<この世に存在するすべての人、家具、洋服、食べ物などこの世に存在するあらゆるあなたの中の記憶を消去しよう。>
・人工的な食べ物には作り手の心がこもっていないとか、危険な食べ物だからと忌み嫌っている人も多いようです。
けれども、悪いのは食べ物ではありません。もし、あなたが健康を害しているとしたら、それはあなた自身が食べ物に対して持っている記憶のせいなのです。あなたが長年、ある種の食べ物のことを汚れている、不健康でよくない食べ物だ、と思い込んでいるために、その思いが食事にも影響してしまうのです。
<記憶している過去の出来事から解放されよう。>
・不安に思うのもまた、受け継がれてきた記憶の影響なのです。すぐにクリーニングを始めましょう。すべての記憶を消去し、ゼロの状態に戻ることの重要さに気づくことこそが、物事がよい方向へと動き始める第一歩なのです。
<記憶を消して、手放そう。>
<お金にこだわらない人が豊かである理由。>
・あなたは、クリーニングし自らの記憶を消去することで、お金を消してしまうのではなく、記憶を消去することによって、神聖なる存在からのインスピレーションを受け止めるためのスペースを確保するのです。
<生きる目的は、私たちそれぞれが抱える悩みを消去すること。>
<悩むのは無意味です。悩みを解決するのに、クリーニングに勝るものはありません。>
・ホ・オポノポノでは、生きる究極の目的は、クリーニングすることだけです。
例として、重い障害を持って生まれてきた子を持つ母親の心理を考えてみましょう。
この世に生まれてくるのは、五体満足な子どもたちばかりではありません。ハンディキャップのある子どもを持つ親は、往々にして自分を責めてしまいがちです。もちろん、それはわが子に対する愛の表れですが、そこから前向きに進むことができずにいるのは、ハンディキャップがあることは不幸なことだという親の勝手な思い込み、親の中にある記憶が原因なのです。
それは、「障害を持つことは不幸だ」という先入観、周りの人の目を意識して恥ずかしがったり、負い目を感じてしまう心の奥にあるのは「障害があるかわいそうなわが子」という思いでしょう。けれども、そんな記憶はただちに消去してしまわなくてはいけません。
・私たちはそれぞれが抱える悩みを終わらせることを目標にクリーニングをしていれば、母親が子どもに持つ執着のみならず、さまざまな人が記憶によって他者に及ぼす悪影響を必ず消去することができるのです。
悩み続けるだけで物事が解決しますか?暗い顔をしていたり、いつも泣いたりして、周囲の人に辛い状況を押し付けるくらいなら、悩むことを忘れましょう。悩むのは無意味です。その代りにクリーニングをすること。クリーニングをすれば必然的に悩みから解放されるのです。
<「ハー(ha)」呼吸法>
・「ハワイ」や「アロハ」に使われる「ハー(ha)」はハワイ語で「聖なる霊感」という意味。「ハー」には生命エネルギーを活性化させる働きがあります。
つまり「ハワイ」「アロハ」という言葉を口にするだけで、生きるエネルギーを呼び起こすツールとなって潜在意識に送り込まれ、清めのプロセスへとつながっているのです。
<ホ・オポノポノは究極のヒ-リング>
・「ただ、クリーニングすればよいのです。問題に対して、原因も理屈も分析する必要はない。ただメモリーが再生しているだけの事、消去すればいいだけです」。
・今も、私の中のメモリーは絶え間なく再生されています。毎瞬毎秒クリーニングは必要です。
<生きるとは、あらゆる記憶を消去すること!>
<潜在意識の中のプラスとマイナスの記憶はクリーニングできる!>
・また、この潜在意識の中にある過去の記憶というのは、あなたが経験したもののみならず、宇宙が創世してからのあらゆる記憶とつながっています。
・潜在意識というのは、今こうしている瞬間にも過去から引き継いだ膨大な記憶を再生しています。ですから、私たちは、今まさにこうしている間に、さっそくクリーニングを始めればよいのです。再生され続けるものをクリーニングし続ける。ただ、それだけです。
クリーニングの仕方はシンプルです。「ありがとう。ごめんなさい。ゆるしてください。愛しています」、この4つの言葉でクリーニングすれば、過去の記憶は消去され、クリーンな状態、ゼロの状態になるのです。
<自分の人生で起こることに100%責任を持とう。>
<すべての出来事はあなたが作り出している。>
・あなたが目にすることすべてに責任を持ちましょう。自分だけのことでなく、他人の中で起きている問題に対しても、その原因が自分の中にあるという考え方がホ・オポノポノです。
・いつも、あらゆる物事は自分の中から生成しているというふうにとらえてみてください。
<人生に起こるすべてのことは、あなたの記憶が再生する結果です>
<ハワイの州立病院の精神科病棟で私が体験したこと。>
・私はここへ赴任し、ホ・オポノポノを試みたのです。本来、心理学者は患者にセラピーやカウンセリングをするのが普通ですが、私が一切そのようなことを行わなかったので、最初みんなはいぶかしがりました。しかし、数ヵ月後、結果が現れてきたのです。
・このような状況を作り出しているのは、ほかならぬ自分の記憶のせいだからです。そこで私は、記憶に「愛しているよ」と毎日繰り返し、愛のメッセージを伝え続けたのでした。
・そして、結果は私の信じたとおりになりました。記憶の再生が始まったのと同時に、問題はクリアとなり、施設全体にこれまでにない調和が生まれたのです。
こうして、私はクリーニングをし続けることの大切さを確信しました。
<バランスを取って、自分の中の軸を整えよう。>
<周りのものに記憶が影響を与えることでバランスを崩すことがある。>
・過去において人が亡くなった場所などは、そのような理由から直観的に人々に敬遠されがちですが、そんな時でもクリーニングをきちんと行えば大丈夫です。
・ちなみに、バランスはハワイ語でポノと呼ばれています。人生にはよいことも悪いことも両方があるからこそ調和が取れるのだという考え方が古代から受け継がれてきました。
<クリーニングすることで、神聖なる存在が導いてくれます。>
<霊感(インスピレーション)のみに従い自分の意志は忘れよう。>
・この世には、目に見えない大きな力が存在します。それは私たちに暖かい愛を注いでくれる神聖なる存在です。私たちが日常生活の中でふと感じるインスピレーションも、神聖なる存在からの導きなのです。
・インスピレーションは、あなたが無意識レベルで望んでいることを叶えるパワーとなって機能します。奇跡などを信じない人にも、奇跡は起きているのです。ただし、インスピレーションは、あなたが奇跡が起こりますようにと待ち焦がれてしまうと降りてきません。顕在意識の中で希望を叶えたいとはっきりと意識してしまうと、それがまた新たな記憶の再生へとつながってしまうので、かえって逆効果となってしまうのです。
・ですから、あなたは絶え間なく、記憶のクリーニングをするのと同時に、ウニヒピリに「記憶に気づかせてくれてありがとう」と感謝をし続けることが大切なのです。あなたがすべきことは、ただそれだけ、他のことは考えずに、ひたすらシンプルにクリーニングを続けていればよいのです。「こうなりたい!」「あれが欲しい!」などという欲望をクリーニングしてください。あなたの心が無欲でゼロの状態になれば、インスピレーションはギフトとなって、あなたの元へ必ず降りてきます。
<とにかくクリーニングを始めましょう。ただクリーニングするのみです。>
<結果を出そうとしたり、成果を求めようとしなくても大丈夫です。神聖なる存在が記憶を消去してくれます。>
<クリーニングを行うのは果てしない作業?>
・何かトラブルを抱えている場合、一刻も早く物事がよい方向へ好転してくれないかと願うのは当然です。ところが結果や成果を急いで求めてしまうと、せっかくクリーニングをしていたとしても、その焦る思いが新たな記憶を生み出すことにつながってしまいます。
<誰もがそれぞれの役割を持って生まれてきた。>
・与えられた仕事に感謝の気持ちを持つことができないのは仕事のせいではなく、仕事を愛していないことが原因なのです。
そういう人は、自分の中の記憶が生み出している理想の仕事を追い求めるあまり、自分の間違いに気づくことができずにいます。人生がうまく運ばないのは、役割に反した生き方をしようと考えているからなのに、現実には存在しない青い鳥を追いかけ続けてしまうのです。
<「許してください」と語りかえることは必要です。許されることによって自分を取り戻すことができます。>
<何も考えずに心の中で「許してください」とつぶやくこと。>
・顕在意識の記憶の1100万倍もある潜在意識の記憶の中のどれが、その人に苦悩を及ぼしているのかなど、把握するのは不可能なのです。そこで「許してください」と言うことによって、潜在意識の中で無意識のうちに再現している許しを請わなくてはいけない記憶をもカバーしておくのです。
・嫉妬や独占欲などの感情を抱いた場合には、その感情に対してクリーニングすることをお勧めしていますが、「嫉妬よ、独占欲よ、許してください。愛しています」などと言う気になれないという人もいます。そういう人は「汝の敵を愛しないさい」というイエス・キリストの言葉を思い出していただきたいと思います。その敵とは記憶のことです。
<ゼロになるということ>
<本当の自分になれる瞬間というのは、いい意味で空っぽになる時です。あなたがゼロである時、初めてあなたの純粋性を取り戻せ、本来の姿に立ち返れるのです。>
<愛はいつもあなたのもとに降り注ぐ。>
・ホ・オポノポノでは、あなたが自らを清めることで記憶から自由になり、愛のある存在になることを目指しています。そのために、こうしている今も神聖なる存在からあふれんばかりの愛がすべての人に注がれているのです。
<ゼロとはつまり時間のない世界です。時間がないから物事を区切る境界線もなく、執着やとらわれない状態で、完全なる自由の世界です。>
<世界と一つになる愛のパワー>
・心がゼロの状態というのがどんなものか、想像してみてください。ゼロとは時間のない世界です。人生を区切る境界線などはなく、空間は無限大に広がっています。物質やお金の概念もありません。ゼロの状態というのは仏教でいうところの無我の境地、安全なる自由の世界なのです。
<クリーニングすることで自分だけのシャングリラに気づいてください。>
<楽園は、自分の内面がゼロになる時に現れる。>
・呼吸するようにクリーニングをすることの意味がなくなってしまうからです。呼吸をするようにクリーニングを生活の一部にしましょう。クリーニングしないと気持ちが悪いと思うようになれば、それはよい兆し、あなたの心の中に楽園が広がりつつある証拠です。
<病気とは自分をクリーニングするためのサインのようなもの。>
<病気になるという記憶を消去する。>
・通りすがりの人でさえ潜在意識の記憶で出会うのですから、家族、夫婦、友人、仕事仲間など、身近な人との縁は大変に濃く、日々互いにクリーニングをする関係が求められているといえます。あなたがクリーニングすることで、あなた自身の記憶が消去され、本来の能力を発揮することができるだけでなく、他の人にもよい影響を与えることになるのです。
・「闘病」という言葉があります。また、人はよく「病気に打ち勝つ」というフレーズを使います。けれど病気は闘うべき存在ではなく、クリーニングへと促すサインなのです。
・大事なのは一瞬一瞬クリーニングを続け、自分の周りで起こることが100%自分の責任であるという立場を取り、クリーニングに専念することです。
その結果インスピレーションが降りてきて、自分にとって本当に必要なことが完璧なタイミングで訪れます。
『ヒーリング』 癒しの伝説と神秘の技法
草野巧 新紀元社 2009/8
<神秘の宇宙エネルギー「マナ」が集まるハワイ>
<独自の魔術的文化を築いた古代ハワイ人>
・ハワイが、「マナ」と呼ばれる超自然的エネルギーを発するパワー・スポットが数多くあることで有名である。
これはハワイの伝統と関係がある。
古代ハワイ人たちは文字を持たなかったため、1778年にヨーロッパ人ジェームズ・クック(1728~1779)がやって来る以前のハワイの歴史については、明確なことはわかっていない。
一般にいわれているところでは、ハワイの島々に最初に人が住みついたのは7世紀ころのことで、それは南太平洋ポリネシアのマーケサス諸島方面からやってきたという。次いで、12世紀ころに今度は同じポリネシアのタヒチから、大量の移民がカヌーに乗ってやってきたといわれている。
・こうしてハワイに住むようになった人々は、故郷を文化をもとにしながら、ハワイの環境に合わせ、独自の魔術的な文化を築いた。
この魔術の中心にあったのがポリネシアやメラネシアに共通の超自然的エネルギー「マナ」だった。
<古代ハワイ人が信じた超自然的エネルギー「マナ」>
・ハワイの魔術的文化の中心にあった超自然的エネルギー「マナ」とは、これがあればどんなことでも可能になるという魔術的パワーの源といっていい。
古代ハワイ人の考えによれば、戦争である戦士が活躍するのは彼の槍が大量のマナを持っているからだった。また、リーダーが立派な働きをするのも、彼が大量のマナを持っているからだとされた。
・古代ハワイにはカフナと呼ばれる一種の魔術師の階級があったが、彼らは自然界のマナを自由に操ることができる人々だと考えられていた。実際、カフナたちはマナを操ることで、天気を変えたり、漁の前に魚群を呼び集めたり、未来予知をしたり、テレパシーで他の地域の人々と通信したりできたといわれている。
カフナの中にはヒーリングを専門にする者もおり、食餌療法、呼吸法、さらに様々な超人的な術を用いて人々の病気を癒したが、これもまたマナの力によるものとされた。
とすれば、古代ハワイ人にとってマナを集めるということがとても重要なことになるのは当然のことだ。
・これについて古代ハワイ人たちは、マナは基本的にあらゆるものに宿っているが、自然界の中ではとくに洞窟、谷、滝、石、神の聖地などに大量に宿っていると信じていた。
こんなわけで、ハワイには古くからマナ・スポットとでもいうべきパワー・スポットが数多く存在していたのである。
ところで、マナを中心とした古代ハワイの魔術的精神文化は現在では「フナ」と呼ばれ、数多くの人によって研究が進められている。そして、「フナ」の中に、現在でも参考になるような興味深いヒーリングの教えがあったこともわかっている。
<癒しの海カブェヘヴェへ>
・オアフ島のワイキキ・ビーチといえばハワイでも最も有名なビーチだが、このワイキキのほぼ真ん中あたり、現在ハレクラニ・ホテルとアウトリガー・リーフ・オンザ・ビーチホテルの間あたりにある海の一角は、古代ハワイ人がカブェヘヴェへと呼んだ癒しの海であり、強力なマナの宿る場所だったといわれている。
<ヒーリング・ストーンと魔法使いの石>
・ハワイにはカブェヘヴェへのほかにも、ヒーリング効果が高いといわれるパワースポットが数多くある。
古代ハワイ人たちは、石は自然物の中でも強力なマナが宿りやすいものの一つだと考えていた。
<魔法使いの石カフナ・ストーン>
・ワイキキのタヒオビーチの片隅にある四つの石である。言い伝えによると、16世紀ころにタヒチから強力な4人のカフナがやってきて大勢の病人を癒したことがあった。また、彼らはハワイの人々に特別なヒーリングの技術も伝授したという。
<ワヒアワのヒーリング・ストーン>
・オアフ島の小さな町ワヒアワで、道路わきの白い祠に安置されている3体の石である。
ハワイアンの言い伝えでは、これらの石はもとは町の近くにある王家の聖地クカニロコにあった。あるとき、カウアイ島から飛んできた2人の姉妹がこの石に神聖なマナを吹き込んだ。それ以来、これらの石は奇跡的なヒーリング・パワーを発揮し、この石に触った数多くの人々の病気が癒されるということがあった。このため、大勢の人々がクカニロコに押しかけるようになったが、クカニロコは王家にとって特別な場所だったので、1920年代になって、これらの石は現在の場所に移されることになったのだという。
<クカニロコのバース・ストーン>
・クカニロコはオアフ島の遺跡の中でもとくに重要なものの1つである。これはワヒアワ郊外の高地に残された数十個の岩の遺跡で、11世紀から18世紀までのおよそ700年間、オアフ島の王族たちが出産に利用した聖なる場所である。
<ヒーラー養成寺院ケアイヴァ・ヘイアウ>
・ハワイ語の「ヘイアワ」には寺院・祭祀場という意味がある。寺院や祭祀場は聖なる場所なのだから強力なマナが宿っているのは当然で、ハワイ各地にある「○○・ヘイアウ」と名のついた遺跡はすべてパワー・スポットといってもよい。
オアフ島・アイエアの丘の木々に覆われた場所にあるケアイヴァ・ヘイアウもそのような遺跡の一つだが、ここはとくにヒーリングと関係の深いヘイアウとして有名である。
<ハワイの“駆け込み寺”プウホヌア・オ・ホナウナウ>
・古代ハワイには“カプ”と呼ばれる数多くの宗教的な戒律があった。これは決して犯してはいけないタブー(禁止事項)のことで、これに違反するとほぼ確実に死刑になるという厳しいものだった。
とはいえ、古代ハワイには厳しいカプがあったと同時に、そこへ行けば絶対に救われるという場所もあった。“プウホヌア”と呼ばれる聖域がそうである。
プウホヌアはハワイ語で“逃れの地”という意味で、日本のいうところの“駆け込み寺”のような場所といっていい。
・プウホヌア・オ・ホナウナウはハワイに残る遺跡の中でも最重要なものといってよく、現在は国立公園に指定されている。そして、新たに再建された、伝統的な家や建物、寺院などを見ることができる。
<火の女神ペレとキラウエア火山>
・その注意は、キラウエア火山に住むといわれる火の女神ペレに対する崇拝にはっきりと現れている。
女神ペレは非常に美しく、恋多き女といわれ、現在のハワイで最も人気の高い神だが、それと同時に最も恐ろしい神だとされている。
女神ペレは現在はキラウエア火山のハレマウマウ火口に住むとされているが、もともとはタヒチに住んでいたという。伝説では、11世紀ころに、家族とともにこの地に渡ってきたという。
・ハワイの超自然的なパワーであるマナは、ときに神々の精神といわれるような神聖なものである。そのマナを得ようとするなら、ハワイの伝統に対して十分な敬意を払うのはまったく当然のことなのに違いないからだ。
『「ハワイアン・マナ」71の教え』
「マナに溢れる人々」に幸運は寄って来る
朱実カウラオヒ 実業之日本社 2008/6/28
<「マナにあふれる人」に幸運は寄ってくる>
・もともと日本はハワイ同様「万物に神が宿る」と考える霊性の高い国でした。
<ハワイで知った「フナの教え」と「マナ」>
・でも、ハワイの居心地のよさは、気候のよさだけでは語りつくせません。住んでいるハワイアンたちと交流を持つたびに、日本にいたときよりずっと開放的になっている自分に気づくのです。ハワイアンたちのアロハスピリットにふれるうちにハワイという島の持つ“何か”を知りたくなって私は、さまざまな文献にあたりました。その過程で知ったのが「フナの教え」と「マナ」でした。
<ハワイアンの叡智の結晶「フナの教え」>
・18世紀末から19世紀末のハワイ王朝を経て、1898年、ハワイはアメリカ合衆国領となります。急激に近代化が進められる中、フナの教えはどんどん失われていきました。そんなハワイ古来の叡智に気づいたのがアメリカ本土からやってきたマックス・フリーダム・ロング氏やサージ・カヒリ・キング氏らです。彼らは、「こんなすばらしい哲学が失われてはいけない」と、ハワイのカフナたちに取材し、カフナの知恵を現代に生きる思想としてまとめました。
・ちなみにカフナとは、「フナの教えを司る人」という意味。ネイティブアメリカンのメディスンマンにも似ています。カフナには、さまざまな得意分野があります。ロミロミという霊性の高いマッサージで人を癒すカフナもいれば、人間関係を正しい方向に導くホーポノポノという儀式が特異なカフナもいます。
カフナたちは、さまざまな力や知恵を使って人々を正しい方向に導こうとしました。カフナの知恵は、現代に生きる私たちにも、とても役にたつものです。
<ものみなすべてに「マナ」が宿る>
・マナというハワイ語を日本語に訳すのはとても難しいことですが、簡単にいえば、生命力とかスピリチュアルなエネルギーといった意味でしょうか。ハワイアンは、古来、「ものみなすべてにマナが宿る」と考えました。
・ハワイの日本人スピリチュアル・セラピストの開拓者の一人であるという、強烈な自負と誇りは、マナとともに生きる私の支えとなっています。
<フナの7原則>
1、IKE(イケ) 世界はあなたが思うとおりにある
2、KALA(カラ) 限りというものはない
3、MAKIA(マキア) エネルギーは意識が向かうほうに流れる
4、MANAWA(マナワ) 今が力のときである
5、ALOHA(アロハ) 愛するとはともに幸せであること
6、MANA(マナ) すべての力は内から出る
7、PONO(ポノ) 効力が真実の尺度である
『フナ古代ハワイの神秘の教え』
(シャーロット・バーニー)(ダイヤモンド社) 2005/4
<ハワイのフナとは?>
・古代ハワイには、さまざまな分野の専門家である<カフナ>と呼ばれる人たちがいました。彼らは霊的な存在と交信し、その力を借りて予言や治療を行うシャーマンや魔術師の役割を果たしていたのです。カフナが自分たちの知恵を<フナ>と呼ぶことはありませんでした。<フナ>という言葉を使ったのは、ハワイ文化の研究家マックス・フリーダム・ロング(1890-1970)でした。彼は、長年の研究で少しずつ解き明かしたハワイの神秘的な教えに、ハワイ語で「秘密」を意味する<フナ>という名前をつけました。そして、一連の人気著作で、フナの教えをわかりやすく説明したのです。
<憑依>
・霊が人間に取りつく現象<ノホ>は、ハワイアンには馴染み深いもので、ハワイの伝説にも多く登場します。先祖の霊やカフナによって送られた生霊が人々に取りつくこともあるといわれています。
次のような状況のときは、霊に取りつかれたり、その影響を受けやすくなるといわれています。アルコール中毒だったり、ドラッグや精神安定剤を使っているとき。ネガティブな考え方や話し方をしたり、罪悪感にさいなまれているとき。心身ともに疲れているとき。
<憑依されないために>
霊にとりつかれないためには次のことを実行しましょう。
1、 ポジティブに考えて話しましょう。
2、 ネガティブな人々との関係を絶ちましょう。
3、 アルコールやドラッグをやめ、バーを避けましょう。
4、 ベーシック・セルフから罪悪感を取り除きましょう。
5、 自分自身と他人を許しましょう。
6、 マナを満たした塩をひとつまみ入れたお風呂に入りましょう。
7、 自然の中で過ごしましょう。
8、 栄養のある食品、ビタミンを摂取し、運動をして体力を保ちましょう。水をたくさん飲みましょう。マナを増やすために深呼吸をしましょう。
9、 「私は自由で私のマナは強い」あるいは「私の身体には神が宿っている」などポジティブなアファーメーションを繰り返しましょう。
10、 首に赤サンゴをつけましょう。
・ 亡くなった血縁者が守護霊として留まることがあるかもしれませんが、ポジティブに考えて行動する健康な人が霊に取りつかれることはありません。霊にとりつかれないようにするにはマナを高め、ベーシック・セルフからコンプレックスやネガティブな考えを取り除き、ハイセルフと深くつながることが重要です。あなたや知り合いが霊に取りつかれていると感じたら、フナのベテランや祈祷師に頼みましょう。
・フナの教師であり、有名な祈祷師でもある、ジャック・グレイは、取りついた霊をはらうだけでなく、その状況を招いたそもそもの問題を解決することが重要だと信じていました。グレイは、除霊をする場合、霊にとりつかれた人が彼からフナを学ぶことを条件にしていました。
『秘密結社』
綾部恒雄 講談社 2010/10/13
<異人と祭祀的秘密結社>
・メラネシア又はポリネシアの社会生活の概念となるものはいわゆる秘密結社である。
・そのようなメラネシアやポリネシアの秘密結社の考察は、その様相、変型、フォークロア化の点で、日本文化史に与える暗示はきわめて深いと述べている。
- 異人が幾度にか、季節を定めて訪来したこと。
- 異人は先住民より亡魂、又は死者そのものと考えられたこと。
- 異人は海の彼方から、来るものと信じられたこと。後には、山中の叢林より来るとも信じられるに至ったこと。
- 異人は畏敬されつつも平和的に歓待されたこと。
- 異人は食物の饗応、殊に初成物を受けたこと。
- 異人は海岸地に住まずして山中の叢林に住みしこと。
- 異人はdual organization の構成の原因となりしこと。
- 異人が土民の女と結婚する必要ありしこと。
- 異人とその女との間に出来た子供が特殊な社会的宗教的性質を有せしこと。
- 異人は入社式、男子集会所の起源をなしたこと。
- 異人はその異人たることを表徴する杖、及び「音」を有せしこと。
- 仮面が男女二つあること。女異人が山中に住むということ。
- 異人が訓戒、悪事摘発をなし、豊作をもたらし、又はもたらさしめんことを任務としたこと。
- 異人が季節殊に収穫季、冬至に関係したこと。
- 異人は季節が来ると、その出現を期待されたこと。
- 異人若しくは神は常に村にとどまらないと信じられたこと。
- 異人の出現の際は女子、子供は閉居したこと。
- 異人のタブーが財産の起源となったこと。
- 異人がフォークロア化して遊行歌舞伎団となったこと。
- 遊行人は異装し、杖と音とを有し、饗応を強制し、或は掠奪を敢えてし得ること。
- 遊行人が神話、神の系譜を語り、或は之を演技で表現すること。多く季節と関係して。
- 遊行歌謡団から伊達者(man―woman)が発生したこと。
- 彼等は民間信仰に於いては、侮蔑されつつも亦高き階級に属すとされたこと。
・すでに触れたように、岡の考察はメラネシアの社会史を範例として行われたのであるが、これらの異人にまつわる表象、状況、発展について暗示された諸項目は、アフリカの祭祀的秘密結社の成立の事情を辿ることによっても、確認することができるのである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます