詩人
僕はパソコンを打つのが好きだ
さして早くもないタイピングで
キーボードを叩く 内容は何でもいい
キーボードを打つのが好きだから
若い頃は小説家を目指した時期もある
けれど何かが違うと感じてしまった
今はもっと自由に 指を弾ませている
それは現実と空想が入り混じった世界
憧れたのは詩人の 中原中也氏
初めて彼の詩集を読んだとき
僕の心は震えた 驚嘆したのだ
何という感性なのだろう
僕の世界観は見事に崩れ落ちた
同時に憧れと嫉妬心が生まれた
彼の目に映った世界はどんな風だろう
僕も彼のように 言葉を綴ってみたい
僕が生まれるずっと以前に
この世を去ってしまった彼は
僕にとっての 正に遠い存在
生きた年月は追い越しても
僕は彼の足元にも及ばない
それでもやっぱり書くことが好きだ
彼の時代には無かったパソコンで綴る
僕だけの ラブ&ストーリーを