酔いどれ烏の夢物語

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酔いどれ烏の夢物語 後悔

2023-01-27 16:33:52 | ポエム

         

          後悔

キャンドルの炎の揺らめきが 僕の心に問いかける

本当にこれで良かったのかと 安堵と後悔の繰り返し

正解なんてないのかも知れない なんて事を考えてしまう

結局 僕はずるいのかも知れない 過去を切り捨て

思い出と名前を付けて 心の奥底に封印する

そしてまた新しい日常に 安堵と後悔を繰り返す日々

 

子供の頃は毎日を一生懸命 生きていた気がする

諦めるもんかと歯を食いしばり 涙を拭いながら

大人になるにつれ消えて行く 無邪気な心も欲望も

毎日をただ平穏に生きていく 失敗しない様に

誰からも恨まれない様に 誰にも迷惑かけない様に

いつしかそれが幸せな事だと 自分に言い訳しながら

 

差し伸べられた君の手を 取ったら何か変わるかな

わくわくする様な冒険や 叶えたかった夢を

もう一度手に入れられるかな 胸の奥に閉じ込めた想い

あの日の僕が問いかける 本当にそれで良いの?と

気づけば走り出していた スマホを片手に君のもとへ

間に合わないかも知れない それでも もう一度逢いたい

 

もう時間が無いとでも言いたげに 夕日は海に沈み始める

もう間に合わないとでも言いたげに 人の波が僕を阻む

構わない 例え笑われても 例えかっこ悪くても

もう一度 君と逢って話をしたいんだ

これ以上自分に嘘をつきたくないから 後悔したくないから

駆け上がる駅の階段 一番星が 頑張れと言ってる気がした

 

 

 

 


酔いどれ烏の夢物語 自由

2023-01-27 14:18:25 | ポエム

       

        自由

もしも僕に翼があったなら 何処へでも君を連れて行ってあげられるのに

もしも僕に翼があったなら 君をすっぽりと包み込んであげられるのに

僕には何の力もない 君を守るすべもない 誰よりも大切な人なのに

君が辛い思いをしない様に 君の心が安らかである様にと願うばかり

どんなに強く願っても 僕の願いは届かない

いっそ君を連れて逃げようか どこか遠くの町まで

それが出来たなら どんなにか幸せだろうか

 

君が僕に心を開いてくれたなら 僕はなんだって出来るだろう

君が僕に心を見せてくれたなら 僕は僕のすべてを捧げるだろう

君はあの日のまま 心を閉ざし 自分の殻に閉じこもったまま

君が負った痛みも辛さも その全てを僕が引き受けよう

どんなに深く祈っても 僕の想いは届かない

出来る事なら月になりたい 夜の闇を照らし

君の暗闇を消そう 君が道に迷わないように

 

けれど君は自由を選んだ もう誰にも手の届かない場所へ

君は空へと羽ばたいた もう僕の声も届かない遠い場所へ

君は今幸せかい? 君を苦しめる全てのものから解放されて

君の見ている景色はどんなだろう いつか僕にも行けるかな

もしも もう一度君に逢えたなら

君は僕を見て笑ってくれるかな?あの日のように

二人でお茶を飲んで 楽しい話でもしよう


酔いどれ烏の夢物語 追い風

2023-01-22 20:49:55 | ポエム

      

      追い風

草むらに寝転がって 空を仰いでみた 

足早に雲が流れていく 風が強いせいか

木々の緑の葉も 風にそよいでいる

なんて心地の良い昼下がりだろう

紙飛行機を飛ばしてみた 

上手く風に乗った飛行機は思ったより飛んだ

この風に乗って僕の想いも届くと良いのにな

 

足元に転がる石を 蹴ってみた

石は池に向って転がり ポチャリと落ちた

まるで自分の様だな ふとそう思った

別に何かあったわけでは無くて

ただ何となくそう思った

最近の僕は気がつけば思い出している

あの頃の自分どうしようもなく独りぼっちだった

 

大人になった今も それは変わらない

ただ一つ違うのは 友人が出来たこと

僕の悩みを聞いて 相談に乗ってくれる

たとえ状況が変わらずとも

本心で話せることは気持ちが楽になる

今日のこの風の様に僕の背中を押してくれる

まだ頑張れるだろうと 背中を押してくれる

 

 


酔いどれ烏の夢物語 出逢い

2023-01-21 21:55:39 | ポエム

                  

         出逢い

いつも不思議に思っていた 何があっても彼は笑顔を絶やさない

彼が弱音を吐いているところを見たことが無い

いつでも周りを気遣って みんなの支えになっている

僕も君に支えられた一人だ 一つしか年も違わないのに

どちらかと言えば運動より 読書している姿が似合っている

見た目もどこか愁いを帯びていて ともすれば病弱にさえ見える

なんてことを言ったら彼に失礼だろうか?

 

そんな彼がある日 あんまり考えすぎない方が良いよ

ベンチに座っていた僕に 確かにそう言ったのだ

僕にはやりたいことがあった それは両親の希望とは異なる

大学に通わせてくれた両親の 苦労を知らないわけではない

決して裕福な家庭ではないのだから

僕はそのことをまだ 親しい友人にも話したことは無い

この人は他人の心が読めるのか?

 

最近よく君を見かけるんだ 何か思いつめた顔をしてさ

だから何か悩んでいるんじゃないかと思って

僕の悪い癖だ 何でも一人で悩み一人で解決しようとする

僕はいつの間にか彼に話していた 自分が実子でないこと

小学校に入る前に 孤児院から引き取られたこと

そしてとても大切に育てられたことなど

すると彼は言った だったら尚更でしょう⁉

 

本当の君の気持ちを きちんと話すべきだろう

僕は両親に気持ちを伝えた 申し訳ないと思いつつ

流石に動揺していたが 理解を示してくれた

あれから二年 僕は目指す道を歩き始める

あの日 彼が僕の背中を押してくれた そのおかげで

そんなことを思い出したのは 僕の配属された施設に

彼の姿を見つけたからだ 本当に人との出逢いは素敵だ

 

 

 

 

 

 

 

 


酔いどれ烏の夢物語 君と歩く

2023-01-19 21:03:26 | ポエム

     

      君と歩く

君と歩こう はぐれない様に手を繋いで

君と探そう 楽しい毎日を過ごせる様に

春には蝶々の舞う 菜の花畑を

時々 立ち止まって

過ぎた景色を 振り返ろう

 

君と歩こう 転ばない様に手を繋いで

君と探そう 美しい風景を

夏には涼しげな 白い砂浜を

時々 振り返って

過ぎた時間を 懐かしもう

 

君と歩こう 迷わない様に手を繋いで

君と探そう 楽しかった日々を

秋には美しく 紅葉した山を

時々 ベンチに座って

青く晴れた空を 見上げよう

 

君と歩こう 指先が冷えない様に手を繋いで

君と探そう これから先の人生を

冬には真っ白な 湖のほとりを

時々 お茶を飲みながら

今来た道を 思い出そう