酔いどれ烏の夢物語

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酔いどれ烏の夢物語 シャボン玉

2023-05-30 22:54:17 | ポエム

   

  シャボン玉

君はまるでシャボン玉

ふわふわと空に舞い

陽光を受けて七色に輝く

悪戯な風に連れて行かれぬ様に

僕の両手でそっと守ろう

 

君はまるでシャボン玉

色んな形に姿を変える

青空の下自由に漂う

太陽が嫉妬して壊さぬ様に

僕が君をこの手で守ろう

 

君はまるでシャボン玉

ふわふわと空を漂い

掴もうとすると

パチンと弾けて僕を驚かす

だからそっとこの手で守ろう

 


酔いどれ烏の夢物語 夏祭り

2023-05-27 00:03:40 | ポエム

 

    

     夏祭り

もうすぐ夏祭りがやって来る

今年は二人で行きたいね

去年は君が熱をだして行けなかった

悔しがる君のために君の好きな

焼きトウモロコシを買いに行った

独りで歩く祭りの屋台は

なんだかとても寂しかった

だから今年は二人で歩きたい

 

もうすぐ夏祭りがやって来る

揃いの浴衣を着て行こう

仁平姿も君には似合いそうだ

一日目は露店を巡り遊んで食べて

きっと君はへたくそな射的をする

釣れそうで釣れない金魚

何処からか聞こえる祭り囃子

今年こそ君と歩きたい

 

もうすぐ夏祭りがやって来る

涼しげな風鈴の音も

季節が巡って街並みが変わっても

やはりこの風景は変わらない

三日目の祭りの夜は花火大会

人込みではぐれない様

君としっかりと手を繋ごう

誰かに連れて行かれない様に

 

もうすぐ夏祭りがやって来る

いつまで君と来られるのかな

焼きそばも焼き立てのタコ焼きも

ペロッと平らげてしまう

見上げる花火の音に紛れて

君が好きだと囁いた

聞こえる筈はないのに

君は僕の手をぎゅっと握った

 


酔いどれ烏の夢物語 芝桜

2023-05-16 19:12:53 | ポエム

   

     芝桜

窓から差し込む暖かな日差しに

ウトウトとしてしまった時

ふと懐かしい情景が蘇った

辺り一面のピンク色の芝桜

その中を二人で歩いた思い出

 

とても懐かしい子供の頃の記憶

二人ともはしゃいでいたっけ

今でも君には笑顔が似合う

僕がどんなに大人ぶっても

君の笑顔にはつられて笑う

 

いつか時間が出来たら行ってみよう

あの公園に君と二人で

今でもまだあの光景は忘れない

僕の後をついて歩く君の姿

振り返るとそこに笑顔の君が居る


酔いどれ烏の夢物語 終焉

2023-05-15 20:26:24 | ポエム

       

        終焉

もしも僕の人生が森の中を流れる川だとしたら

君は気まぐれな風に飛ばされてきた木葉だろうか

ゆっくりと大海に向って流れる川の上に

ひらりと舞い落ちてくるくると回りながら浮かぶ

何の変哲もない僕の人生に一片の小さな希望

それとも木々の隙間から時おり差し込む陽光

君はモノクロームの僕の心に色をつけてくれた

 

もしも君に出逢わなければどんな風に生きたかな

ただ毎日を同じように繰り返すつまらない人生

さしたる夢もなくただ凡庸に終焉を目指す

何かを求めることもなく何も失うこともない

そんな僕に君がくれた太陽のような眩しさ

本当は解っていた僕は心に蓋をしてしまった

あの日傷つくのが怖くて自分に嘘をついていた

 

もしも君を知らなければ僕は心を閉ざしたまま

感情すらも表せずに人形のように生きていた

君と出逢えてから季節さえも愛おしい

春の喜び、夏の暑さ、深け行く秋、冬の静寂

何もかも君が思い出させてくれたから

歩いて行ける君となら自分自身を認めよう

いつかたどり着く終焉まで君と手を繋いで行こう

 

 

 

 

 


酔いどれ烏の夢物語 休日

2023-05-14 15:53:26 | ポエム

    

     休日

昨日までの寒さが嘘のように

唐突に夏がやって来た

じりじりと肌を焼く太陽

良い天気だからと遠出をした

信号待ちの僕の腿に

容赦なく太陽は照りつける

走っている間は気持ち良いのだが

止まると途端に汗が噴き出る

それでも乗りたくなるのは

バイクが好きだからかな

 

普段はあまり遠出をしない

と言うより通勤手段だ

それでも休みの日には

やはり何処かへ行きたくなる

近場の温泉地とか

山に囲まれた湖なんか

僕は年中無休の仕事場だから

平日の休みが多くて助かる

渋滞だけはごめん被る

次の休みはどこに行こうか