日本は津波による大きな被害を受けるだろう UFOアガルタのシャンバラ

エーテル界の人類の源郷か?神の国か?天上のエルサレムか?
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1月30日(火)のつぶやき

2018-01-31 06:19:16 | 森羅万象

1月28日(日)のつぶやき

2018-01-29 06:27:14 | 森羅万象

冥府すなわち幽世・幽冥界は、現世・顕世である日常世界と違う場所にあるのではなく(3)

2018-01-28 15:27:59 | 森羅万象

 

 

・「天狗」はオリオン星人系列の宇宙人だったのかもしれません。天狗も詳細な区分があったそうです。「嘴のある烏天狗」は、オリオン座の有翼のドラコ族だった可能性もあります。天狗は、人間の感覚や感情と大きく異なり、当時から「子分にはなるべきではない」といわれていたようでした。欧米イルミナティは、日本のイルミナティは竜座人階層の下等な種の末裔であると主張しているといわれます。リゲル人と爬虫類人の交配人種が築いた国が現在の日本と中国であるといわれます

 

・天狗界の大ボス・杉山僧正のもとで修業した天狗小僧こと仙童寅吉は、異界が存在することの生き証人となりました。杉山僧正のような山人を世間では十把一絡げに「天狗」と見なしているが実際は「生きたる神」であったと語られています。「とにかく、その話の内容が尋常ではない。寅吉によれば、常陸の岩間には杉山僧正という天狗の大ボスがいる。配下の13天狗を引き連れて、日々神業に明け暮れている。この天狗のボスは、人間なら40歳ほどの年齢に見えるが、彼の属する山人界(仙界)では、7歳で、杉山僧正の1歳は人間の600歳に当たるからすでに4000年以上生きている勘定になる。ちなみに、天狗はいずれも神通力を備えているとはいえ、境涯は人間より低く卑しい、せっかく人身に生まれながら、天狗に憧れるのは愚の骨頂だ」と寅吉は戒めていたと語られています。

 

ウィキペディアWikipedia(フリー百科事典)からみますと「木村 藤子(きむら ふじこ、1947年 - )は、霊視・透視能力者。元信用金庫職員。青森県むつ市在住。地元で有名な霊能者だった母親のもとで育つ。30代のとき神の声を聞き、霊視・透視能力を授かる。以来、日々多くの人の悩みを救っている。全国的にその名が知れわたり、『青森の神様』『ヘビの神様』といわれるきっかけとなったのが、1990年の「ヘビ騒動」。地元で行方不明になったニシキヘビが現れる場所・時間を、警察の要請で透視によって言い当てた。その騒動を聞きつけたマスコミが殺到し、全国的な話題となった」とのこと。Amazonに「木村藤子」といれますと65件の書籍が分かります。

 

・青森県新郷村(しんごうむら)戸来(へらい)という村にキリストの墓があるというオカルト説が昔から言われております。キリストの出身星はアプ星だったそうですが、アプ星人は国際連合の設立に尽力したという話もあるようです。その昔、アプ星人でも飛来していたのでしょうか。アプ星人は現代では南米にも飛来しているようです。霊能力者の語る神々の世界もさまざまな描写があり、木村藤子さんの神々の世界は平安時代のようなイメージですが。また超近代的な神々の世界の報告もあるといわれます。神々の世界は時空を超えて、変貌自在のようです。パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の植民星が地球だといわれます。

 

・岩木山には農業の神さまの伝承があるといわれます。また鬼伝説の鬼神社の伝承もあり、インターネットによると「現在の「鬼沢」が「長根派(ながねはだち)」という地名であった頃、岩木山周辺は阿曽部(あそべ)の森と言われ、弥十郎という農夫が岩木山中の赤倉沢で大人(オオヒト=鬼)と親しくなり、力比べをしたり、相撲をとって遊んでいました。

  弥十郎は大人(鬼)に度々仕事を助けてもらっていました。ある日、弥十郎は、水田を耕しているが、水不足で困っている事を大人(鬼)に話しました。それを聞いた大人(鬼)は、「私が何とかしますから、私の仕事をしている所を見ないでください」と言いました。そして、大人(鬼)は、一夜にして堰(水路)を造り、水田に水を引いてくれました。村人は喜び、この堰を「鬼神堰(キジンセキ)」や「逆堰(サカサセキ)」と呼び、大人(鬼)に感謝しました」という伝説が残っています。

 

木村秋則さんがあった小柄な宇宙人は、グレイの一種のようです。「ビーガン。シリウスA人の遺伝子から作られたグレイ」といわれる小柄なビーガンかもしれません。木村秋則さんのように「不思議な体験」をしている日本人は多いのかもしれません。しかし、なかなか本になるような段階にまでいくのは難しいようです。「沈黙のコンタクティ」も非常に多いのかもしれません。誰にでも幽霊体験やUFO目撃体験がある確率が高いのかもしれません。やはりメディアに載らないと、誰も注目できないようです。木村秋則さんのYou Tubeの動画も見れますので、「百聞は一見にしかず」の便利な「映像の時代」になったものです。木村秋則さんの本は当ブログでも数冊扱っています。木村秋則さんは「自然栽培のリンゴの開発者」として有名になった人ですが、宇宙人との「不思議な体験」も密接不可分な関係があったようにも思われます。木村秋則さんは宇宙人とのコンタクトによって「変性」「変容」を受けた可能性もあるようです。それにしてもネット動画では真偽の混じった膨大な情報が流れているようです。

 

・米国でもアブダクション(誘拐)を受けた人間は、数百万人ともいるという奇説があったようです。米国におけるアブダクション(誘拐)やキャトルミューテレーション(動物虐殺)の騒ぎは、どのような結果になったのでしょうか。米国でもメディアがアバブ・トップシークレットの政府の政策に協力しているようです。エルダーとよばれる天使のような人間タイプのオリオン星人が小柄なグレイと共に飛来したそうです。米国が秘密協定を結んだのはラージノーズグレイというオリオン星人といわれています。オリオン星人は人類に5万年進化しているといわれ、「人間の魂の交換」ができるようです。ゲイ(LGBT等)などの「人格転換」をしている異次元の宇宙人はオリオン星人なのかもしれません。

 

・グレイは、さまざまな種類が報告されているようです。グレイには、「ビーガン。シリウスA人の遺伝子から作られたグレイ」、「ゼータ・レティクリ1。地球人監視のためリゲル人が作ったグレイ」、「ゼータ・レティクリ2。遺伝子操作で作られたグレイ。爬虫類人に奉仕」が報告されているそうです。「岩木山のUFO」については、インターネット情報によると、16世紀から多く観察されているようです。現代ではカメラに撮られた写真もあるようです。彼らは時空を超越したテクノロジーを持っているといわれます。異次元移動も容易にできる驚異の超テクノロジーのようです。

 

・日本に最初に降り立ったのは、シリウス人で、彼らは東北地方の青森県を中心に、下北半島、津軽半島、十和田湖周辺から秋田県の一部に広まっていったといわれます。ですから、木村秋則さんがリンゴ畑で遭遇した「グレイ」は「ビーガン」の種族系統なのかもしれません。とてつもなく進化している種族のシリウス星人のバイオロボットと遭遇したのかもしれません。「ビーガン」の超能力もとてつもないもののようです。青森など東北地方には、宇宙人との繋がりのある現象が何か残っているのかもしれません。イタコなどは、ある意味では宇宙人現象(霊現象)なのかもしれません。「シリウス人は、別の非物質的存在の集団であるオハル評議会の創造物である」といわれます。青森県新郷村(しんごうむら)戸来(へらい)という村にキリストの墓があるというオカルト説が昔から言われております。どうやら青森県は、シリウス星人との繋がりが太古からあったようなのです。「源平合戦はハム系とセム系のオリオン、シリウスと北極星、北斗七星の戦いということになってくる」と述べられています。

 

・「シリウス星からやってきた宇宙の神である彼らは、今もなおオリオン座との絆を大切にしています。それはひとえにオリオン座が、彼らの祖先である太陽族の故郷であるからです」とも語られています。シリウスのレベルは、もうすでに非物質のレベルです。「シリウスのテクノロジーは、アヌンナキによって地球にもたらされた」そうです。「世界の王はサナット・クマラと共に金星から降りてきた。この神人の一団はシリウス星と繋がりがある」といわれます。金星の神々は地球に到着するやいなや、イニシエーションのためのフリーメーソン本部を設けた、といわれます。イスラエル政府と契約の「宇宙の商人」がシリウス星人だそうです。平氏の“平”がヘライ(ヘブライ)に由来すると考えると平氏はセム系、ユダヤ系ということになってくる。源平合戦はハム系とセム族の争いともいわれます。平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔だそうです。そういえば源義経と鞍馬の天狗や陰陽師の鬼一法眼の不思議な伝承があります。

 

・「ゼータ・レチクル星人のグレイと、オリオン座のリゲル人の長身のグレイ、オリオン座の有翼のドラコ族、恐竜から進化した地球のレプトイド(恐竜人)等がダルシ―基地やエリア51等のアメリカの秘密基地で活動しているともいわれます。エリア51で白鳥座61番星の異星人とコンタクトしていた日本人科学者もいたといわれます。「その彼らは地球から68光年離れた惑星クイントニアに住む宇宙人で母星から「エリア51」まで45分で移動できる」と述べられています。「エイリアン・テクノロジー・リバース・エンジニアリング(宇宙人科学技術工学)」は米国の一人勝ちでしょうか。

 

・「透明人」とシリウスA星人が創造し、りゅう座(ドラコ)に配置した爬虫類人が想像を絶する進化をしているようです。「竜座人(ドラコ)が遥かに進化しており、このレプティリアン型生物の交雑種がイルミナティである。交配人種であるイルミナティが地球を管理している」ともいわれます。イルミナティの空飛ぶ円盤はタイム・トラベルができ、「米軍の将軍が同乗していた」ともいわれます。また牛神がテクノロジーで龍神を圧倒し「低層4次元」に追い払ったともいわれています。太古、地球には「龍神」と「牛神」の2種類の神が来て、人間を創ったそうです。旧約聖書の神が「龍神」で、新約聖書の神が「牛神」といわれます。

 

木村秋則さんの「幻想」の中で会った「ソクラテスのような人」は「神人」なのでしょうか。また、山川紘矢さんのイルージョンである「威厳に満ちたレオナルド・ダ・ヴィンチのような素晴らしい風貌の男性」とは「神人」だったのでしょうか。「神人」の世界からは「この世」は、すべて分かるようです。「あの世」の動きが時間を経て「この世」に起こってくるともいわれます。「あの世」も私たち一般人には、訳の分からない奇説だそうです。あの世とこの世が交錯する体験は誰でもが、無意識的にかまたは意識的にも、経験しているのかもしれません。

 

・「霊界ははるか遠いところにあるのではなく地上1メートルのところにある」そうです。従って、「神人」の世界はパラレル・ユニバース(並行宇宙)で、目に見えないが、すぐ隣にあるといわれます。パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の植民星が地球だそうです。パラレル・ユニバース(並行宇宙)は「幽界」のように「この世」に似ている世界ですが実際は非常に大きく違うアストラル界のような世界のようです。

 

・「引き寄せの法則」は、自己啓発書では大変人気のある「宇宙の法則」のようです。つまり、「感謝するだけで、あなたの人生は変わる」そうです。「アファメーション」という手法は米国では、人気のあるビジネスマンの瞑想法のようです。そして「引き寄せの法則の書籍」も大変多いようです。「夢の中でアストラル・トリップ(幽体離脱)をして、クリスタル・シティでキリストに会った」という欧米のチャネラー(霊的交流者)が多いそうです。キリストの出身星はアプ星だったそうですが、アプ星人は国際連合の設立に尽力したという話もあるようです。「キリスト(アプ星人)の一族が地球を管理している」という奇説もあるそうです。夢の中で神のような人物に会っても、必ずしも運命が劇的に好転しないのは皮肉な話かもしれません。

 

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・ブログ名称: UFOアガルタのシャンバラ

日本は津波による大きな被害をうけるだろう

・第2のブログ名称:UFOパラレル・ワールド

「神の国か?」「人類の原郷か?」 「天上のエルサレムか?」・・・・・・・・・

「パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の殖民星が、地球か?」、「ネガティブのシリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こるのだろうか?」

「金髪碧眼のノルディックが住んでいたアガルタのシャン発表しましたバラ情報の集大成を目指す・・・・・・・・・・」「金星蛇人と火星霊人の戦争はその後どのように展開したのだろうか」
「日本民族の神話の原郷『高天原(たかまがはら)』は、『都市型の超巨大宇宙船』なのか!?」「平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔なのか」
「小人族のグレイの母船に同乗する金髪碧眼のノルディックは、”悪魔の王””ルシファー”なのか?!」

「円盤は神人や異人、悪魔の乗り物なのか!?」「天使は神の秘密諜報員なのか」「神は最初のフリーメーソンなのか」

「UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象なのか。UFO問題とは、人間にとっての死の問題を解くことなのだろうか。UFOはフリーメーソンの創作なのか」

「全宇宙を創ったという“虹の神々”も地球に来ているのだろうか」

「イルミナティなどのフリーメーソン組織に入ると神に会えるのだろうか」「金星の神々は地球に到着するやいなや、イニシエーションのためのフリーメーソン本部を設けたのだろうか」

「国際連合の設立に動いたキリストの星、アプ星人とは」

「人は皆、記憶喪失の異星人だろうか」

「はるかに進化した天使のような宇宙人は、人間の守護霊や背後霊なのだろうか」

「セドナ上空に見えないエーテルのシティが滞空するのだろうか」

 

グーグルのブロガーにも書いています→UFOパラレル・ワールド

 

 

 

 

 


冥府すなわち幽世・幽冥界は、現世・顕世である日常世界と違う場所にあるのではなく(2)

2018-01-28 15:24:18 | 森羅万象

 

 

『母であるあなたに気づいてほしいこと』

木村藤子  主婦と生活社    2014/9/12

 

 

 

 <先祖の霊障>

・たとえば、私が、お悩みについて、「それはご先祖の障りではありませんよ」とお伝えすると、「もちろんです。先祖の障りだなんて、そんなばかなことはありません。私は、自分のどこを直せばいいのか、それを教えてもらいたくて来たんです」というようなことをおっしゃる方がとても増えてきたのです。これは、とても喜ばしい変化だと思っております。

 ご先祖様が霊障と勘違いされる方も以前は多く、このような誤解をなんとかして解きたい、これも私に課せられた役目であると思い定めておりました。

 

・そこで、すぐに霊障を疑ってしまうのは、古いジンクスや拝み屋とも称される霊能者の誤ったアドバイスなどに問題の根っこがあるということを、私は非難されるのを覚悟のうえで、これまでの拙著ではっきり申し上げてきたわけですが、それを多くの方々が理解してくださってのことと深く感謝しております。

 

・その方法というのは、悩みや不幸を招いている真の原因は自分の欠点や間違った考えにあると気づき、その誤りを直すことです。

 この「気づいて直す」ことについては、これまでにも書籍や講演などを通じて繰り返しお伝えしてまいりました。その積み重ねによって、「気づいて直す」ことの重要さについては、多くの方々に理解していただけている、という感触を少なからず得ております。

 

<結婚のご縁>

・また、結婚相手はカルマによる運命で決まっているのですが、本人が自分のカルマを知っているか否かは別として、悪縁の場合、それをかわすことができるか否かを聞きに来る方も多いように思います。

 そもそも夫婦とは、共有するカルマを生まれ持った魂レベルでの修業仲間とも言え、結婚後に様々な問題を生じるのは、それをふたりで乗り越えることで、共に魂を磨くため。そのために一緒になるわけです。

 

・また、結婚というのは俗に言う赤い糸でつながれたご縁とも言えるのですが、その相手は、ひとりだけの人もいれば、ふたり、3人と複数の人もいますし、中には様々な理由から、ひとりもいない方もいます。

 本人は赤い糸をつかむつもりでも、年齢を気にして焦ったり、理想が高すぎたり、相手の心を見ずに上辺の条件ばかりに目がいってしまうと、間違って黄色い糸の人を選んでしまうこともあるようです。

 ご縁というのは本当に不思議なもので、大恋愛をして交際を続け、あとは結婚式を待つばかり、といったふたりの関係が、結婚式を目前にして破談になってしまうようなことがありますが、これは結婚するご縁ではなかったということです。

 

<生涯独身という生き方>

・生涯、未婚のまま過ごすという人が、昨今は男女ともに増えてきているようですが、それも人生のひとつの形なのではないかと考えています。

 

・ただ、独身女性の場合は、ある程度の年齢になりますと、結婚していないことや子どもを産んでいないことに、どこか負い目を感じたり、これからのひとりの人生に不安を感じることもあるようです。

 

<嫁姑問題>

・女性が抱える普遍的な悩みのひとつに“嫁姑問題”があります。

 昔に比べるとお姑さんと同居するお嫁さんは減りましたが、同居しない場合でも、盆暮れや正月など、家族が一同に会する機会がありますので、そんな場での数少ない接触からも嫁姑のトラブルが起きたりすることもあります。

 

<離婚について>

・離婚の悩みで私のものを訪れる人は、本当にたくさんいらっしゃいます。

 

・つまり、離婚すること自体をお互いにひとつの修業として選び、今の人生で出会って結婚するカップルもいるわけです。

 

・いずれにせよ、結婚はゴールではなくスタート。カルマを共有するがための、まさに新たな出会い(お互いの家族も含めて)なのです。

 

・そして“和合すること”“協力すること”“感謝すること”“尊重し合うこと”を大切にしていってください。

 私がこのように言えるのは、毎日繰り返される相談の中、神様との会話から私自身も学ぶことができるためだと思います。

 

<兄弟姉妹との関係>

・同じ“共存し合うカルマ”を背負っているわけですから、それをも乗り越えるべき試練、避けられない修業ととらえて乗り越えていくことができれば、兄弟姉妹やその家族が強い絆で結ばれていくのですが、血のつながった近い関係である分、理解力や判断力が不足な場合、一度こじれてしまうと修復が難しくなってしまうことも往々にしてあります。

 

・過去、現在、未来を視野に入れて問題の原因を探り当て、兄弟姉妹の絆を切らずにつないでいっていただきたいと思います。

 

<親の介護>

・介護問題の深刻さは、介護される側もする側も、精神的にも体力的にも、大変な苦痛を伴うものと思います。

 

・介護のことを考えるときに忘れて欲しくないことは、“介護はされたくないと思いながらも、もしかしたら介護される側になり得る”ということです。

 

<老年期の心構え>

・心のお手入れをするには、まず、知識を得て学ぶことをおすすめしたいと思います。いろいろなジャンルの本を読んだり、映画を観たり、あまた、興味のある方の講演会に行かれるのもいいでしょう。

 

<素直な心を保つ>

・“素直な心を保つ”レッスンと聞いたとき、「そんなのは簡単だわ」と思う人が多いのではないかと思います。でも、これが意外と難しいのです。

 

<心を成熟させる>

・そして、人生そのものが修業の場ですから、60歳になったら、70歳、80歳になったら就業は終わり、ということはありません。死ぬまで修業は続くわけです。

 

・さらに言うなら、そもそも試練とは、その人を不幸に落とすために訪れるものではなく、その人が背負っているカルマ(前世を含めた過去の行いや言葉の過ち)に気づかせるためのもの、言い換えるなら、その人を幸せな方向へと導く幸福の種のようなものと言えるのです。

 

 

 

『奇跡を起こす 見えないものを見る力』

木村秋則  扶桑社    2011/9/30

 

 

 

<私たちが知っていることは、ほんのわずかでしかない。大切なことは目に見えない>

・そう気づけたのは、私がこれまで、「普段は見えないもの」と何度も出会ってきたからかもしれません。私が出会ってきたのは、龍、UFO、宇宙人など、人に話せば「何を言っているの?」と笑われるような存在です。

 

<3・11東日本大震災前>

・龍について話したり本に書いたりするようになり、全国にいる龍の研究者や研究会からさまざまな資料や情報をいただきます。それによると、龍は動物のような肉体を持つ存在ではなく、ガス体だと考える説もあるようです。強いエネルギーが凝縮して「気(ガス)」となり、そのエネルギーが象徴する「龍」という存在として、人間の目に映るというのです。

 もしそうであれば、17歳のときに見た龍が細い松に乗っても枝ひとつ揺れなかったことが納得できます。また、私や友人が見たように、龍が水蒸気の集まりである雲に姿を変えて現れることもあるのではないかと考えられます。

 

<津軽という土地が持つ力>

津軽に住む人々の「心のふるさと」とも言えるのが、我が家の西に位置する岩木山、別名「津軽富士」です。

 

また岩木山では、先祖の霊と交信する「仏おろし」や、神と交信する「神おろし」も古くから行われてきました。津軽で「カミサマ」と呼ばれている中年女性の霊能者を通して、肉親の霊と話したり、神からの言葉を聞いたりする風習です青森には、全国的にも有名な「イタコ」と呼ばれる女性たちがいますが、イタコは、青森県東部の下北半島、特に恐山で活動しています。主に故人の霊を降ろすイタコとは違い、津軽の「カミサマ」は、故人の霊のほかに、神からのご神託を伝えるという役目を持っています。

 こういった伝統や信仰は、津軽人の心に深く根ざしています。その要とも言える岩木山には、「龍がすむ」という言い伝えがあるのです。

 

・境内の右手には、龍神様が祀られています。白地に紺で「白雲大龍神」と染め抜かれた幟に導かれて進むと、岩木山の湧き水でできたという池があり、そのなかに龍神様の祠が立っています。荘厳な拝殿とはまた違った趣のある、神秘的な空間です。

 

<畑に現れる不思議なものたち>

しばしば自宅近くや畑の上空に訪れていたのが、UFOです。

 無農薬栽培を始めた前後から、時々見かけるようになったのですが、最初に発見したときは家族や隣の人も呼んできて、みんなで確認しました。ですから、私の勘違いではありません。初めは、UFOは月が回転しているように見えました。

 

地元で話題になり、「岩木山上空にUFO出現」と新聞記事が出たほどです。

・UFOが現れ始めた頃は、私も家族も興奮しました。しかし、もう数えきれないくらい見ていますから、今見ても驚くことはありません。

 

<そんな宇宙からの客人が、私の畑に降り立ったことが2度あります。>

2度とも彼らは2人組でした。身長は130センチほど、目が異様に大きく光っていたことを憶えています。

 初めて見たとき、彼らはリンゴの木の間をものすごいスピ―ドでビュンビュン動き回っていました。

「何だ!?」と思って目を凝らすと、人のような形をしています。でも、もし人だとすれば、横に貼り出したリンゴの枝にぶつかるはずです。ふたつの物体はぶつかりもせず、右へ左へ素早く動いています。

 走っているのではありません。わずかに浮いていて、横にササッと移動しています。体全体がクロ-ムメッキされた車体のように鈍く光っています。「これは、人間ではないな」と直感的に思いました。動くこともできず、見守っているうちに、しばらくして2人は消えました。どんな目的があったのでしょうか。UFOには慣れていた私も、さすがにこのときは驚きました。

 

UFOに乗せられて

・龍を見たと言うだけでも随分驚かれますが、宇宙人に拉致されてUFOに乗ったというと、ほとんどの人が信じられないという顔をします。私自身、もし自分が体験していなかったら、人から同じ話を聞いても「夢でも見たんじゃないか」と思うでしょう。

 

・ベンチから左右を見渡すと、どこに壁があるかわからないくらい空間が広がっています。この建物のなかには、いったい何百人が住んでいるのだろうと、私はそう思いました。

 やがて、他の2人が次々に連れていかれました。ひとりになった私は手持ちぶさたになり、ベンチに立って窓の外を見てみました。夜なのか全体は暗くて見えません。しかし、明かりが横に数列並んでいるのが見えます。ビルが横に倒れたような建物です。地球の建物ではないようです。ホテルか何かだろうかと思っていると、宇宙人がやってきたのであわててベンチから降りました。

 

・そのときもやってきたのは、2人です。子どもの背丈ほどの彼らが大人の私を両脇から抱えるのですが、力が強いのでされるがままになるしかありません。私が立つと、彼らは私の腕を抱えて宙を浮くかたちになります。私は歩き、両脇の2人は床から浮いた状態で移動しました。

 途中にいくつかの部屋がありましたが扉はなく、のぞいてみると先ほどの2人がそれぞれ別の部屋で裸にされ、台の上に寝かされていました。ベルトで固定されていて、まわりをかなりの数の宇宙人が取り囲んでいます。

 みんな目だけが異様に大きく黒っぽい体で、男女の差も顔つきの違いもわかりません。彼らは手術に立ち合う医師のように台のまわりを囲み、目でスキャンするようにじっと横になった2人を見ていました。

 

・彼らは、もうひとつ興味深いことを話してくれました。「我々は、子どもでも250の元素を使うことができる」と言うのです。地球人が知っているのは120ほどで、実際に使っているのは20~30にすぎないとも言いました。あとで調べてみると、確かに地球上で認識されているのは118。使われているのは20~30種類だそうです。

 250もの元素を使って、いったいどんなものを作っているのでしょう。いずれにしても、彼らが桁外れの頭脳を持った生き物だということが言えるのではないでしょうか。

 

・不思議だったのは、彼らが壁やテーブルなどに触るとすべて透明になったことです。たとえば、壁を触るとガラス張りのようになり、向こう側が透けて見えるのです。触らなければ、ただの金属のように見えます。私が触っても変化は起きません。そのことひとつとっても、彼らの科学や技術は、かなり進んでいると私は思ったのでした。

 

<老人が見せた地球のカレンダー>

・心の大切さを教えてくれたひとつの出来事があります。といっても、体験と呼ぶにはあまりにも突飛なので、「ある幻想を見た」と言ったほうが正確かもしれません。

 まだリンゴが実らず苦労していた頃のことです。

 私は、ある部屋でひとりの老人と出会いました。肩から白い衣をまとってあごひげを生やしています。古代ギリシャの哲学者ソクラテスのような風貌です。石の椅子に座ったその老人は、私に手伝ってほしいことがあると言いました。

 

・「これは何ですか?」と私が尋ねると、老人は、このパネルは地球のカレンダーで、1年が1枚分だと答えました。見ると、その数は多くありません。「これ以上はないのですか?」と私は尋ねました。老人は、「ありません」ときっぱり言いました。

 私は困惑しました。その枚数で言うと、カレンダーの終わりは、マヤの暦で地球が滅亡すると言われている2012年よりは多かったのですが、2桁しかなかったからです。

 枚数は今もはっきり憶えています。決して口外してはならないと老人に言われたので、誰にも教えることはできません。老人との約束を守って、私はそのときに見た枚数を妻にさえ話していないのですから。

 

<自分がリンゴだったら、野菜だったらと考えてみる>

・自然栽培には、マニュアルがありません。作物の特性を生かして、それぞれに合う土壌作りをするのが自然栽培の基本です。そのためには、作物を見て土を見て天候を見て、その場その場で自分自身が判断していくしかありません。

 自然栽培は、畑に何も手を加えない「自然農法」とよく勘違いされます。

 自然農法は福岡正信さんが唱えた農法で、私がリンゴの無農薬栽培を思い立つきっかけとなりました。この農法は、耕さない、肥料や農薬を与えない、除草しないなど自然のままの状態で作物を育てます。

 しかし、私が実践する自然栽培は、ただ何もせず放っておくだけではありません。畑の様子を見極め、ときには草刈りをしたり、剪定をしたりして、作物が一番気持ちいい状態に調整していきます。リンゴを実らせようと試行錯誤するなかで、自然のままに放置するのではなく、「自然を生かす工夫」をすることが大切だと気づいたのです。

 また、自然栽培は、「有機農法」とも違います。

 

・いろいろな意見があるので、これはあくまでも私個人の考え方ですが、有機栽培は化学肥料の代わりに有機肥料(堆肥)を与え、無農薬で栽培する栽培法です。しかし、有機JAS法では、石灰ボルドー液と呼ばれる農薬など、昔から使われている農薬の使用を認めているので、完全な無農薬とは言えません。

 一方、自然栽培は農薬代わりに食酢を使うだけです。食酢は法律上、特殊農薬として指定されているので、厳密には、無農薬とは言えないかもしれませんが安全です。

 

<人はヤドカリと同じ>

・こんなふうに思うようになったのは、「あの世」に行く体験をしたからかもしれません。重いインフルエンザにかかり、高熱を出して家でひとり寝込んでいたときのことでした。

 思っていたよりも重症化していたようです。意識がもうろうとして、眠ったとも気を失ったともわからない状態になりました。ふと目を覚ますと大きなシャボン玉のようなものが降ってきて、私は自然とそのなかに入っていきました。

 フワフワと浮くシャボン玉のなかで、ふと下を見ると、知らない誰かが横たわっています。

 私自身なのですが、それが自分だという感覚はありません。上へ上へと昇っていくシャボン玉に身を委ねながら、自分は死んであの世へ行くのだなと思いました。

 

・外を見ると、私と同じようにシャボン玉に入って昇っていく女性が2人見えました。この人たちもあの世へ行くのだと漫然と思っていました。

 気がつくと、シャボン玉から出て、私は暗闇の中にひとり立っていました。怖いとも悲しいとも思いません。ただ、いつもの自分ではないような、普段とは変わった感覚がありました。何かに誘われるように、私は歩き始めました。

 どこへ向かっているのかわかりません。でも、目指す方角は知っているような気がしました。砂の上を歩いているような歩きにくい道を、ひたすら進んでいきました。

 

・ふと「死んだじさま(じいちゃん)とばさま(ばあちゃん)は、どうしているのだろう」と思った瞬間です。目の前に2人が現れました。

 「じさま!ばさま! わぁ(俺)だよ。秋則だよ」

生きているときそのままの姿で現れた2人に、呼びかけました。

返ってきた言葉は、「なぁ(お前は)誰だ」でした。

悲しくなって、自分の名前を繰り返し告げました。でも、2人は困惑して不機嫌な顔のまま立っているだけです。そのうち2人は、現れたときと同じようにパッと消えていなくなりました。

 よく。「あの世で会おう」「あの世で待っているから」と言います。でも、「あの世」では、生きているときの感情はないのだなと、そのとき思いました。

 

・2人が消えたあと、しばらく歩いていると少し明るい場所に着き、山や建物が見えてきました。そこで、案内人のような2人連れが現れました。その2人に促され、大きな建物の前に行くと、平屋建ての家がたくさんあり、その家に出入りを繰り返している人や、行列して山へ向かう人たちの姿が見えました。私以外はみんな同じ白い服を着て、性別もはっきりせず、似たような姿形、年齢でした。生まれ変わるために、人が川を下っていく様子も案内人が見せてくれました。

 そのうち、地響きのような大きな音が聞こえてきました。それは、何度も鳴り響きます。よく聞くと、自分の名前のようです。

 

・「誰かに呼ばれている。どうすればいいのだろう」と思った瞬間、私はまた大きなシャボン玉のなかに入っていました。

 気がつくと私はシャボン玉に入ったまま、自分の家の天井あたりで部屋を見下ろしていました。布団のなかに寝ているのは私ですが、そのときもそれが自分自身だとはわかりません。妻でさえも誰だかわかりません。

 

・魂が自分の肉体に戻るとき、どんなふうに戻るのかおわかりでしょうか?

 よく漫画などで魂が煙になって口や鼻から入る場面がありますが、実際には違っていました。寝ているときと同じ姿勢を取り、上から重なるようにして戻ります。そのようにして自分の体に戻り、一番先に見えたのが、妻の顔とヘルメットを被った救急隊員の顔でした。

 「この世」に戻って、私は思いました。肉体を抜け出し魂だけになった世界と、今の自分という肉体を借りて住んでいる世界とでは、まったく考え方が違うのだなと。「自分」はなく、何も感じない世界。家族同士の愛や絆もない世界。私が見た「あの世」は、そんな世界でした。それは、今でも鮮明な感覚として残っています。

 そこには、天国も地獄もありませんでした。「あの世」へ行ってみて、生きている「今」が、天国であり地獄だと感じます。

 

<小さな改革から大きなうねりへ>

・ソクラテス似の老人が教えてくれたカレンダー。その枚数は誰にも言わないと誓いました。しかし、その枚数が終わる日、地球が滅びるとか、大災害が起きるとは思いません。その日に始まるのは、心の革命、意識革命ではないかと考えています。

 

 

<●●インターネット情報から●●>

 

<岩木山>

<光り物、雲>

 

■ 1571年1月21日夜、光り物が岩木山から出て、東の方へ飛び移った。雷のごとき大音がした。22日夜と23日夜も同じだった。

 

■ 1605年2月20日午後8時頃、岩木山の南の肩から大きな光り物が出て、空中に輝いたが、まもなく北の方へ飛んで、赤倉の沢へ入った。

このとき、周辺が昼のごとく明るくなって、草木の色まで見分けられ、

堀越城や近辺の村々からも見えた。

 

■ 1613年9月18日朝、光り物が西から東へ飛び、鳴り渡った。

 

■ 1624年4月29日夜、光り物が西から東へ飛んだ。

 

■ 1685年2月23日午後9時頃、雷のような音とともに、光り物が西から東へ飛んだ。3月1日まで毎夜続き、人々は安堵できなかった。

 

■ 1730年6月23日夜、西の方から東のかたへ光り物が飛んだ。

その形は雁のようで、色は白銀によく似ていた。

 

■ 1764年10月16日朝6時すぎ、西の方から南の方へ光り物が飛んだ。大きさは約2メートルほど。流星のごとく発して南の空へ入り、その後白い雲になった。

 

■ 1770年6月14日午後4時頃、岩木山の上空に、甲冑を着た人形のような雲が立った。また2日前の昼頃には、山頂の上に船に乗ったような人形の雲が見えた。

 

■ 1772年3月19日夜8時過ぎ、光り物が西から東へ飛び、花火を散らしたように御城西坂上の松林に落ちた。形は丸く火の色で、尾はカブの実の色のようだった。

 

■ 1787年2月2日夜、岩木山から光り物が2つ飛び出した。

大きな爆音がして、百沢付近に住む人々は家を捨てて戸外へ逃げ出した。

 

 

 

『輪廻転生を信じると人生が変わる』

 山川絋矢   ダイヤモンド社   2009/9/11

 

 

 

 <実はすべてが計画されている>

・こちら側では、多くの精霊や天使たちが一生懸命活動して、人々に覚醒をうながしています。

 

・私たちの導きによって、すべてがとり行われているのです。

 

・世の中の動きは、実はすべてが計画されているのです。

 

 <自分に起こることは、全部自分が引き起こしているのです>

 <私たちの生は壮大な宇宙の計画の一環>

・あなたの人生のシナリオにそう書いてある。

 

・そこから何かを学ぼうとして、魂が事を引き寄せている。

 

・本当の「引き寄せの法則」は、エゴやお金や物を引き寄せるという技術ではありません。「自分のところに来たものは、すべて自分が引き寄せた」と知ることです。シンプルな宇宙の秘密。

 

・本当の自分は自分の運命を知っている人です。

 

・本気で思ったことは実現する。

 

 <人生に間違いは一つもない>

・あなたは、自分のすべきことを今この瞬間もしている。

 

・人はみんな、いつの時点でも、その時にしなければならないことをしています。

 

・あなたがそこにいるだけで、あなたの人生に起こって来ることが変わる。

 

・「引き寄せの法則」が意図することなく、自動的に働き始めます。宇宙が応援してくれます。

 

・「幸せであることを日々、感謝するだけ」なのです。あなたは、特に意図しなくても回りの人を自然に変えていきます。

 

 

 

『新 天使クラブへようこそ、天国はここにあり』

 山川紘矢    ダイヤモンド社   2010/6/18

 

 

 

 <私たちが体験できる最も美しいものーぼくが「天界」に行ったときのこと>

・さて、いよいよ夢の中で、ぼくが天界に行ったときのことをお話ししましょう。

 

・トイレの壁をぼんやりと見ていたのですが、そのトイレの壁がスーッと動いてゆくではありませんか!「あれって」と思っているうちに、ぼくの体をトイレからスーッと、どこかへ運ばれていったのです。

―そこはもう、広々とした別世界でした。全体が明るい水色の世界で、白いギリシャ風の柱が立っている大広間みたいなところに着きました。

  そして何人もの白いローブのようなものをまとった人たちが三々五々、楽しそうに談笑しているのです。中には竪琴を持った人もいて、天界のようでした。

 

・ぼくはズボンをおろしたままの姿ですから、すっかりあわててしまい、ひざを少しまげて前を隠していました。

そこにいる人たちは、おしり丸出しのぼくを見て、みんなして楽しそうに大笑いをしているのです。声は聞こえませんでした。テレパシーの世界のようでした。

  ぼくははずかしくて、やっとズボンをたくしあげたのです。ざわめきが一段落すると、向こうのほうから、とても威厳に満ちたレオナルド・ダ・ヴィンチのような素晴らしい風貌の男性が現れました。ぼくに会いに来たようです。

  彼はぼくの顔をじっと見つめました。その目は、慈愛に満ちているという表現がぴったりです。しかし、なぜかぼくに同情するような顔つきでした。

  ほんの何十秒間のことだった気がします。ふと気がつくと、ぼくはベッドの上に座っていました。トイレに入っていたのも、現実のことではなかったのです。

 

・あのレオナルド・ダ・ヴィンチのような方は、誰だったのか、あれはいったい、何の体験だったのかー。今でも忘れることができません。

 

・それから、ぼくはひどい病気を3年間やりました。先ほども書きましたが、ゼンソクです。そのために、とうとう公務員を辞めなくてはならなかったほどでした。発作が起こると動けなくなるのです。いつもベッドの上でうめいていました。

 

 


■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■

 

・平田篤胤は江戸時代にすでに幽界や霊界・パラレル・ユニバース(並行宇宙)の存在を予感していたようです。「霊界ははるか遠いところにあるのではなく地上1メートルのところにある」そうです。「物質地球とともに、肉体の死を迎えた存在のために霊界もつくられた。輪廻転生のシステムも始まった」と語られています。眼に見えない世界は、「感じる」ことのできるチャネラーやコンタクティにとって、リアルですが、その他の人々にとっては「荒唐無稽、奇妙奇天烈、支離滅裂、眉唾物で疑念がわく」世界です。しかしながら、現代では「映像の世界」になり、幽霊のようなものが「監視カメラ」に撮られるようになりました。ボーッとした映像ですが、幽霊の存在を予知させてくれるようです。平田篤胤が、天狗少年が修行したという「岩間山」に行かなかったのも、幽界の本質をよく理解できたからでしょう。この世に現れた人間の姿をとる天狗と、異次元の「あの世」の天狗世界は、現代人にとっても理解不能のようです。テレポーテーションが理解できないからのようです。物質化、非物質化ができた超テクノロジーを持つ宇宙人は、誰も理解できないようです。「幽霊のハンス」にしても、物を投げると体を通り抜けるそうです。「テレポート(瞬間移動)は、人間にとり奇跡ですが、宇宙人にとっては、それほど難しくないテクノロジーだ」といわれます。幽霊現象や心霊現象も「宇宙人現象」と理解すればかなり分かるようです。アストラル界の住人が地上にも出てくることは秘密結社の最高機密だそうです。アストラル・トリップの現象も現代の科学者ですら、よくわかりません。「日本に最初に降り立ったのは、シリウス人で、彼らは東北地方の青森県を中心に、下北半島、津軽半島、十和田湖周辺から秋田県の一部に展開した」そうですが、青森県にはさまざまな異人や異星人の伝承があったようです。『竹内文書』の内容で特筆すべきは天皇家の先祖が、宇宙の彼方、シリウスから飛来したと記されていることであるといわれます。現代では、世界で初めて無農薬・無施肥のリンゴ栽培に成功した津軽の木村秋則さんの不思議な話があるようです。恐山のイタコの口寄せも不思議な現象のようです。

 

・日本に最初に降り立ったのは、シリウス人で、彼らは東北地方の青森県を中心に、下北半島、津軽半島、十和田湖周辺から秋田県の一部に展開したといわれます。青森県等の東北地方には、シリウス星人の遺伝子を持つ人々(末裔)が多いのかもしれません。平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔といわれます。ある意味では、神々のコンタクティやチャネラーが少なくないようです。リンゴで有名な木村さんも青森の津軽での宇宙人のコンタクティのようです。

 


冥府すなわち幽世・幽冥界は、現世・顕世である日常世界と違う場所にあるのではなく(1)

2018-01-28 15:22:00 | 森羅万象

 

 

『怪異を歩く』  怪異の時空

今井秀和、大道晴香、一柳廣孝  青弓社   2016/9/30

 

 

 

<なぜ平田篤胤は天狗に会いにいかなかったのか>

・同じ江戸時代の後期の人であっても、鈴木桃野とは好対照の判断をした人物もいる。国学者・平田篤胤(1776―—1843)である。1820年に有名な天狗小僧寅吉と会見した篤胤は、寅吉少年が語る異界探訪談に夢中になった。

 

・江戸時代には常磐線がなかったから東京(江戸)から日帰りで、というわけにはいかなかったにしても、行って行けない距離ではない。それなのに、彼は自らが現地に赴くか、信頼できる誰かを派遣して調査させてもいいような気もするのだが、そうはしていない。

 これはいったいどういうことか。篤胤自身も岩間山がどういうところかについて、現地を知る人々に尋ねて、そこが天狗信仰の山であることなどの情報を得ていた。それならば、寅吉少年を弟子にした天狗(山人)とは、何者か、現地に行って確かめてみようくらいのことを思い付かないほうが不思議だ。

 

おそらく、篤胤が信じる他界観が関係している。篤胤は『霊の真柱』(岩波文庫)で、冥府すなわち幽世・幽冥界は、現世・顕世である日常世界と違う場所にあるのではなく、いま・ここ、この世と同じ場所にあるのだが、あたかも明暗によって空間が隔てられているように「現世とは隔たり見えず」とする。暗い場所が幽冥界なのではない。明るいところにいる人が、暗いところをよく見ることができないように、「見える」と「見えない」という基準で現世と幽世は分割されている。私たちが日常生活を営んでいるこの同じ空間に、私たちに見えていないものたちが存在し、それら見えないものたちで構成されるもう一つの世界が、私たちに見えているものたちで構成される世界とオーバーラップしている。

 だから篤胤は幽冥界研究に現地探訪を組み込む必要がなかった岩間山に行ってみたところで、そこにあるのはただの山だろう。だが、寅吉が経験してきた数々の不思議はただの山と同じ場所にある見えない世界、幽世の出来事なのだ。見えているものしか見えない人間にはただの山としか見えなくとも、見えない世界を見る寅吉にとっては、そこにただの山であると同時に幽世なのだ。だから、幽世の実情を知るには、見えないものを見てきた人間の言葉を通して知るしかないのだ、と篤胤は考えたのだろう。

 

<岡本太郎とイタコ ―—<神秘>というまなざし   大道晴香>

・1960年代、日本は空前の「イタコ」ブームを迎えていた。

 イタコとは、青森県から秋田県北部・岩手県北部にかけての地域で活躍してきた、死者の言葉を伝える宗教的技法「口寄せ」をおこなう在野の巫女である。戦前は日本全国に散見された「口寄せ巫女」だったが、社会環境の変化を背景に急速な衰退をみた結果、彼らの存在は巫俗の調査が本格化した1950―—60年代の段階で、既に日本列島の南北両端に片鱗を残すばかりとなっていた。すなわち、「口寄せ巫女」がもはや身近な宗教者ではなくなった世で、イタコには希少性に基づく新たな価値が生じていたことになるだろう。

 

・岡本の日本文化論に関しては、これまでにも人文系の学問分野を中心に議論が展開されてきた。ただし、彼の才能と人間性から生じる求心力のためだろうか、それらの論述は、著者自体に焦点を当てた「岡本太郎論」に偏っている感が否めない。しかしながら、岡本の日本文化論もまた同時代的な言説空間の一端をなすものであったことは、当時の大衆文化に介在した「日本再発見」の潮流、そして何よりイタコへの言及が如実に物語るところだろう。したがって、岡本の日本文化論を評価するのは、同時代的な言説との比較が不可欠といえる。

 

<≪イタコ≫ブームと岡本太郎>

<イタコの“発見”>

現状、表象上では癒着している「イタコ」と「恐山」だが、民俗文化の実態に目を向けた場合、平素のイタコは自宅を構える地域を主要な活動域とし、恐山を訪れるのは年2回の祭典期間中に限られる。要するに、「恐山での口寄せ」は多岐にわたるイタコの巫業の一つにすぎないのであって、両者の結び付きは決して強固ではない。にもかかわらず、大半の記事が恐山を通じて《イタコ》を発見しているという事実は、地域社会に溶け込んでしまえば把握が難しい在野の宗教者が可視化されるに際し、開かれた場の存在が不可欠だったことを物語っている。

 とはいえ、恐山が戦前の時点で一定の認知を得ていた点に鑑みた場合、当地が1950年代になってマス・メディアの目に留まった状況には、一考の余地があるだろう。

 

・こうした1950年代の黎明期を経て、《イタコ》は60年代を迎えると一大ブームの様相を呈するようになる。記事の件数は60年になると前年比の3倍まで増加し、以降、当該表象は複数のメディアを経由しながら、60年代を通じて再生産され続けていく運びとなった。

 岡本太郎のイタコ論は、一連のブームのなかに誕生した言説である。ただし、彼が生み出した“まなざし”は、あまたの言説がイタコに向けていた視線とは一線を課すものであった。そこで鍵となるのは、同時代の《イタコ》表象に内在していた「自己」と「他者」との対立構造である。

 

<「非合理」な「他者」としての「地方人」>

岡部冬彦「三途川の向こう岸」

ホントに死人のタマシイが出てくるなら、あれこれ知人の霊を呼び寄せて見ようと、心ヒソカに楽しみにして来たのだが、イタコの口寄せはすべてかくの如く大同小異。(略)残念ながら骨折り損の終わった次第である。

 もっとも中にはイタコのいうことを聞きながら、「アラマア、あんなことをいって、ズブンのことをズブンで分かんねえのかなア」としごくもっともなことをツブヤイていたオバサンがいたし、東京から見物に来たという女子大生の「なにか形かモノを見せてくれなきゃ、ゼンゼン信用できないワ」という、いたって合理主義的な二人連れもいた。

 しかし、タマシイがあるかないかとなると、我々及びその他少数の人を除いては、恐山に来た人々はタマシイがワイワイいたのを体験した人達ばかりなのでありましょう。

 

・「死霊を呼び出す恐山の巫女

 信仰者にとっては、たとえ霊媒が東北弁しかしゃべれないインチキであっても、確かに亡夫に話しかけられたと感ずるし、そのことで心がサッパリしこの農村の精神衛生に役立っていれば、それはそれでいいのです。いうなれば、巫女たちは魔術師ではない。その魔術的な雰囲気の中で、人々の精神に捌け口を与える一種の“カウンセラー”というわけでしょうね。

 

・ただし、いずれの方策が取られるにせよ、《イタコ》の非合理性は「我々」ではなく、「他者」の領域に帰されたのであって、そこには超えることができない確固たる「自/他」の区別が存在していた。岡本太郎の新規性は、この二者を隔てる壁の突破に求められる。

 

<「神秘」というまなざし>

・岡本は単行本の出版時に付した「後記」のなかで、「神秘」について次のように述べている。

 民族は固有の暗号をもっている。同質の生活的感動、いわば秘密のようなものだ。それによって、言葉なくお互いが理解しあう。それは隣人愛だとか同胞意識などというような、単純な枠で割り切れない、もっと繊細であり、根深い神秘なのだ。

 それは見えない暗号でありながら、また生活的には、形となったり色となって表現される。(略)

 一見もろく、非論理的で、今日の世界に適用しにくい。しかし現代日本人の思考、モラルを深い底で動かしているのは、やはりそれなのである。

 

「我々」=「合理」が体をなさない岡本の輪において、もはやイタコの交霊術が「科学的に証明が可能か否か」は評価基準となりえない。そこで重視されるのは、むしろ、そうした非合理的なものが生きて人間存在を規定している事実である。宗教事象の社会的ないし実在的機能を評価する点では、前節で述べた「「他者」の文脈から事象を読み解く」とも似た印象を受けるが、ここでの機能は「他者」にとっての価値を帯びているのではない。それは「我々」にとって価値を持つ、「日本人らしさの発露」として解されるのである。

 

・霊が存在するか、しないか。そして霊媒なるものが本当にそれと通じているのかどうか(略)繰り返し繰り返しされる情熱的な課題だ。そしてとかく、本当かウソか、白か黒か、などと分けたがる、どちらにしても同じように素朴だ。

 

・このように、「神秘」というまなざしは、対象の非合理性を民族性へと変換する装置の役を果たしていたのであって、ゆえに、死者や神といった超自然的次元で認められたイタコの非合理性は、人間存在の非合理性へと読み替えられ、「日本人」を冠したアイデンティティーとしての価値を得ることになった。

 では、岡本が「暗い神秘」と表現した、イタコに見る「日本人」の特異なありようとは、いったいどのようなものだったのか。彼が提示した「神秘」は2つ。1つは浄/不浄から成る2元的な人間観。もう1つは、抑圧の歴史のなかで育まれた女性の内なる呪力である。

 

・岡本は、旅の終わりに本作のタイトルにもなっている民俗神・オシラサマと出会い、そして、この「幾重にも布片でおおいかぶされ、眼も鼻も口もとざされた」神に、「かつての女の姿」と同じ「呪力」を見ている。そもそも今回の旅の原動力となっていたのは、かつて盛岡の博物館で彼がオシラサマに覚えた、ほうこ人形と同質の感動であった。東北全体の自然を「オシラの気配」が覆っているとの実感を得て、岡本は「東北の神秘への憧れは正しかった」との確信に至るのである。

 

「神秘の世界」としての東北

・非合理性としての「神秘」は、「日本人」を形作る“見えない”暗号と位置づけられていた。しかし同時に、民間信仰などの生きた現象として、「神秘」は我々の眼前に立ち現れてくるものでもあった。岡本は、まさにこうした「非合理」の顕在化を通じて「日本人」の生き方を探ろうとしていたわけだが、ここで一つ看過できないのは、彼が非合理の顕在化した状態を「地方」という空間と接合させて認識していた点である。

 岡本は未踏の地・青森に「埋れ、うずくまり、忘れられた「日本」を直観」する。イタコ、そしてオシラサマのような「素朴で、原始的な民間信仰」を抱える本州最北の地は、岡本にとってまさしく「神秘の世界」にほかならなかった。

 

<柳田国男の「学問」>

<柳田論からの影響>

 

 

柳田は『遠野物語』(1910年)をはじめとしてオシラ神に関する論考をたびたび発表していて、実際にオシラ神を譲り受けてもいた。1928年3月18日には八戸のイタコを招いてオシラ祭をおこなっており、招待を受けた鏡花がその開催日を1年誤って柳田邸を訪れたのは有名なエピソードである。鏡花は柳田との親交とその著作を通し、オシラ神に関する知識を得たのだろう。「山海評判記」執筆時に鏡花が目を通したと考えられるのは「巫女考」(郷土研究社)、「オシラ神の話」(文藝春秋)、「人形とオシラ神」(民俗芸術の会)だが、実際作中に登場する多くのモチーフにこれらの柳田論考の影響が見られる。

 

<柳田論との差異とその意味>

このように柳田論考の要素を作中にちりばめた鏡花だったが、オシラ神と白山信仰を結ぶ論理もまた、柳田の学説を反映したものだった。

 

矢野は相良が見た「生首」を「姫神」の「御神体」とし、その神が「オシラ神」であると説明する何よりここで注目したいのは、「出羽奥州一体」といった東北を中心に信仰されてきたオシラ神の「本地本領」を加賀・白山の姫神とする説が打ち立てられる点である。オシラ神と白山信仰を結ぶ発想は「山海評判記」の核となっていて、これもまた柳田が「巫女考」で提示した説だった。

 

しかしここで考えなければならないのは、柳田は1913、14年の「巫女考」ではオシラ神と白山信仰を結び付けているが、『山海評判記』が発表された時期にはこの説を改めていたということである。

 本作品発表時、オシラ神は民俗学者の間で高い関心を集めており、柳田と歴史学者・喜田貞吉による「オシラサマ論争」はその現れといえる。「オシラサマ論争」で焦点が当てられたのは、その起源についてであった。かつてオシラ神の起源を白山信仰とした柳田だったが、1928年9月に発表された「オシラ神の話」では「オシラ神は東北地方では決して蚕を養う者ばかりの拝む神ではない。広く農作人事の全般にわたって、家々の吉凶を論し調え、人をして眼に見えぬ広い国土と遠い年代を、尊崇し愛慕せしむる力の源であった」としてこれを家の神に結び付ける。これに対し喜田は「オシラ神に関する23の憶説」で、オシラ神はアイヌの宅神と「同一起源の物」と発表し、「オシラサマを日本信仰史のなかで普遍化させようと試みた柳田とのあいだに深い断絶」が生じた。日本を一つの共同体とする認識を強めていた柳田にとって喜田の論が受け入れられるはずはなく、翌年4月「人形とオシラ神」では喜田を痛烈に批判している。

 

<心霊スポットとはどんな場所なのか>

平田篤胤のような霊界肯定論者や、逆に怪異を全否定する現代の科学主義者は、いずれも現地探訪の必要性を感じないだろう。結論は肯定と否定で正反対だが、確かめるまでもないという点では両者の姿勢は共通している。

 しかし、心霊スポット探訪は鈴木桃野のような半信半疑の姿勢でなければ意味がない。

 

<地縛霊説の限界>

心霊スポットは、日本全国にある。ひとしきり話題になって忘れ去られてしまう場所もあれば、幽霊や妖怪を神として祀る寺社ができて伝説を偲ぶ名所になっているところもある。

 従来、心霊スポットの条件は、通俗読み物を通して流布された「心霊学」的知識によって、地縛霊という観念で説明されてきた。すなわち非業の死を遂げた者の霊魂が、命を落としたその場所に思いをとどめている状態を地縛霊と呼び、地縛霊が憑いている場所が心霊スポットである、という説明である。

 ところが、広島市と長崎市には原爆によって非業の死を遂げた者が無数にいるわけだから、街中に心霊スポットが点在していてもおかしくはないのに、そうした話はあまり聞かない。一方で、沖縄の戦跡にはたくさんあるのだそうだ。地縛霊についての説明は、あたかも自然現象が起きる条件についての説明のようになされるが、地域差があるということは、非業の死イコール死亡現場への憑依という図式では語れないことは明白である。

 

<異界との境界>

しかし、地縛霊という考え方が登場した事情についてはよく理解できる。本章では現代風に心霊スポットと呼んでいるが、聖地、霊地、または魔所と呼ばれてきたような、何やら俗世とは異なる雰囲気を漂わせ、奇跡や怪異が起きたと伝えられる場所は確かにある。

 そこで地縛霊説を超える心霊スポットの説明理論として注目されたのが、民俗学系妖怪学の境界説である。境界説とは何か、宮田登『都市空間の怪異』にその要約ともいえる文章があるので引いておこう。

 

 妖怪の出現にあたっては、その場所性というものが、強く影響していることはこれまでも指摘されてきた。具体的には、三辻とか四辻といった道が交差する地点あるいは橋のたもとであるとか、橋の中間部、坂の頂上とか、坂の中途などに独特な境界がある。それは私たちが無意識のうちに伝えている民間伝承の累積として定着している民俗空間の中に位置づけられている。

 

 ここでは交差点、橋、坂が例に挙げられているが、境界とはそれらだけに限定されるものではない。宮田の意図を忖度するなら、ある空間の内側から見たときの外部と内部を隔てると同時に連絡するような場所が、この世とあの世(異界)の接点と重ね写しされて意識されるときに、その場所が「境界」と理解すべきだろう。

 実際、世の中で知られている心霊スポットのほとんどに境界説が当てはまるのである。実話として伝えられる妖怪の現場を訪ねてみると、そこにはたいてい橋があったり坂があったり、または町外れだったりした。しかしながら、境界説の説明が十分であるなら、その逆も真なりで、その条件を満たしている場所には必ず怪異が起きるかというとそうでもない。この点については地理学者の内田忠賢の批判が既にある。

 

 

 

<●●インターネット情報から●●>

ウェブサイトの「黄昏怪奇譚」から引用

 

 

今回は、江戸中期、寛保三年(1743年)に刊行された『諸国里人談(しょこくりじんだん)』という書物から「天狗にさらわれた少年」の話を。

(『日本史怖くて不思議な出来事 中江克己著(PHP文庫)』要約)

 

江戸で「天狗小僧寅吉」とか、「仙童寅吉」と呼ばれる超能力少年が評判になった。寅吉というのは、文化三年(1806年)12月晦日、年も月も日も「寅」に生まれたため、名付けられたという。

 

 文化九年(1812年)四月、寅吉が七歳のときのことである。江戸上野の池之端(現・東京都台東区)、五条天神の境内で遊んでいたところ、奇妙な薬売りの老人が仕事を終えたのか、道端に並べていた薬を片付けるところだった。

 じっと見ていると、老人はすべてのものを小さな壺に入れ、みずからも壺のなかに姿を消して、いずこともなく飛び去っていった。

 寅吉は腰を抜かさんばかりに驚いた。しかし、好奇心が旺盛だったから、再び境内にきてみると、例の老人がいた。老人は寅吉に「わしと一緒に壺に入らぬか」と誘った。寅吉は好奇心に駆られ、老人と一緒に壺に入ると、常陸国(現・茨城県)の南台丈という山へ連れていかれた(この山は、いつの間にか岩間山→愛宕山と呼ばれ、獅子ガ鼻岩という岩が突き出ていることで知られてる)。

 

 こうして寅吉はたびたび老人に連れられ、各地へ飛行した。やがて常陸の岩間山へ飛び、その山中で諸武術、書道、祈祷術、医薬の製法、占術などを四年間にわたって修行した。

 その間、岩間山と家とを往復しながら、超能力を身につけていった。

 

 しかし、何度も家を留守にするので、世間では天狗にさらわれた少年ということになり、「天狗小僧寅吉」とか「仙童寅吉」と呼んだ。実際、失せ物を探し当てるなど、占術では異能を発揮したという。

 

 その後、寅吉は文政三年(1820年)から江戸下谷長者町(現・東京都台東区)の薬種問屋長崎屋に身を寄せ、暮らすようになった。それというのも主人の新兵衛が超能力に興味を抱いていたからである。

 

 新兵衛は自宅で、しばしば超能力会を開くようになったが、そこには幕府祐筆を務めた国学者屋代弘賢、その友人の国学者平田篤胤、農政学者佐藤信淵らが顔をそろえていた。彼らが感心を抱いたのは、超能力少年の寅吉だった。

 

 寅吉はまだ15歳の少年である。しかし、とくに寅吉の話を聞きたがったのは、平田篤胤だった。色々話を聞くうちに、いっそう「仙界」(仙人の住むとされる世界)への興味をつのらせた。

 

 やがて長崎屋での研究会だけでは飽きたらず、寅吉を自分の家に招き、寅吉が訪れたという「仙界」について質問を繰り返し、文政五年(1822年)平田篤胤は、『仙界異聞〜仙童寅吉物語』を発表したのである。

 

 その後、寅吉は二十代後半になると、仙人から授かった異能は消え失せ、平凡な人物になり、晩年は風呂屋の主人になったという。

 

寅吉が修行したとされる岩間山(愛宕山)〜今も天狗の修行場として知られている。

 

 天狗と接触し、神隠しにあったり、連れて行かれて修行をさせられたりと、色んな話が各地にはあるようで、この寅吉の話もそのうちの一つです。

 しかし、平田篤胤ら、この時代の著名人たちが興味を抱くだけのものがこの少年にあったということは注目に値すると思います。

 

 平田篤胤はこの寅吉から仙人界に住む者たちの衣食住や祭祀の仕方、彼らの修行、医療、呪術など詳しく質問を繰り返し、その内容を、『仙境異聞』(全2巻)という書物にまとめました。

 

 この平田篤胤は他にも、『勝五郎再生記聞』という、臨死体験をして前世の記憶を取り戻したという少年の取材の話なども出版しています。

 この1850年代から1900年代初頭までの時代は、西洋でも心霊主義(スピリチュアリズム) が流行りました。しかし、それに先駆けて日本で死後の世界や不思議な話などを調査したり研究しようという流れが先駆けのように起きていることは大変興味深いなと思います。

 江戸時代の文献には面白い話が沢山あります。

 

  

 

『幸せの風が吹いてくる』

木村藤子    主婦と生活社  2013/8/2

 

 

 

<霊能の世界> 

・拝殿で長年、いろんな方のお話を聞いて感じることは、「霊能の世界」「透視能力」という見えない世界に対して、多くの人が、誤解や誤った想像をしてしまっているということです。

 その原因は、他人にはあまり触れられない「家庭」という閉ざされた環境にあります。

 

戦後の日本は、科学や経済の発展においては、実に目覚ましいものがありました。しかしその反面、スピリチュアルの研究、理解、発展は置き捨てられたがごとく、まだまだ足りない部分が多いのです。

 

・霊能や透視の世界というものは、普通は目にみえませんから、誤解がまかり通ってしまっていたのは当然といえば当然のことで、仕方がないことも多かったのでしょう。

 

・そして、私は透視能力者であってカウンセラーではありません。多くの時間をかけて相談者の悩みを聞く必要はないのです。

 

・透視能力というものは、お話を事細かに詳しく聞く必要がなく、

相談の要点のみお聞きすればよいということが、なかなか理解していただけないのです。

 

・この世は修行の場、善があれば悪がある。この世の修行として自分の「心の修行」をするとき、あなたのそばに必ず、「善」と「悪」が一緒に存在する。

 

・私たちが生きていかなければいけないこの人の世は、よいこと、よい人、よい出会いだけではなく、悪いこと、悪い人、悪い出会いも同時にあるのです。それゆえに、この世は修行の場となります。

 

<「運命」と「カルマ」の関係>

・みなさんが透視能力者と会ったとき、まず真っ先に知りたいと思うのは、ご自分の「運命」のことではないでしょうか。

 実際、私が相談者の方を迎え入れているこの拝殿の前で、「運命」という言葉を耳にしない日はありません。

 

・「人それぞれ、生まれながらに定められた運命がある」といえるのですが、この「運命」について語るうえで、どうしても欠かすことのできないものに、「カルマ」というものがあります。

 

・というのも、この「カルマ」は、悪いものだけではなく、よい「カルマ」と悪い「カルマ」の両方があるからです。

 ですから、ここでは「カルマ」の意味をもう少し具体的で、わかりやすい言葉で説明したいと思います。いわば「カルマ」の意味とは、「自分が行ったよい行いと悪い行い」そして、この「カルマ」がどう動くかを説明するなら、「カルマ(つまり、自分が行ったよい行い、悪い行い)にふさわしい出来事が未来において起こり、体験することになる」と、いえるわけです。

 

要するに、私たちの運命を形作っているおおもとが、この「カルマ」にあるということなのです。「カルマ」が、現世で体験する出来事や出会う人物などを引き寄せているということです。

 

・つまり、その人が作った「カルマ」は、まるでピタッとハンコで押されたように、神の世界にしっかりと記録されるのです。

 たとえるなら、「カルマ」のすべて、つまり、よい行いと悪しき行いのすべてを記録する台帳のようなものがあり、それが神によって管理されているようなものです。

 たとえ、どんなに小さな「カルマ」であっても、その人の言動、思考(心の声)が、そのつど台帳に書き込まれていく、といえばわかりやすいでしょうか。

 

いずれにせよ、早いか遅いかは別にして、あなたがしたことは、必ずあなたに還ってくる、ということだけは、揺るぎのない事実なのです。

 

<「カルマ」と「霊障」の違い>

・これまで説明してきた「カルマ」について、特に誤解が多いものに、「霊障」というものがあります。私のところに相談にいらっしゃる方の中にも勘違いをされている方が多く、いわく、「カルマと霊障の違いがわからない」とおっしゃるのですが、そんな誤解を耳にするたびに、私は神の部下として、正しい知識をみなさんに伝えていきたいと思っています。

 

・「霊障」というのは、みなさんが思っているほど頻繁に起こるものではありません。このことを踏まえ、何か予想外のことが起こったときには、まず“これは「カルマ」によって自らが引き寄せたものなのではないか”という考えを持ち、現実をしっかり見つめて、「カルマ」の清算に励んでいただきたいと思います。

 

<天から与えられたお役目>

・わかりやすく説明するなら、その人のカルマに合ったお役目として、仕事が与えられているのです。

 

・というのも、透視能力者として生きていくことは、私が望んだことではなく、神から授けられた使命であり、私のカルマが引き寄せたお役目だということに深く気づくまでには、それ相応の時間がかかったからなのです。

 

・その日、私は、神からご利益(=霊的な力)を授けていただけることを、あらかじめ母から伝えられていたので、「ご利益をいただいた暁には、どうぞ怠りませんように」と念じながら、拝殿に向かって神に祝詞をあげていました。

 すると、十分ほどたった頃でしょうか、突然、視界の右側のほうからスーッと女性が現れたのです。その女性は笏を持ち、おすべらかし(平安時代の貴族の女性の髪型)の長い髪を垂らし、深紅の十二単をまとっていました。平安時代の女性のような姿、といえばわかりやすいでしょうか。そのような姿恰好をした女性が歩いてくる姿が見えたのです。

 すると今度は、突然、女性の顔だけが、映画のワンシーンのようにクローズアップになって見えます。その女性はとても美しい顔立ちで、純粋なまなざしをしています。

「ああ、なんて美しいんだろう」と思っていると、その女性が私自身であることを神が教えてくれました。

「いやいや、私はこんなに美しくない」と心で否定するものの、まぎれもなく、その女性は私であるということがわかって、唖然としたのを覚えています。

 神は、私の持っている魂を見せてくれていたのでしょう。いわば、魂の世界にいる私の姿、といえるのかもしれません。

 

そのようにして、いったい、いくつのふすまが開いたのでしょうか。やがて大広間に出ると、あまたの神々が両脇に控え、部屋のいちばん奥に、男性の神がいらっしゃったのです。

 その神は、私が来るのを心待ちにしてくれていたようでした。まことに畏れ多いことですが、十二単をまとった私は、神を見ても、ただただ懐かしいばかり、怖気づくようなこともなく、まるで、故郷の父親に会ったような気持ちでした。

 すると、その神は私に向かって、「この日を待っていたぞ。もっと近くに来るがよい」と、あたたかいお言葉をかけてくださったのです。その優しい声は、今でもしっかりと私の耳に残っています。そして、私にさまざまなご利益を授けてくださいました。

 

・神からいただいたご利益は、透視や除霊の際に必要な勾玉や古代の巻物、弓矢、大小の剣などですが、神はそれらの取り扱い方をひとつひとつ丁寧に説明してくださいました。

 

・このときに授かった弓矢や剣は、除霊をする際に身を守るためのものなのですが、これをいただいたおかげで、私はこれまで数多くの除霊をしてきましたが、霊障を受けたことは一度もありません。

 

<赤い糸のご縁>

・運命として決まっているものにさまざまなものがありますが、人と人とのご縁というのもそのひとつです。

 夫婦になる男女のことを、俗に「赤い糸で結ばれた運命の相手」などという言い方で表しますが、まさしく、特別なご縁があるからこそ、その一組の男女は出会い、夫婦になるといっていいでしょう。

 

また、難病で生まれる子供の親になるために夫婦になるなど、カルマを共有しているご縁というものもあります。

 

 

 

『幸せの絆』

木村藤子   主婦と生活社 2013/6/27

 

 

 

<運命の出会いとは?>

・今になって考えてみると、神のいわれた通り、主人と結婚してよかったと思っています。寛大に、この大変な仕事をする私を見守ってくれています。本当にそのことには感謝しています。若いころに好きで別れた人もいますが、好きになった人だけが縁ではなかったのです。生活をしてみて、いかに協力し合えるか、理解し合えるか、それが大切なのです。

 運命の赤い糸は誰しもが持っているもの。1本ある人もいれば、2本ある人もいる。あせって結婚を急ぎすぎると、間違って黄色い糸を取ってしまう人もいるかもしれませんね。しかし、いくら赤い糸の相手でも、あまりワガママが過ぎると、せっかくの縁を破ってしまうことにもなりかねません。

 

<スピリチュアルは万能薬ではない>

・でも、そうではありません。多くの場合、不幸を招いているのは、その人自身。私は、その人のどこに問題があるか、そのヒント、気づきのヒントを伝えているだけなのです。そうした気づきをどう生かすか。生かすも殺すも、それもすべて、その人自身の問題です。自らのいたらなさを知って、謙虚に反省し、親や周囲の人から学ぶ。それによって、当たり前の品性や礼儀を身につければ、幸せはおのずと得られるものです。

 

<スピリチュアルは死ぬまで勉強するもの>

・汚れた生き方をしてしまった場合も、何十年もの歳月をかけて、ゆっくり、ゆっくり変えていくのです。その心なくして、スピリチュアルを学んでも同じことのくり返しです。

 

・そして、誤解が多いのは、スピリチュアルカウンセラーと透視を混同していること。スピリチュアルカウンセラーはとても大切な仕事ですし、大きな役割を持っています。しかし、一部にはスピリチュアルカウンセラーとは、透視や先祖霊を見ることだと思っている方もいます。それは大きな誤解で、透視ができる方は詳しい話は聞きません。聞くよりも前に、神から見えることをズバリといいます。あまりにもストレートに、ズバッといってしまうので、時には反感をいだかれることもありますが………。

 

・しかし、この私たちが暮らしている人間の世は、神が人間を修行の場として送り出してよこすところなのです。

 

・私の透視能力は、魔から人間を守るために授けられた力です。その道では、時には厳しい霊との戦いもあります。しかし、私は霊障を受けたことは一度もありません。霊障を受けるような人では除霊できないのです。

 

<「気づく」ことでカルマは変えられます。>

・私は当たる当たらないではなく、神から与えられたことを、神の部下として忠実に行動していかなければいけないと思うのです。

「神と私の約束と責任において………」

 そんな神との交流の仕事をする中で、たくさんの苦しみを抱えた方に出会ってきました。そして、何百回、何千回と必ずいってきたことがあります。

 それは「気づく」ことと、過去の自分の行いの中に今の状態を作り出してしまった原因はないか、「振り返ってみなさい」ということです。

 

・「神が、なぜ私に透視能力を与えたのか」

 私は長い年月その意味を心の中でずっと考えていました。私の母の場合は、透視能力、除霊力を神から授かりました。そして、私も同じように透視能力、除霊力を与えられました。

 

・幸せになっていただきたい。カルマを変えていただきたい。ただそれだけが私の願いです。

 

 

 

『新・気づく力』

木村藤子   主婦と生活社   2014/6/20

 

 

 

<気づき>

・私達はみな、一生懸命“良かれ”と努力して生きている。しかし、気づかなければいけないことに気づいたつもりが—―、“気づけないでいる自分――に”気づかなければいけない“ことさえ”気づけないで苦しんでいる。

 

・私が事あるごとにお伝えしてきました“気づき”というものは、不幸を生み出す根源である“自分を変える”ということです。

 自分が変わることで、新たに見えてくる世界があります。私たちが認識する世界はひとつだけではなく、自分自身が変わっていくことでいかようにも変容していきます。

 

・そうした自分の経験や、人々からのアドバイスを聞き入れて直すべきところは直していかなければ、自分の人生だけではなく、子どもの人生、孫の人生まで自分と似たようなものになります。なぜかというと、子どもというのは似たカルマの親のお腹に宿ります。つまり、似たような運命を背負っているので、自分の悪いカルマを解消していかなければ、自分では要領よく生きているつもりが、自分の人生、子どもの人生、孫の人生をも幸福にすることはできないのです。

 

・完璧にできなくても、善と悪が5対5のところを、努力をもって6対4に7対3にしていくことは十二分に可能なことで、そうすることで人生をまったく違うものに変えていくことができます。

 

愛という言葉の意味とは

・私は透視能力者として、神との会話の中で、それによる気づきをもたらすことをお役目としてきたわけですが、常に感じているのは、神はあらゆる人に分け隔てなく愛を注いでくださっているということです。

 

・逆に、心を清め、魂を磨けば(悪いカルマの解消)、愛が常にそこにあるということを理解でき、感じることができるようになっています。

 

愛情の反対は何か

・「愛情の反対は憎しみではなく、無関心」

 なぜ無関心なのでしょうか。

 憎しみとは、特定の相手に対し憎悪を募らせることです。宗教や人種差別といった思想的、盲目的な憎しみは別として、人を憎むにはそれ相応の「理由」があるはずです。

 

<駄目な人と思われ、人目に止まる人こそ我が師なり>

・「あの人はなんて愚かなんだろう!」と、心の中で人を見て笑っていてはいけない。そういう人からこそ学ぶべきことがたくさんあり、自分の師となります。そうした心を持たない限り、いつまでたっても気づきの道に入れないままでいてしまいます。

 

・時間を巻き戻して過去を変えることはできませんが、未来の選択はあなたの心次第で自由に進路を変更することができるのです。過去の失敗をバネにして、根気強く一歩一歩進んでいくのです。

 

 


1月27日(土)のつぶやき

2018-01-28 06:16:12 | 森羅万象

気候変動と関係する大災害も含まれるだろうし、食料・水・エネルギーをめぐる闘争が激しさを増すだろう。中国とインドが水をめぐって対立を深めるリスクも高い。(2)

2018-01-27 13:23:25 | 森羅万象

 

 

『2030年世界はこう変わる』

アメリカ情報機関が分析した「17年後の未来」

米国国家情報会議       講談社  2013/4/19

 

 

 

<特に、高齢化は日本とドイツの2カ国で深刻>

<最も不安な国・日本>

・いままでみてきたように、西側先進国のほとんどの国が、“頻発する経済危機”に対して強い抵抗力を持っているとはいえません。

 その中でも特に不安なのが日本です。急速な高齢化と人口の減少で、日本が長期的に経済成長を実現させる潜在力は極めて限定的です。例えば、2025年までに年金暮らしの高齢者1人を労働人口2人で支える社会が到来します。こうした高齢者社会を政府が財政的に支えるのは簡単ではありません。

 

・国際通貨基金(IMF)は、たとえ、一時的な政治的混乱を招いたとしても、日本は「財政上のバランスを長期的に保つ大規模な政策転換を実地すべき」と進言しています。短期的には経済成長を犠牲にしないと、膨らむ一方の負債を解決することは出来ないとみています。

 

<失速する中国経済>

・世界銀行の試算によると、2025年までの世界の経済成長の約3分の1を中国一国だけで担うことになります。もちろん、その貢献度はほかのどの国よりも大きなものです。

 

・順調にみえる中国経済ですが、中国もまた、危機を頻発する世界経済の打撃からは無縁ではいられません。中国経済が抱える弱点をみていきましょう。第一に、中国は経済先進国と同様、高齢化の問題に直面しています。現在、65歳以上の人口比率は8パーセントですが、2030年には16パーセントを超えます。

 

・経済が成長すると、国民は生活水準が上がることを期待します。豊かさを充分に感じられないと、国民の不満が爆発する危険が出てきます。景気が急失速し、政情不安が広がると、中国政府が内向き志向を強める可能性も高まります。経済がうまく回らない理由を国外に求めて国民を納得させようとするからです。

 

<インドの躍進>

・世界銀行は、2025年までにインドが中国と並ぶ世界経済の「成長の柱」になると予想しています。成長の柱が1本から2本に増えることで、世界経済はより安定したものになるかもしれません。

 15~20年後、インドは日本やドイツを追い抜く、中国、米国に次ぐ経済大国に成長しているはずです。2025年、中国とインドの経済力を合わせると、その世界経済への貢献度は米国とユーロ経済圏を合わせた規模の約2倍にあたる見通しです。

 

<再生エネルギーは不発>

・天然ガスの生産量が増えることで、2030年までに石炭から天然ガスへの切り換えが進みます。

 

・国際エネルギー機関(IEA)は、2007~2050年の間にエネルギー全体に占める再生可能エネルギーの割合は4パーセントしか増加しないと見積もっています。2050年でもその状態ですから、2030年の世界では再生可能エネルギーが大きな存在になっているとは考えにくいのです。

 

 2030年の世界  異常気象は増加傾向に

・最近、洪水や干ばつ、竜巻(トルネード)や熱波などの極端な気象異常が頻発しています。こうした異常気象は、2030年に向けて増加する見通しです。

 

・気象変動は“食料の安全保障”にも重大な影響を及ぼします。最新の科学調査で、気温の異常変動や干ばつが穀物の収穫量に大幅なマイナスの影響を与えることが立証されました。食糧不足が続くと、各国が主要穀物の輸出制限などに乗り出す危険があります。

 

・氷塊や氷河が溶け出せば、海面が上昇します。専門家の試算では、21世紀が終わるまでには今より1メートル上昇するとみられています。しかし、最近の傾向を加味すると、この試算を上回って海面が上昇する事態を想定せざるを得ません。

 

・現状の排出ペースが続けば、2050年までに大気中の温室効果ガスの量は2倍に増加してしまいます。これは気温が約2°C上昇することを意味します。

 

 <メガトレンド  権力の拡散  アメリカを始め欧米各国の力が衰え、世界は「覇権国家ゼロ」状態に>

・2030年までには、国際社会の権力構造も大きく変わります。権力は「独占」状態から「分散」されていくようになります。具体的には、発言権を持つ国家の数が増える一方、国家ではない非公式な団体やネットワークの発言力も増すでしょう。

 

・2020年代のどこかで、中国は米国を抜き世界第1位の経済大国になります。相対的に、低成長を続ける欧州や日本、ロシアの経済力は弱まります。

 

・ゴールドマン・サックスは、今後高成長が期待できる国家11ヵ国を「ネクスト・イレブン」と呼んでいます。含まれるのは、バングラデシュ、エジプト、インドネシア、イラン、メキシコ、ナイジェリア、パキスタン、フィリピン、韓国、トルコ、ベトナムです。我々独自の試算によると、2030年までにこの11ヵ国の国力の合計は、EU27ヵ国の合計を抜くことになります。

 

<中国の覇権は短命?>

・それまでに中国はアジアのトップとしての地位を不動のものにしているでしょう。2030年には、中国のGDPは日本のGDPを140パーセント上回るとみられています。

 

・ただし、「世界一の経済大国」としての中国の地位は意外にも短命となる可能性があります。

 

2030年のインドは、「世界景気の牽引役」と呼ばれる現在の中国のような存在になっているでしょう。2030年の中国にとって、年率8~10パーセントの経済成長を続ける現在の中国は「遠い過去の栄光」になっているはずです。

 

・世界のあらゆる地域内で覇権国の交代が起きます。

 

・2030年までにはブラジルが「南米の巨人」としての地位を確立するでしょう。EU27ヵ国の間では、ドイツが安定的にリーダー役を務めるでしょうが、ドイツは高齢化社会とどう向き合うかという難問を抱えています。

 

<抜かれる先進国>

・旧モデルでは、2030年ごろに米国と中国の国力が並ぶとみられていましたが、新モデルでは中国はまだ米国に追いつけていません。米国が中国にトップの座を譲るのは、2040年以降になります。

 また、どちらのモデルでも日本の国力がじりじりと低下していく点は見逃せません。米国や欧州など、すべての先進国のグラフが右肩下がりです。

 

<前例なき「覇権国ゼロ」時代へ>

・2030年までに、一国で国際社会をリードするような「ヘゲモニー=覇権国」は消滅します。米国も中国もその役割を果たせません。その一方で、国家ではない団体やネットワークが国際社会での発言力を増すようになります。

 

・すでに、米検索サイトの「グーグル」や、「フェイスブック」といった巨大ネット企業が、政府よりも巨大でリアルタイムの情報を保有していることはご存知の通りです。人々はネットの情報から知識を得て、行動を起こすようになっています。そのため、こうしたネットの系の民間企業が、政府に負けない民意を動かす力を持つようになっています。

 

メガトレンド 個人の力の拡大  貧困層が激減し、アジアを中心に10億~20億人もの新たな中間所得者が誕生する

・今後15~20年間に世界が直面する多くの課題を解決するうえで、個人の力の拡大という要素はとても重要な役割を果たすでしょう。

 

・個人の力は強まりますが、職を得るための競争は激しくなります。そのため、個人の力は高まっているにもかかわらず、多くの人が将来や政府への不安を抱えたままの状態になる懸念もあります。

 

<貧困層は5割(5億人)減る?>

・現在、世界で約10億人が「極度の貧困」状態にあり、栄養失調であるとされています。極度の貧困とは、1日の収入が1.25ドル以下の状態と定義されています。

 

・極度の貧困層の現象は、東アジア、特に中国で顕著です。現在のジアの経済成長から推測すると、今後もこの減少傾向が続くことは間違いないでしょう。

 

<台頭する新・中間所得層>

・ひかえめに見積もっても、世界の中間所得者数は現在の約10億人から20億人超に増えるといわれています。2030年までに30億人を見込む試算もあります。

 

<購買力が衰えていく米国と日本>

・中間層の台頭は、政治へも影響を与えます。歴史的にみて、中間層が増えると民主主義を求める声が高まるとともに、ポピュリズム(大衆迎合型の政治)や独裁政治が生まれやすくなります。一方で、1人あたりのGDPが1万5000ドルに達すると民主主義が定着し、独裁政治に戻る可能性はなくなるといわれています。

 

・米国や日本の中間層の購買力は、将来的にはとても小さなものになります。

 

・北米や欧州の中間層の購買力は今後十数年、年率0.6パーセントしか伸びません。

 

<なくならない男女格差>

・2012年に世界で男女の経済格差は60パーセント、政治参加格差は20パーセントしか改善されていません。男女格差の撲滅に成功した国はまだありませんが、女性の社会進出に一番積極的に取り組んでいるのは北欧の国々です。

 

・残念ながら、2030年の段階でも男女格差は残ります。

 

<広がる「外部」との交流>

・スマートフォン(スマホ)と呼ばれる高機能携帯端末のような第二世代の携帯技術の登場で、個人の力はますます強くなります。特に、こうした技術が発展途上の国々に導入されたときの影響力は図り知れません。

 

・2030年までにはイスラム社会に住むさらに多くの女性がソーシャル・メディアを通じた情報交換に参加することになるでしょう。そうなれば、保守的なイスラム教社会やそうした価値観を標榜する政府などが変革を求められる可能性があります。

 

<人類は、より健康に>

・2030年までに、人類の健康問題はより改善するでしょう。特に、高齢者の生活の質はますます向上するはずです。

 

・最新の医療が届きづらいサハラ砂漠以南アフリカでも。2030年ごろには感染症による死者数と、(心臓病のような)感染症以外の死者数が逆転するとみられています。

 

・幼児の死亡率も劇的に減っています。ただ、豊かな国と貧しい国の間にある寿命の格差は、2030年になってもなくなることはないでしょう。

 

<「イデオロギーの衝突」が不安材料>

・経済のグローバル化に伴い、欧米流の考え方が世界のあらゆる地域に浸透していきます。例えば、「科学的な立証」「個人主義」「政教分離」「法の順守」などが欧米を代表する価値観ですが、西欧的な豊かさを求める非・西欧国の多くがこうした理念を取り入れようと試みることでしょう。同時に、地元独自の文化や政治風土と相容れないと分かった場合に、こうした欧米化を拒否する可能性もあります。

 

・ナショナリズム(国家主義)の高揚にも注意が必要です。特に、未解決の領土問題が多く、急速な経済発展が進む東アジア地域の動向などが懸念されています。

 

 

 

 『私は宇宙人と出会った』

秋山眞人  ごま書房    1997年4月30日

 

 

 

<宇宙人の未来予測(世界編)>

(中国) 

・「中国はこれからの地球の変化の大きなポイントになっていく。とくに内乱が起こる可能性が強く、それが引き金となって第3次世界大戦へと進むかもしれない。香港の返還によって思想的・経済的な大きな遅れがあり、アメリカとの対立構図が更に強くなる。これは東洋文明対西洋文明の対立といってもいい。また、2015年から2030年の間に4つの国に分割される可能性もある」。

 


■■■ 私が思うこと、聞いたこと、考えること ■■■

 

 

・街中を歩いて見てみると、さまざまな社会問題が頭に浮かびます。確かに街中は、10年前の街中と大変違ってきているそうです。外国人観光客の姿もいたるところで見られるようになっています。しかしながら、街中の人々の生活状態は、大きく格差が開いているようです。特に商店街が後継者不足で、閉店している所が増えていること。中小企業の人手不足や後継者不足で、廃業や合併の問題が多くなってきていること。人口減少で、そもそも、「需要」が激減すること。飲食業界も大きく打撃を受けています。さまざまなビジネス社会の淘汰が起こっていることです。人口減少で「労働革命」「職業革命」「賃金革命」も極端に起こってくるといわれます。採算のとれない古臭い職業や、顧客志向でない時代遅れの商売は、消えていくことでしょう。「優勝劣敗はこの世の常」でしょうか。「需要供給の法則で淘汰が始まる」と指摘されています。

 

・現在「労働」に関しては多くの問題があります。長時間労働、過労死、正規雇用、非正規雇用、格差、外国人労働者の問題等、時代が大きく変わっていく前兆が見られています。医者も将来は、過剰になると指摘されています。介護や社会福祉、年金等の社会保障の問題も、増大する防衛費等で削られてきています。分け前の問題、利益や税金の分配、再分配の問題になり、赤字財政のもと財源をひねり出すためにも大胆なリストラが必要だといわれます。あまり知られていないことだが、日本の社会保障というのは、先進国とは言えないくらいお粗末なモノなのであるという説もあります。生産性を上げて、時間給や給与も上昇すべきでしょう。「働きかた」が大きな関心事となっています。ヒューマンリソースの活用では、女性が最も活用されていないと指摘されています。そして人手不足で高齢者も活用すべきと語られています。変革には痛みを伴うといわれます。

 

・「日本財政の破綻」や「経済破綻」を大げさに語るエコノミストもいるといわれています。国恥的なことを国際的に発信することはいかがなものかといわれます。増大する社会問題に政治や行政は、適切な対応ができていないといわれます。社会の遅れた面、非近代性、後進性、頭の古い面が予想以上に増えてきています。限られた予算、限られた財源、限られた処遇、増えない税収、十分でない福祉予算を削る財政赤字も深刻だといわれます。「失政」が増えている時代に、私たち一般人は、政治意識を高めていく必要があるそうです。「政治に関心のないひとはいるが、政治に関係のないひとはいない」と語られています。政治の費用対効果の向上、行政サービスの効率等、問題は山積みといわれます。「政務活動費の問題も氷山の一角」と指摘されていますが、政治の貧困が窺えると語られています。政府にはベスト&ブライテストが集結しているはずですが?!

 

・国の単位の地政学も第2次世界大戦後は大きくかわってきているようです。国の外交の基本戦略も、常に流動的のようです。私たち一般人は、分かりませんが、「外交には常に地政学的な思考が働いている」といわれます。「しかし、日本はユーラシア大陸の地政学がどれほど恐ろしいものであるかに無知だったし、いまもそれは変わらないように見える」と指摘されています。第2次世界大戦も日本の戦争戦略の地政学的な敗北だったと語られています。 

 

・日本でも政府の機関が「未来予測」を「白書」のように出版するようになれば、便利になると思います。しかし、肝心の情報機関がないと語られています。「日本には政府の政治研究所がない」といわれます。経済研究所が多いのですが、政治研究所はなぜないのでしょうか。政府の政治研究所でだす結論が影響力を持つと困るからでしょうか。「未来学」の現状はどうなのでしょうか。私たち一般人には、各々の学界の動きには理解不能なことが多いようです。「日本未来学会」というものもあるそうですが、活動状況は知りません。詳しくは知りませんが、本格的な学会はまだできていないようです。『未来学』は経済研究所やシンクタンクの活動分野でもあると思います。ところで「官庁はわが国最大のシンクタンク」ですので、活発に機能しているのでしょう。

 

・イギリスのEU離脱の国民投票で、ヨーロッパの経済は大激変を受けるともいわれました。「ポンド安」「円高」の影響が、英国経済に大打撃を与える懸念もいわれましたが、現在ではポジティブに受けとめるエコノミストが増えているそうです。米国の様に「最高情報機関」が予測を公表することは、先進的なことでしょう。ヨーロッパ情勢、アジア情勢、イスラム国のテロ情勢と戦争等、世界では急激なトレンド・シフトが起きているようです。米国の学者も「2016年に中国は昏睡状態に陥る」と予測していたようです。また米中間のサイバー戦争が懸念されています。サイバー戦争はどのようになっているのでしょうか。サイバー犯罪も不安です。近未来には、サイバー犯罪が激増するといわれます。「サイバー戦争をみても第3次世界大戦はもう始まっている」という説もあります。いわゆる情報のプロの間では、そのような認識だといわれます。米中間の外交の駆け引きは私たち一般人には、分からないことがほとんどのようです。社会問題に起因する国民の不満の爆発を対外戦争で抑え込もうとする遅れた国の古典的な手法が懸念されているそうです。中国の経済減速がどのようになるのか世界から注目されています。

 

<●●インターネット情報から●●>

 

<大阪府警、4300事件を放置・時効に 61署、書類・証拠品1万点超ずさん管理>(産経ニュース、2016.2.11)

 

・大阪府警の全65警察署のうち61署で取り扱った計約4300事件で捜査書類や証拠品などを放置し、公訴時効が成立していたことが1日、府警への取材で分かった。放置された証拠品や書類は少なくとも1万点以上にのぼるとみられ、容疑者がほぼ特定できていたケースもあった。府警では過去に証拠品の扱いをめぐる不祥事件が明らかになっており、ずさんな管理が常態化していたことが改めて浮き彫りになった。

 

<大阪府内の警察署で証拠品8300点余を放置>(NHK WEB、2016.7.1)

 

・「大阪府内の警察署で保管されていた事件の証拠品や捜査書類のうち、8300点余りが検察に送られずに放置されていたことが、大阪府警の調査で分かりました。大阪府警は、いずれもすでに時効になった事件のもので、捜査に影響はなかったとしていますが、それぞれの警察署に適正な管理を徹底するよう通達を出しました」と報道されています。

 

・様々な「大組織の劣化事件」が明らかになっています。大企業の劣化や政治の劣化は直接庶民生活に響くようです。「警察も劣化してきている」といわれます。これでは「治安の劣化」が心配です。また振り込め詐欺にしても被害者が高齢者で被害額も多額ですが、犯人グループを一網打尽にできない警察捜査の劣化が窺えるそうです。「この程度の犯罪グループも捕まえられないのかなア?」と私たち一般人には、理解不能なことが多いようです。コンピュータの人工知能や監視カメラの時代に不思議です。

 

・アメリカ政府はCIAのような諜報機関や調査会社などに近未来のシナリオを描かせて、今後の外交政策や作戦計画の参考にしているようです。日本にはまだ公式な「近未来の世界情勢のシナリオ」を描く機関や社会習慣はないようです。諜報機関の情報PRがないのは、根本的には日本に戦後から諜報機関がないからだそうです。

 

・CIAのような諜報機関がないために戦後から大きく国益を損ねてきたそうです。占領軍が情報組織の設立を禁止したために、そのままになったようです。公安調査庁の元部長によれば「日本は諜報機関のない珍しい国だ」そうです。自慢にもなりませんし国家組織の中で最も重要な組織を欠く欠陥国家だそうです。欧米先進国のように情報機関が政府を主導する形が必要でしょうか。

 

・例えば、北朝鮮の拉致事件もしっかりとした情報組織があれば、起こらなかったといわれます。そのことを元警察官僚の政治家が語っているので私たち一般人は、不思議に思います。諜報機関を欠く「甘い国際感覚」では、数十年たちましたが拉致事件程度の問題も完全解決ができていません。数十年を経て拉致被害者やその家族たちも亡くなっている人々が多いことでしょうか。自衛権の発動で自衛制裁を狙った事案ではなかったのでしょうか。憲法改正と条文解釈に凝って亡国にいたるといわれます。自衛権のおかげで核兵器も持てるし、自衛のための武力制裁もできると語られています。「専守防衛」といってノーシェルターの国ですが、「専守防衛」で核兵器も持てると解釈できると語られています。とにかく真面目な政治家の間でも諜報機関の設立問題もタブーになっているのでしょうか。情報機関については私たち一般人には、理解不能なことが多いようです。この方面に脳天気(ノー天気)ですと、日本も歴史から消えていくことになると指摘されています。

 

カシオペア座方面の宇宙人の未来予測が、日本人のコンタクティから報告されているようです。金髪碧眼のかなり進化した異星人ですから、彼らはタイム・トラベラーなのかもしれません。エスパー(超能力者)を捜査活動や未来予測等に利用する米国の例もあるようです。サイバー戦争では、既に「米中戦争」が始まっているそうです。私たち一般人には、サイバー攻撃については専門家ではないので理解不能なことが多いようです。

 

・国内が乱れるとむやみに対外戦争に打って出た中国共産党の思考行動様式が世界中の有識者から懸念されているそうです。硬直した政治経済軍事システムでは、莫大な人口を持つ国内を安定統治できないそうです。「誰も13億人を喰わせることはできない」といわれます。「制御不可能な国という中国固有の歴史的条件がある」といわれます。「中国人は国を捨てた人でないと信用ができない」という中国社会特有の国内事情があるそうです。

 

・人間の未来予測は誤ることが多いそうです。しかし、米国には戦後から多くの異星人が飛来してきており、彼らはタイム・トラベラーであることも多いので地球の未来情報がわかるようなのです。4次元以上のパラレル・ユニバース(並行宇宙)とは、「時間」の概念がないということだそうです。過去、未来、現在が混然と一体となっているそうです。異星人の地球に関する未来情報は膨大なものでしょうが、国家安全保障上の最高機密(トップ・シークレット)の数段階上の厳秘(アバブ・トップシークレット)扱いの異星人情報のために公表されることはないそうです。20世紀には宇宙人が多く飛来しましたが「米ソ核戦争の第三次世界大戦の危機を警告するために」地球人とコンタクトしてきたそうです。またマスコミをにぎわした「20世紀の第三次世界大戦の危機説」も、21世紀になったので、すべて誤りの予言となりました。

 

・諜報機関や米軍のごく一部がその異星人情報を扱えるそうです。また、戦後米軍は、小柄なバイオ・ロボットのグレイかゼータ・レチクル星人とか、ラージノーズグレイとか、金髪碧眼のノルディックとか、オレンジと呼ばれる異星人とコンタクトができたそうです。つまり宇宙連合とコンタクトができたようなのです。異星連合とコンタクトができれば、神々のような宇宙人ともコンタクトしていることでしょうか。金星の神々は地球に到着するやいなや、イニシエーションのためのフリーメーソン本部を設けた、といわれます。金髪碧眼のマスター・レイス(支配人種)が火星より地球へとやって来て、古代伝説の神々(gods)となったと語られています。アヌンナキとかサナンダといわれる金星のマスター(長老)が活動の中心ともいわれます。「神は最初のフリーメーソンだ」そうです。神々は最高神「イ・アム」を頂点として7つの位階に分類されると語られています。

 

・また、「神々や天使は、背後霊や守護霊となり人間に憑依している」とか「神々も市井の人となり普通の生活をしている」ので誰も分からないそうです。はるかに進化した宇宙人が人間の精神体に侵入してくる時代だ」そうです。時空を超えた宇宙人の「この世」への介入・影響力は普通人には分からないそうです。タイム・トラベラーが「この世」を支配しているそうです。

 

・戦後、国際連合の設立に協力したといわれるアプ星人とのコンタクト・ストーリーが南米にあります。アプ星人はキリストの出身星の異星人だそうです。キリストも様々に転生しているようなのです。キリストの転生体である「サナンダ」という異次元の金星のマスター(長老)とのコンタクト・グループが日本にもあったそうですが、どうだったのでしょうか。「キリスト(アプ星人)の一族が地球を管理している」という奇説もあるそうです。欧米イルミナティは、日本のイルミナティは竜座人階層の下等な種の末裔であると主張しているといわれます。「竜座人(ドラコ)が遥かに進化しており、このレプティリアン型生物の交雑種がイルミナティである。交配人種であるイルミナティが地球を支配している」そうです。リゲル人と爬虫類人の交配人種が築いた国が現在の日本と中国であるといわれます。

 

・「夢の中でアストラル・トリップしてクリスタル・シティでキリストと会った」という欧米のチャネラーが多いそうです。ちなみに、『銀河間トラベラー「アプ星人」との170時間』(5次元文庫)という本があります。キリストの出身星はアプ星だったそうですが、アプ星人は国際連合の設立に尽力したという話もあり、今も影響力があるようです。アプ星人は現代では南米にも飛来しているようです。遥かに進化したアプ星人が現代でも「地球の管理」を担当しているという話は、私たち一般人には、訳の分からない奇説だそうです。

 

・神の様な存在とコンタクトして、予知夢を見るというブラジルのジュセリーノ・ノーブレガ・ダルースという人物がいましたが、彼の予知夢の当たる確率も高いとはいえないそうです。昔のマスコミに登場したようですが、今はどうなのでしょうか。彼の予知夢が正確に当たらないのは、ジュセリーノの能力による解釈の不正確さに起因するともいわれています。また未来におこることも変化するし、パラレル・ユニバース(並行宇宙)なので、一つの事象に多くのパターンが存在するともいわれています。

 

・人間のする未来予測は当たらない場合のほうが多いとも言われています。明日のことも正確に予測できないのですから当然でしょうか。日本には「未来予知学」というものはないそうですが、未来のシナリオを描く研究機関や調査会社が少しはあってもいいのではないでしょうか。このような世界経済が激変している時代には、未来のシナリオを描いてこそ、将来の需要予測から企業の長期・中期計画が立てられるというものです。

 

・日本も戦後禁じられた諜報機関でも作らないと数十年(40年以上)の懸案の北朝鮮の拉致事件ですら解決できないでしょうか。イスラエルのモサドのような実力のある諜報機関の設立を急ぐ必要があると指摘されています。公安調査庁の元部長によれば、日本はCIAのような諜報機関のない欠陥国家だそうです。ちなみに、イスラエル諜報特務庁のモットーは「助言なしには人は倒れる、安全と救済は多くの助言者の中にある」とのこと。「イスラエルがシリウスと通商協定を結んだ」といわれます。

 

・マクモニーグルの未来透視に「23世紀と24世紀における2度の大戦で人類の人口が6分の1に大激減する」というのがあります。また「貧者の核兵器」といわれる生物化学兵器の生産に熱心な近隣諸国もあるようです。生物化学兵器がそのとき大量に使われるというのです。「戦争狂人と呼ばれる人民解放軍の将軍たちが執拗に米中戦争のシナリオを研究している」といわれます。「イルミナティ・エージェントが第三次世界大戦を引き起こす」という不気味な予言もあるようです。「竜座人(ドラコ)が遥かに進化しており、このレプティリアン型生物の交雑種がイルミナティである。交配人種であるイルミナティが地球を管理している」といわれますが、イルミナティの空飛ぶ円盤はタイム・トラベルができ、「米軍の将軍が同乗していた」ともいわれます。核兵器が拡散しますと「核戦争はすぐそこにある危機」といえるのかもしれません。良識の国会の「ノーシェルター政策」は、一般国民が不安を覚え、また恥をかくといわれます。「ノーシェルター政策は、敵の一番の弱点を攻撃する核攻撃を招き寄せる」といわれます。ノーシェルター政策で国民の生命財産を守れるのでしょうか?総務省と地方自治体の管轄の「郷土防衛隊」の創設が必要だといわれます。スイスのように100%の核シェルターと国民皆兵的な郷土防衛隊で備える必要があると指摘されています。そして「将来はスイス型の『民間防衛』を参考・目標にすべきだ」といわれます。

 

 

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・ブログ名称: UFOアガルタのシャンバラ

日本は津波による大きな被害をうけるだろう

・第2のブログ名称:UFOパラレル・ワールド

「神の国か?」「人類の原郷か?」 「天上のエルサレムか?」・・・・・・・・・

「パラレル・ワールドに住む宇宙人、天国に出入りし転生と憑依を自由に操るシリウス星人の殖民星が、地球か?」、「ネガティブのシリウス星人の地球支配があまりにも巧妙なので、しょっちゅう戦争が起こるのだろうか?」

「金髪碧眼のノルディックが住んでいたアガルタのシャン発表しましたバラ情報の集大成を目指す・・・・・・・・・・」「金星蛇人と火星霊人の戦争はその後どのように展開したのだろうか」
「日本民族の神話の原郷『高天原(たかまがはら)』は、『都市型の超巨大宇宙船』なのか!?」「平家がプレアデス星人の末裔で、源氏がオリオン星人の末裔なのか」
「小人族のグレイの母船に同乗する金髪碧眼のノルディックは、”悪魔の王””ルシファー”なのか?!」

「円盤は神人や異人、悪魔の乗り物なのか!?」「天使は神の秘密諜報員なのか」「神は最初のフリーメーソンなのか」

「UFOは、人類の歴史が始まって以来、最も重要な現象なのか。UFO問題とは、人間にとっての死の問題を解くことなのだろうか。UFOはフリーメーソンの創作なのか」

「全宇宙を創ったという“虹の神々”も地球に来ているのだろうか」

「イルミナティなどのフリーメーソン組織に入ると神に会えるのだろうか」「金星の神々は地球に到着するやいなや、イニシエーションのためのフリーメーソン本部を設けたのだろうか」

「国際連合の設立に動いたキリストの星、アプ星人とは」

「人は皆、記憶喪失の異星人だろうか」

「はるかに進化した天使のような宇宙人は、人間の守護霊や背後霊なのだろうか」

「セドナ上空に見えないエーテルのシティが滞空するのだろうか」

 

グーグルのブロガーにも書いています→UFOパラレル・ワールド

 

 

 

 


気候変動と関係する大災害も含まれるだろうし、食料・水・エネルギーをめぐる闘争が激しさを増すだろう。中国とインドが水をめぐって対立を深めるリスクも高い。(1)

2018-01-27 13:21:21 | 森羅万象

 

 

『21世紀 地政学入門』

舟橋洋一   文藝春秋  2016/2/19

 

 

 

「米国の影響力は、地政学的バランスを回復することではなく、それを超越することである」

・米国の衰退により、地政学的リスクが高まっている。地理、歴史、民族、宗教、資源、そして人口を抜きに、国家戦略は立てれない。

 

地政学的直観力とは何か

北朝鮮が崩壊する可能性が強まっている。2016年1月の金正恩体制下の核実験は、この国をさらに孤立へと追いやることになるだろう。北朝鮮はこのままでは、爆発(外)か自爆(内)の暴発のいずれのシナリオもありうる際どい状況に向かいつつあるように見える。そうなった場合、朝鮮半島の行方が日本の安全保障にとって再び、死活的な意味を持つ。

 

・しかし、世界は再び、地政学の世界へと引き戻されつつある。地理と地図が、各国が戦略的計算を行う上で、大きな要素となりつつある。

 外交も経済も市場もどこも、地政学リスクが高まってきている。

 地政学的リスクとは、地理と歴史のような変えようのない要素、さらには民族と宗教のような変えにくい要素が、国の戦略や外交に大きな影響を及ぼし、それが国家間の摩擦をもたらすようなリスクのことである。石油や希少資源のような、その土地、その場所でしか産出できないものとか、人口のように変わるとしてもきわめて長期的、緩慢なプロセスを経るものも通常、地政学的要素に加えられる。

 

日本に関して言えば、朝鮮半島と台湾が最大の地政学的要素であることに変わりはない。日本本土を守ろうとする場合、敵が攻め込んでくる一歩手前で敵の侵攻を食い止めるには、つまりは前方展開でそれを阻止するには、朝鮮半島と台湾を少なくとも敵側に渡さないことが、そしてその地域に敵対的政権をつくらせないことが死活的に重要になる。これは日本の長い歴史において変わらない地政学的真実である。

 

・1910年には韓国を併合し、中国とロシアと直接国境を接することになった。日本は大陸国家となったのである。しかし、日本はユーラシア大陸の地政学がどれほど恐ろしいものであるかに無知だったし、いまもそれは変わらないように見える。

 

・もう1つ、これからは人口が再び、重要な地政学的要素として重みを増す可能性が強い。米国の世界支配力が弱まり、それぞれの地域で地域大国が伸してくるだろうからである。地域大国の場合、人口規模がモノをいう。人口が国力と国勢に与える影響は、日本と中国の21世紀の地政学的課題として登場するだろう。

 

・もう1つ、日本の地政学的位置の危うさと恐ろしさを心に留めておく必要がある。

 日本ほど、地政学的にレバレッジが効きやすい位置にいる国も少ない。アジア太平洋の覇権(希求)国にとっては、日本を抑えるか、それとも日本と友好関係を結ぶかは、どちらになろうが「倍返し」の威力を持つ。ユーラシア東端の第一列島線の中核である日本列島は、決して消極的資産にとどまることはない。それだけに、よほど確固とした戦略と思慮深い外交を持たない限り、日本は戦略的な「駒」として利用されることになりかねない。そのリスクを知っておく上でも、地政学的直観力を身につけることが大切なのである。

 

<未来地政学  (13・2)>

・米国の情報機関、国家情報会議(NIC)は2013年、「グローバル・トレンズ2030」と題する報告書を発表した。米政府部内の衆知を動員し、世界の戦略問題研究者とのブレーン・ストーミングを行った上で20年ほど先の世界を予測する試みである。

 

2030年までの世界のメガトレンドとゲーム・チェンジャーの相互作用を分析し、起こりうるシナリオを描き出している。例えば次のシナリオ。

・中国の栄華は長続きしない。

・イスラム原理主義のテロはピークを過ぎ、下り坂に向かうだろう。

・米国はヘゲモニー国家にカムバックすることはない。ただ、エネルギー独立を成し遂げ、世界の安定勢力として、なおかけがえのない存在であり続けるだろう。

 

・もう少し紹介しよう。

2030年、中国は世界一の経済大国として君臨している日本の経済規模の2倍半近い規模になっているだろう

 しかし、中国の生産年齢人口は、2016年を頂点にその後下降に向かう。中国の2020年の成長率は5%、2030年は3%へと減速していく。生産性は向上せず、1人当たりのGDPは先進工業国にいつまでも追いつかない「中所得国の罠」にはまる危険が強い。低成長になればなるほど指導層は対外的に強硬姿勢を示すことになるかもしれない。世界の最大の不確実性は「中国の弱さ」かもしれない。

 

・イスラム原理主義テロは、ピークを越えた。アルカイダはもはや生命力を持っているようには見えない。

 米国を究極の敵と見なす反米感情は今後、アラブ社会で中産階級が台頭し、「アラブの春」のような民主化が進むにつれ、退潮していく可能性が強い。

 米国は、ヘゲモニー国家としての性格を薄めていくだろう。

 

・しかし、世界の安定勢力としての米国の存在は今後、ますます重要視されることになる。中国の台頭にリスクを感じつつある東アジアの国々の中にそのようなリバランシング志向が際立っているが、それは世界的傾向となるだろう。

 2030年までに米国は「エネルギー独立」を達成しているだろう。米国はエネルギーの輸出国として登場する。すでに2007年からオイルシェールの産出量は毎年50%増加している。

 

<ブラックスワンは何か>

・グローバル・トレンドのトレンドという言葉は継続を前提とした語感がする。

 しかし、今後20年は継続よりショックと破断、切断をむしろ常態とするかもしれないそれらのショックや切断の中に、気候変動と関係する大災害も含まれるだろうし、食料・水・エネルギーをめぐる闘争が激しさを増すだろう。中国とインドが水をめぐって対立を深めるリスクも高い

 

・その時、司会をしたバローズがわれわれに重ねて聞いた質問が「何がブラック・スワン(黒い白鳥=事前に予測できず、起きた時の影響が大きい事象のこと)だろうか」だった。

 その時、ブラック・スワンは、「米国のエネルギー独立」達成だ、米国がエネルギー輸出国に遠望することだ、と答えた人は1人もいなかった。「中国の弱さ」だと答えた人もいなかった。

 

ブラック・スワンを空想の世界に思い描いてみてもそれほど意味はない

・今回の報告書が「個人のパワー化」をメガトレンドの最初に取り上げたのは慧眼である。どこのどの個人がどのような“違い”を生み出していくのか。それは、われわれの想像力の中に潜んでいる。日本の再生戦略はそれを引き出すことでなければならない。

 

<地政学の逆襲>

<「米国は、地理的に孤立しているが、政治的に人気がある。ソ連は多くの国に地理的に近接している結果として、政治的に孤立している」>

・人間の歴史の中で、気候、海、川、山脈といった地理はつねに、歴史のパターンに大きな影響を及ぼしてきた。

 とくに近世以降は、貿易ルート、資源の偏在、国境のありようは、国々の富とパワーを左右してきた。

 そのような地政学的現実を的確に捉え、それに柔軟に適応する地政学的戦略を展開できるかどうかが、「国々の興亡」に大きな影響を及ぼしてきた。

 第2次世界大戦後、地政学と言う学問は、忌み嫌われた。ナチがそれをドイツの侵略とアーリア人の優位性を正当化する決定論的イデオロギーとして悪用したことが背景にある。

 それを研究する必要性も減じた。米国が、圧倒的な海軍力を背に、世界の警官として「航行の自由」を保証したことで、「航行の自由」も自由貿易も「フリーランチ」(タダメシ)のように享受された。戦後の米国は世界でもっとも地政学的制約を感じない国家だっただろう。

 

<米国の「アジア回帰」>

・しかし、冷戦後、より伝統的な地政学的パワーの伏流水もまた、流量を増した。

 1993年、中国は石油純輸入国となった。中国はその後、世界のエネルギー政治を根底から揺さぶることになる。世界の石油生産の8割以上はいまでは国家が握っている。

 

2010年に噴出したアジアの海洋をめぐる中国と近隣諸国の緊張も90年代から徐々に高まっていた。日米同盟の基盤でもある「航行の自由」と自由で開放的な海洋レジームが中国の挑戦を受けている。

 地政学とは、石油・ガス、貿易ルート、国境、民族、宗教といった「地理と歴史」の要素を濃厚に含む。

 アジアは地政学のるつぼといってもよい。アジアの台頭そのものが、地政学の逆襲をもたらしている。

 

・それだけに米国が、アジアとの関係において、過剰関与を避け、適度の距離感を保ちたいという願望は分からないでもない。米国は距離感を保つことで「人気」を挽回したいのだ。「人気」は米国人にとってはほとんど徳目である。

 

米国の未来はアジアに「回帰」する以外ない。米国の地政学的アジア回帰とどこでどう折り合うのだろうか

 それが、21世紀最大の地政学的難問である

 

<灰色の地政学 (11・11)>

・米国では、リーダーシップ論がかまびすしい。(もっとも、この国では建国以来、リーダーシップ論に関する本を総計すると、国民5千人に1人がこのテーマを書いた勘定になるそうだ。)

 そのほとんどがオバマ米大統領に手厳しい。「頭でっかちで、分析過剰のグズ。実務オタク」とこき下ろしている。

 

米国では、危機に立ち向かい、克服したリーダーというのは、どこかに狂気を宿していた、などという学説がもっともらしく説かれる。

 リンカーンしかり、FDR(フランクリン・ルーズベルト)しかり、ニクソンもしかり、といった具合である。

 それらのリーダーに共通しているのは、「トップダウン」、「正面突破」、「陣頭指揮」の雄々しいリーダーシップ像である。

 

<「灰色の地政学」の到来>

・危機が、善対悪の戦いでなく、善対善の戦いである場合、対応はさらに難しい。

 

・冷戦後、そのような危機が各地で現出した。「バルカンの国々にボーイスカウトはいない」といったジェームズ・ベーカー米国務長官の洞察は、灰色の地政学の到来を告げていた。テロとの戦いはそれに伴うモラル破綻の陥穽を思い知らせた。G20時代の「新世界」の中で、善対悪、友対敵の区分はさらにあいまいである。世界はどこもライバル関係となりつつある。

 

<朝鮮半島=終わりの始まり>

<おぞましい正恩の性格>

・いや、結局のところ、金正恩の究極の敵は金正恩自身かもしれない。

 2009年春、米情報機関の北朝鮮専門家と意見交換したことがあるが、その際、彼から聞いた話がある。

 米情報機関が、金正恩がかつてスイスの寄宿学校に通っていた時、彼と知り合いになったありとあらゆる人間にインタビューし、彼のプロフィールを徹底的に調査した。

そこに浮かび上がった金正恩の性格はおぞましいものだった。

(残忍、疑い深い、つねに不安、復讐心が強い)、要するに、sociopathという結論だった。Sociopathとは、社会病質者、つまり、社会にとけ込めない異常人格というほどの意味である。

その残忍さと攻撃性は、内だけでなく外に対しても向けられる可能性が強い。金寛鎮・韓国国防部長官は、国会国防委員会全体会議に出席し、次のように発言している。

北軍部の強硬派勢力が強まる場合、忠誠競争により誤った判断をする可能性があるので備える必要がある

張成沢の粛清と処刑は、権力基盤を固めようとしてその実、それを壊してしまう致命的失敗になるかもしれない。

 最後に頼りになるのは血(親族)だけの体制である。

それを脱ぎ捨ててしまったことで、金正恩は裸になってしまった。スケープゴート(生け贄の山羊)を殺してしまった以上、次は自らが炙られるおそれが強い。

終わりの始まり—―そんな予感がする。

 

<ユーラシア地政学>

90年代からの長い「失われた時代」で日本が失ったものは多いが、その一つに日本のロシア外交がある。

 

・ソ連が崩壊して2カ月後、エリツィン政権のアンドレイ・コズイレフ外相は「地政学がイデオロギーに代わって登場してきたことを痛感している」と語ったことがある。その場合の地政学とはユーラシア地政学のことを指している。

 ただ、ユーラシア地政学は鬼門である。中央アジアは民族、宗教紛争の激流が覆い、下手に介入すると命取りになりかねない。それは英国、ソ連、米国のアフガニスタンへの悲劇的な介入で実証済みである。

 

・地政学者のロバート・カプランは「カザフスタンこそ、マッキンダーのいうハートランドではないのか」と言う。ユーラシア・ハートランドを支配する国が世界を支配する、と主張した20世紀初頭の英国の地政学者、ハルフォード・マッキンダーのことを指している。

 

<マッキンダーの「予言」>

・20世紀初頭、マッキンダーは次のように述べた。

中国は世界の自由にとっての黄禍となるかもしれない。巨大な大陸の資源に加えて海洋正面(フロンテージ)を持つだろうからである。それはロシアが持ち得ない優位性である

100年後、マッキンダーの予言が現実のものとなりつつある。

冷戦後20年経って、中国は勝ち組となり、ロシアは負け組となった。

 

・石油・ガス安全保障とユーラシアにおける対中リバランシングの面で、日本とロシアは戦略的補完関係の可能性を秘めている。対中リバランシングは対中封じ込めではないし、対中敵対でもない。それは中国の一国主義的行動を抑制するための抑止力の強化である。

 

<マッキンダーのハートランド理論>

・現代地政学の開祖とも言える、20世紀初期に活躍したイギリスの地理学者・マッキンダーの理論。ユーラシア大陸を世界島とし、その心臓(ハートランド、東欧周辺)と位置づけた。第1次世界大戦はイギリスを代表する海洋国家(シーパワー)と、ドイツやロシアなどの大陸国家(ランドパワー)が奪い合う戦争であったと論じた。

 

<マハンのシーパワー理論>

・19世紀から20世紀にかけての海軍士官・マハンが作った海洋戦略論。国家の繁栄には貿易の拡大を必要とし、シーレーン確保や海軍力増強が重要であると唱えた。マッキンダーにも影響を与えた。

 

<中国のカリブ海>

・米国が警戒しているのは、中国が南シナ海を“中国のカリブ海”にしてしまうことである。

 戦前の米国の地政学者であるニコラス・スパイクマンは「米国は、大カリブ海(ベネズエラ、コロンビア沿岸を含む)をコントロールしたことで世界パワーとして登場した」と論じた。

 米国は、1898年の米西戦争の勝利によって大カリブ海を支配することになった。その結果、西半球におけるホンモノの挑戦者の出現の芽を掴むことができた。そして、それによって東半球の勢力均衡のゲームに勤しむことができた。

 同じように、中国は南シナ海を“中国のカリブ海”にすることで、ここを制圧し、それによってインド・パシフィックへの勢力拡大に乗り出すのではないか—―米国の戦略家たちの脳裏をそのような漠とした不安がよぎりはじめている。

 

<真理は地域に宿る>

・中国はロシアと共通の利害と懸念を持っている。いずれも下からのオレンジ色のような“カラー革命”に対する恐怖感は強い。テロリズム、分離主義、宗教上の急進主義のいわゆる“三悪”はともに容赦なく弾圧する。アフガニスタンからの麻薬ルートには力を携えて戦う。そして、何よりもユーラシアから米国の影響力を排除しようとする点で、両者の思惑は重なる。

 中国、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタンからなる上海協力機構(SCO)が、中ロ協力のシンボルとなっている。これは“三悪”退治に照準を合わせている。反米同盟ではないが、この地域での米国の影響力を殺ぐことも視野に入れていることは間違いない。

 なかでも中ロを誘引する磁力となっているのはエネルギー取引である。両国は、ウクライナ危機後、ロシアのガスを30年間にわたって中国に供給する取り決めに調印した。それまで10年近く妥結できなかったのに、プーチン直々の決済によるバーゲン価格で決まったという。ユーラシア大陸のエネルギー地政学が中ロの特殊関係を生み出しつつある。

 対ロ禁輸と対中リバランシングは、攻撃的にしすぎると、中ロの特殊関係をさらに強固にする可能性がある。

 しかし、その一方で、中国とロシアの間には深い溝がある。

 

世界のメガトレンドとゲーム・チェンジャーの相互作用  日本の五重苦  (12・10)>

・英エコノミスト誌の『2050年の世界』(文藝春秋刊)は、、この雑誌の特色である調査ものの強みを遺憾なく発揮した力作である

 

・さて、2050年の世界はどうなっているか。

最大の人口を擁する国は17億人のインドである。中国、ナイジェリア、米国がその後を追う。インドネシアも向こう40年間、人口ボーナス国である。

 

・アジアは世界経済の半分の規模を占める。この時点でのG7(7大経済大国)は、中国、米国、インド、ブラジル、ロシア、インドネシア、メキシコとなる。

 

中国の繁栄は長続きしない。最大の要因は、人口減の重圧である。中国の出生率は2.1に落ちる。日本、欧州と並んで最大の人口“負け組”となる。これに伴って、経済成長率も2.5%に下がる。

 

・米国は、先進国のなかで異形のキリスト教原理主義的な“宗教国家”となりつつある。この国の人々は、つねに競争、解雇、収奪、殺害のリスクにさらされ、脆弱感を持ち続けている、だから宗教にすがる。

 

グローバル化は止まらない。それは、国民経済と国民国家と国民そのものを根底から揺さぶる。貧しい国では億単位で貧困層から中産階級へと人々はのし上がる。豊かな国では中産階級が貧困層にこぼれ落ちていく。

 

・強権政治の国々では民主主義は前進するが、民主主義国ではそれが後退する。カネまみれの政治と政治指導力の劣化が、民主主義体制の芯を蝕む。

そんなところだろうか。

日本はどうなるのか。

『2050年の世界』では、日本の存在はいかにもかぼそい。世界のGDPの1.9%にずり落ちている。人口減のためGDPはやせ細る

 エコノミスト誌は、日本人は権威に挑戦することを嫌う、自己規制するから革新が生まれにくい、と指摘する。

 日本の問題は人口ではない。それは、挑戦精神の衰えである。いや人口こそ大問題だと思うが、言われてみればたしかに。

 

 

 

『シフト  2035年、米国最高情報機関が予測する驚愕の未来』 

マシュー・バロウズ  ダイヤモンド社  2015/11/20

 

 

 

<迫りくるメガトレンドと、急速に変化する国際環境>

日本では少子高齢化が急速に進んでいる。それは、高齢化が進んでも経済の活力が失われるわけではないことを世界に示すチャンスでもある。世界経済の成長が減速すれば、あらゆる国の未来は暗くなる。日本は、ロボット工学や自動化技術など新しいテクノロジーを考案し、実用化するリーダーだ。こうした技術は雇用の減少につながるおそれがあるが、日本、アメリカ、そして中国も含む先進工業国が現在の生活水準を維持するには、退職年齢の引き上げや、働く女性の増加、労働市場の流動性確保や移民の受け入れ拡大など、より破壊的な改革が不可欠だ。西側世界の衰退を食い止めるには、日本とヨーロッパとアメリカが、高齢化問題に取り組むことが非常に重要だ。

 

中国の動向は、日本だけでなく世界じゅうに重大な影響をもたらす。中国は過去30年にわたり目覚ましい成長を遂げてきた。世界の歴史を振り返っても、これほど長期にわたり一貫した高成長を維持した国はない。しかしいま、その勢いは鈍化し、政府指導部は右肩上がりの成長に慣れた人民に、雇用などの経済的機会を与えるのに苦労している。

 

・こうした困難に直面したとき、多くの国の指導者はナショナリズムをあおり、人民の目を国内の問題からそらしてきた。ナショナリズムは、2度の世界大戦に先立つ帝国主義をエスカレートさせ、20世紀半ばのヨーロッパを衰退させた。一部の専門家は、アジアが同じ道を歩むことを危惧している。東シナ海と南シナ界における中国と日本など近隣諸国の緊張の高まりは、危険な大戦争の前兆であり、21世紀のアジアの繁栄をむしばむおそれがあるというのだ。

 しかし歴史が繰り返すとは限らない。人類は過去の失敗から学ぶことができると、私は強く信じている。

 

・CIA本部のロビーには、聖書の一節が壁に刻み込まれている。「………されば汝は真実を知り、真実は汝を自由にする」。これこそが未来のトレンドを分析する目的だと、私は思う。未来について知識がありながら、それに基づく行動を起こさないなら、物事がうまくいかなくなったとき、私たちは自らを責めるしかない。

 

<軍事だけでは21世紀の競争を生き残れない>

・未来は予測できるのでしょうか――私はよくこう聞かれる。もちろん答えはノーだ。未来を映し出す水晶の玉はどこにもない。

 

・ホワイトハウスの戦略顧問室は、オバマ政権にも引き継がれて、省庁横断的に戦略を見直し、「国家安全保障戦略」を定期的に作成している。しかしいまも危機管理計画には長期的な戦略が欠けている。国防総省には体系的な計画があるが、非軍事分野にはない。

 

<フランス革命に匹敵する「シフト」>

・ディケンズが小説で描いたフランス革命や産業革命が、ナショナリズムと階級闘争と民主主義政治の新しい時代をもたらしたように、現在もこれまでとはまったく異なる時代をもたらすディープな構造変化が起きている。アメリカ原住民のことわざにもあるように、「新しい音楽には新しい踊りが必要」だ。

 

・未来がSF小説のようになるとは、私も思わない。確かに大きな構造変化はもう起きていて、SF小説家ウィリアム・ギブソンが言うように「未来はすでにここにある。ただ均一に広まっていないだけ」かもしれない。

 

<国家機密に関わり続けた半生>

・NIC(米国国家情報会議)は、1990年代半ばから、大統領選のサイクルにあわせて4年ごとに未来のトレンドを予想する大がかりな報告書を作成するようになった。NICのメンバーは、人口動態やグローバル化や環境の変化など、それまで十分な関心が払われていなかった要因が世界に変化をもたらしていることを認識していた。報告書作成のもう一つの目的は、これまでにない専門知識を情報コミュニティに取り込むことだった。こうして15~20年先を見据えた報告書『グローバル・トレンド』が誕生した。

 

<「米中戦争」の現実的な可能性>

・未来の国際関係を語る場でも、最後は中国とアメリカの関係が話題になった。ある人物は次のように語った。「新冷戦が起きるとは思わない。ゼロサムの競争にはならないだろう。アメリカも中国も最悪のシナリオを避ける戦略を取っている。ただ、その最悪のシナリオの可能性が両国で高まっていることが心配だ。最悪のシナリオを目立たないようにし、協力のチャンスを逃さないようにする必要がある」

 

・だが、悲観的な見方もあった。「当然の帰結として、中国とアメリカが対決するときが来るだろう。軍事的な衝突でなくても、一方が相手に自分の意志を押しつけようとする。紛争になれば、地域と世界の安全保障を著しく脅かすことになる。中国の台頭が米中関係のハードルになると考えるアメリカ人もいるようだ」。

 

<遠のくアジアでの覇権的地位>

・私がこうした意見を聞いたのは、2012年5月のことだ。それ以降、中国は東シナ海で日本と、南シナ海でフィリピン、ベトナム、マレーシアと領有権争いを繰り広げ、東アジアの緊張を高めた。また、これらの国はアメリカと接近し、中国がアジアで覇権的な地位を固めるチャンスは遠のいた。アメリカがいわゆる「軸足」を東アジア地域に置くと宣言したことは、世界経済の新しい中心で国益を守ろうとするアメリカにとって大きな「押し」となり、東アジア諸国は中国と距離を置く「引き」につながった。中国指導部は、愛国主義的な主張をすれば、人民の目を国内の問題からそらし、新たな経済目標に動員できると考えているようだ。しかしその代償は大きい。

 

・だがアメリカでは、中国に対する不信感が大きくなっている。2013年半ばのビューの世論調査では、アメリカの中国に対する意識が2011年以降急激に悪化したことがわかった。中国を好ましくないと考える人は52%にも上り、好ましいと答えた人は37%しかいなかった。

 

<世界に関わらないわけにはいかない>

・ただし現実的に可能性が高いのは、中国が強くも弱くもなく、しばらくは移行に苦しむシナリオだ。中国は今後も世界最大の経済大国の座に向けて成長を続けるだろうが、1人当たりの所得の伸びは鈍化し、既得権益層の反発で経済改革が進まず、一般市民の不満は高まるだろう。そのはけ口として愛国主義は今後も利用されるだろうが、大戦争が勃発するきっかけは見当たらない。このシナリオで大きく懸念されるのは、愛国主義が高まって、政府がその暴走を食い止められなくなることだ。とりわけ日本が関係している場合は難しくなるおそれがある。中国ではいまでも、日本は第2次世界大戦中に中国でやったことに対する反省が足りないという意識が強い。

 

<日本は「過去」の国になる> 

・日本は中国との差が拡大しているが、「中の上」程度のパワーを維持するだろう。ただし大規模な構造改革を実行すれば、という条件がつく。日本は政治、経済、社会の改革を進めて、少子高齢化、産業基盤の老朽化、不安定な政治情勢に対処する必要がある。人口が減るため、出稼ぎ労働者に対する長期滞在ビザの発給など、新しい移民政策を検討する必要にも迫られるだろう。ただ、日本人は外国人の受け入れに消極的なため、この問題はなかなか乗り越えられないだろう。

 

・日本の労働年齢人口は絶対数が減る反面、10代後半~20代には仕事がない未熟練労働者が大勢いる。このことはホワイトカラーの人手不足をもたらすだろう。女性の社会進出(企業幹部への登用を含む)推進政策は、人手不足を補う助けになるかもしれないが、それが出生率のさらなる低下をもたらしたら元も子もない。日本ではいまも文化的に、母親が家にいることが理想と考えられており、女性が家庭と仕事のバランスを取るのは難しい。しかし実は、日本の女性の労働力参加率はさほど低くない。61%という数字は、アメリカ(62%)。イギリス(66%)、ドイツ(68%)と大差ない。

 

<ドイツはイギリスより先に没落する>

・経済が好調なドイツは、当面はEUのリーダーの役割を果たすだろうが、少子高齢化という時限爆弾を抱えている。現在、ドイツの人口はフランスやイギリスよりも多いが、2050年までに逆転する可能性がある。フランスとイギリスのほうが移民が多いからだ。最新のCEBR(ロンドンの経済経営研究センター)の予測では、イギリスは2030年までに西ヨーロッパ最大の経済大国になりそうだ。イギリスの人口動態がドイツよりも好ましいことがその一因となっている。

 

<アメリカは日本を守らない>

・日本は20年にわたる経済停滞を経て、安倍晋三首相が思い切った措置を取り、緩やかな衰退とは異なる未来をつくろうとしている。日本は少子高齢化に伴うきわめて難しい問題に直面しているが、依然として世界第3位の経済大国であり、技術的にも最も進んだ国の一つであり、世界的な企業を数多く生み出してきた。高成長は実現できなくても、今後の経済は一部で言われるほど悪くならないかもしれない。

 

・日本にとって最大の課題は、国際情勢の急速な変化にどう適応するかかもしれない。中国は世界最大の経済大国に躍り出る勢いで、アジアにおける牽引力も大きい。そしてこれまでの新興国と同じように、中国は今後ますます自己主張を強める可能性が高い。もし中国と衝突しても、アメリカが自動的に日本の味方をしてくれると、日本の指導者たちは誤解しているようだが、現実にはアメリカは自国の利益と中国の利益の間に折り合いをつけ、紛争は回避しようとする可能性が高い。アジア情勢の急速な変化と新しい国際秩序のなかで、どのような舵取りをしていくかは、日本の取り組みが遅れている領域であり、今後の大きな課題となるだろう。

 

 

 

『2030年 世界はこう変わる』

アメリカ情報機関が分析した「17年後の未来」

 米国国家情報会議       講談社  2013/4/19

 

  

 

本書を誤読する人と精読する人では大きな差がつくだろう(立花隆)

・アメリカの国家戦略を策定する者、ならびに、アメリカの国家戦略に関心を持つ者が基本的に頭に置いておくべき、近未来(15~20年後)の世界のトレンドが書かれている。

 

・米国国家情報会議は、このような中・長期予測のために作られた機関だ。前身は1947年に作られたCIAの内部部門だった(1979年に現行の組織に改組)。作成する報告は、第一義的にはアメリカ大統領のために作られる。

 

おそらく大統領には別バージョンのディープ版報告書が渡っている。

 

・未来予測は外れることが多いから、ちがう未来展開の可能性がたくさん書いてある。

 

・最悪のシナリオと最善のシナリオではまったくちがう世界が生まれる。日本は最悪のシナリオなら滅んだも同然だが、最善のシナリオならまだいける。

 

 2030年の世界  国家を滅ぼす災害の可能性

 1飢饉   干ばつや穀物の伝染病などが長期間続き、不作が長期化する事態です。火山の噴火により大気に二酸化炭素が拡散すると、気温が下がり農業に悪影響を与えます。 

 

2津波   津波の影響は、海抜が低いところにある大都市で深刻です。例えば、ニューヨークやボストンなどの米東海岸の都市や、東京などがこれにあたります。こうした世界的な大都市が壊滅的な被害を受ければ、世界経済にも打撃を与えます。

 

21世紀じゅうにプエルトルコ近海で大地震が起きる可能性は10パーセント超といわれています。

 

3土壌劣化   近代農業は土壌の質の低下を招きます。劣化のスピードは、自然回復できるスピードの10~20倍といわれています。健康な土壌を維持するための根本的な解決策なしでは、今後、農業にかかるコストは莫大なものになってしまいます。

 

4磁気嵐  送電網や衛星、あらゆる電化製品を不能にする威力を持ちます。大規模な磁気嵐が起きる可能性は100年に一度といわれています。

 

<オルターナティブ・ワールド><「2030年」4つの異なる世界>

 <2030年のシナリオ1 「欧米没落型」 アメリカ・欧州が対外的な力を失い、世界は大きな混乱期に移行>

・「政治的にも経済的にも世界を牽引するエンジン役を果たしてきた米国と欧州が、その能力を完全に失ってしまう」というのがこのシナリオです。

 窮地に陥った欧米諸国は内向き姿勢を強め、グローバル化の動きは止まってしまいます。ここで紹介する4つのシナリオのなかでは最も悲観的な予測です。

 

“第三次世界大戦”が始まるというような、より最悪のシナリオを想定できないわけではありませんが、確率は極めて低いと思われます。第一次・第二次世界大戦が勃発した時代とは異なり、世界各国間の相互依存関係がとても強くなっているからです。本格的な戦争に突入して益を得る国はほとんどありません。

 

・とはいうものの、「欧米没落」型のシナリオが予測する世界像は、かなり悲惨なものです。4つのシナリオのなかでももっとも楽観的な「米中協調」型と比較すると、2030年の世界が稼ぎ出す収入は27兆ドルも小さくなってしまいます。この数値は、現在の米国経済とユーロ圏経済を合わせた規模に匹敵します。

 

・このシナリオでは、米国も欧州も世界のリーダーとして振る舞う能力、もしくはその役割を果たすことへの関心を失います。

 

2020年までに、自由貿易圏はほとんど姿を消してしまいます。

 

・一方、中国やインドのような新興国は経済成長を続け、世界経済成長の約4分の3を担うようになります。ただし、中国もインドも政治と経済システムの近代化に失敗します。政治腐敗、インフラ基盤や金融システムの弱さなどが仇となり、経済成長に急ブレーキがかかります。例えば、中国の場合、経済成長率は現状の8パーセントから2030年には3パーセントに落ち込んでしまいます。

 

・(米国の役割)内向き姿勢を強める。アメリカの世論は自国が世界のリーダー役であることに関心を失う。疫病発生後は、孤立主義も台頭する。

 

・(中国)政治、経済の構造改革に失敗。政治腐敗や民衆暴動が重荷となり経済成長は落ち込む。政府は国粋主義、排他主義の色を強める。

 

・(不安定地域)中央アジアや中東で統治力が低下。疫病の拡散で東南アジア、インドやアフリカの一部、湾岸諸国などが情勢不安に陥る。

 

 <2030年のシナリオ2   「米中協調」型 第3国で勃発した地域紛争への介入を機に、米中の協力体制が確立する>

 

・「米中協調」型は、4つのシナリオのなかでもっとも楽観的な予測です。米国と中国がさまざまな場面で協力できるようになることで、世界経済全体が押し上げられるという筋書きです。

 世界経済の収入は2030年までに約2倍の132兆ドルに拡大します。新興国が高成長を維持しながら、先進国経済も再び成長期に入ります。米国人の平均収入も10年で1万ドル増え、「アメリカンドリームの復活」が語られるようになります。

 

・(中国)ソフトパワーが強化され、民主化が進む。世界機構でもアジア地域の仕組みでも重要な役割を果たす。

 

 <2030年のシナリオ3   「格差支配」型  経済格差が世界中に広がり、「勝ち組」「負け組」が明確に。EUは分裂>

・このシナリオは、国際情勢が世界中で広がる「経済格差」に左右されるというものです。

 国内でも国家間でも、経済格差が広がってしまいます。2030年に向けて、世界全体としては豊かになりますが、人々の「幸福度」は下がります。「持てる者」が富を独占し、「持たぬ者」はますます貧しくなるからです。こうした環境下では、政治や社会は不安定になります。

 国家間では、「勝ち組」の国と「負け組」の国が鮮明化します。米国は、勝ち組の代表格です。ほかの国々が弱体化するなかで、安価な国産シェール系燃料の恩恵で経済が回復するからです。ただ、孤立主義的な傾向を強め、「世界の警察官」としての役割には関心を示さなくなります。

 

・(中国)都市部と農村部の経済格差が拡大し、国民の不満が高まる。共産党政権は支持を失う。毛沢東主義が再台頭し、党は分裂の危機に瀕する。

 

 <2030年のシナリオ4   「非政府主導」型  グローバルな人材がネットワークを駆使して世界を牽引する時代に>

・このシナリオでは、政府以外の機関や人々が、世界のリード役となります。例えば、非政府団体(NGO)、大学などの教育機関、富裕な個人などです。

 テクノロジーの進歩で、個人や小さな団体でも大きな成果を挙げられる環境が整います。また、課題によっては自由自在に小さな団体同士が連携しあうといったことも簡単にできるようになります。大学などでは国境を越えた人材交流が盛んとなり、グローバル規模で“同窓生”が生まれるようになります。こうした人材が、非政府の団体や個人をつなぐカギとなります。

 

・世界規模でエリート層と中間所得者層が増加することで、グローバルな世論が形成されやすくなります。環境問題、貧困、腐敗撲滅といった課題に、世界中の人々が一丸となって取り組みます。

 

・非政府主導型の社会では、課題ごとにうまくいく場合といかない場合の差が大きくなりそうです。うまくいく場合には、政府が対応するよりも迅速に問題解決に取り組めますが、その一方では大国の反対にあって何も実現できないケースも出てくるかもしれません。

ほかの4つのシナリオと比べると、経済は「米中協調」型に次ぐ成長をみせます。また、「欧米没落」型や「格差支配」型よりも協調ムードが高く、国際社会は比較的安定したものになります。

 

・(中国)一党独裁体制の考え方から抜け出せずに、国際社会で孤立。

 

 


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