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身体のアライメント

2018-10-05 00:50:37 | 解剖・生理・運動学
前回の記事では、身体には『螺旋性の法則』があり、人間は左右対称ではないことを伝えました。


今回の記事では、この螺旋性の法則によって身体に生じている骨アライメントの左右差について紹介します。


前回も記載したように、人間の身体は内臓の左右差によって回転軸というものが概ね決まっています。


先に述べますが、これはあくまで『必ずそうなるもの』ではなく、統計的にみて『7-8割の人には当てはまる』といったものです。


ですので、必ずではないということを念頭に置いておいてください。


では各部位とその左右差について紹介します。


肩甲骨は、肩甲骨下角で見ることが多く、右がやや下方に位置することが多いです。


一方、腸骨稜は、右がやや上方に位置することが多いです。


しかし、上前腸骨棘は右がやや下方に位置していることが多いです。


したがって、骨盤は右の腸骨がやや前傾位であることが多いとされています。


また、足部の内側縦アーチ(舟状骨)は、右がやや高くなっています。


次に脊椎についてです。


頚椎は、C1-5あたりまで右回旋位であることが多いです。


そしてC5-7にかけて徐々にフラット(正中位)になります。


胸椎では、Th2-4まで左回旋位であり、Th5から右回旋、Th7付近で右回旋が最大となります。


その後は、L5まで徐々にフラット(正中位)になっていきます。


脊椎の回旋は、大動脈弓を避けるために各々が微妙に回旋していると言われています。


特に上部頚椎のアライメントが、上記から逸脱していると、身体に様々な神経症状をきたすことが多いです。


今回は、『螺旋性の法則』に基づいた骨アライメントに着目してご紹介しました。


次回こそは、動作に繋げられる治療の考え方についてご紹介していきます。

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