアフ島は日本人ばっかりじゃん、って最初は少しバカにしていたこともあるけれど、なんのなんの、オアフ島も負けないくらい素晴らしかった。
美しい海を見て歩こうって決めたのに、最初のハワイで止まったままになってしまった(笑)
それは、美しい海と自然が素晴らしいということだけでない。
この島々、太平洋のど真ん中に存在する奇跡は、私の中でどんどん大切なものになった。
このハワイに通う度に、様々な人々と知り合いになって、素晴らしい出会いをたくさんした。
たくさんの、たくさんの、素晴らしい出会いをした。もちろんその中には、甘酸っぱい、ほろ苦いものもあるけどね(笑)
この島々に存在する海、自然、それに音楽、文化。日系人、アメリカ人、そして多くのアジアからの移民達。
ウクレレにずっと没頭したときもあったし、波乗りのためにこの島を訪れることもあるし、大好きなアイランドミュージック(ハワイアン)モ含めて、
とにかく、とにかくこの島が大好きで、年に一度では我慢できず、年に2~3回通い続けることになってしまい、かつての旅好きだったのが、単なるハワイ好きになった。
なのに、ハワイに通っている間にホノルルマラソンを走ってしまったことが、軌道修正となることになる。
たんなる経験の一つということで走ったホノルルマラソン、その後のマウイマラソンで、ここでもっといい走りをしたい、という変な欲が出てしまった。
「ということは日本で練習しなくちゃいけないわけ??」
ここで走るだけなら、いい走りできるわけないか。
しょうがない、日本に帰っても練習するか。
それでも、最初は外を走ろうなんてこれっぽちも思わず、スポーツジムのトレッドミルで走る程度。
「karenさん、外を走りましょうよ」
そう諭していただいた、日本でお知り合いになったランの先輩。
最初は近所の河川敷に行くだけで帰って来れないとまずいって、大荷物を背負って走りにいったなあぁ(笑)
日本でも、レースをでてみないといけないか?なんて近所のレースとか、走ってみた。
サブ4を目指して、それで走りを引退しよう。そう決めて気合いれた。
2年かかって、ホノルルマラソンで3時間59分57秒。
引退するはずだったんだけど、現在に至ってる(笑)
嫌で嫌でしょうがなかった日本で練習が、1年くらいたつと、「もしかして走るの好きになってる?」ということに気づき。
ホノルルマラソンに負けないくらい素晴らしいマラソン大会がたくさんあるそうだ。
ニューヨークシティマラソンって世界一なんだって。
ワールドマラソンメジャーズ(ニューヨーク、シカゴ、ボストン、ロンドン、ベルリン、そして今年から東京が仲間入り)というのがあるんだって。
おぉ、ちょっと走ってみたいなあ。
ハワイ通いの前に身体の中にまだ残っていた「旅好き」のキーワードが、ここでいきなり繋がった。
旅ランを始めた。世界中の走りたいマラソンをベクトルの向かう大会を走り始めた。
それは、世界だけでなく、日本の中にもたくさんあった。長野に出会い、北海道に出会い、四万十を走り、隠岐も走った。まだまだ走りたい所だらけ。
めっちゃ忙しくなってきた(笑)
それでも、ハワイ好きは今も昔も変わらず。
マウイやカウアイにも勿論行きたいけど、こんな生活はじめちゃったからオアフが精一杯(笑)
それでも、オアフにいるだけで、ハワイと共有し続けることができる。
オアフ島は別名「集いの島」と言われている。
ここには、ハワイの魅力をさらに深めてくれる素晴らしい出会いがたくさんある。
ふらっとここに来るだけで、大切な人たちと出会う事ができる。
以前のように1週間はいなくちゃ、なんて思ってたけど、短期間でもふらっとやってきて美しい空を眺めて人と語ることができるだけで充分幸せ。
今日の到着は、まさに快晴だった。
冬のハワイは雨も多く、いつも快晴とはいかない。暑いといっても、夏とは違い気温も30℃には届かない。
美しい花もあんまり咲いていない。私が一番好きな6月頃は、島中に咲いている木々の花から素晴らしい香りがしてそれを島を包んでる。
行きのJAL便の中で配ってくれたリーフレットにこんな事が書いてあった。
「冬に行くハワイが好きだ。木々の葉が落ち、日に日に厚着になって行く日本から飛行機で飛び立ち、わずか6時間半ほどで到着。
そこにあるのは一年を通じて短パン、Tシャツ、ビーチサンダルの世界。日本の冬の季節に訪れるハワイはやっぱり格別だと思う。
1月から3月初旬頃までは、ハワイでは雨が良く降る。恵みの雨だ。樹木の緑は濃さを増し、花が咲き乱れ、果物や野菜の味わいは力強い。
冬、ハワイは実りの季節。
秋、冬と、ダイヤモンドヘッドが日に日に緑を帯びて行く。夏の間、茶色く乾いていた山肌に、雨が降って草が燃える。
スコールの直後、太陽が輝いたらダイヤモンドヘットを見るといい。山全体が虹色に染まっている!」
街中に到着すると、きょうちゃんが待っててくれた。
きょうちゃんは、船旅の前からもう20年以上一緒に旅をしている大事な友。今ここに赴任中。きょうちゃんがいるおかげでハワイ通いが加速気味(笑)
ハワイで美味しい大好きなイタリアンでお腹を満たしたあと、ビーチそばのバーで一杯。
飲めないくせに、調子のって飲んでしまったわん(笑)
きょうちゃんと別れたあと、街中を軽くジョグしながら、散歩。ちょっと時差ぼけで眠さをごまかすのも目的。
いつも通っていた波乗りポイントでのんびりしていたら、虹!ハワイは別名虹の州(Rainbow State)といわれてる。
部屋に戻ろうと思ったら、ちょうど夕暮れ。ビーチには、見事に夕陽が沈んでいった。
今回は東京マラソンも落ちちゃったし、足も調子悪かったりして短いひとときの時間。
帰ったら、また走り中心の生活になるだろうけど、この短い素晴らしいハワイを楽しむことにしよう。たくさん、青空を見て心を豊かにして帰ろう。