道には新しく
道には新しく砂利がしかれてゐた
白く光つて月の光がつめたかつた
ためらふやうな私の心が
足の運びをおそくした
曲り角ではなほさらだつた
少し暗くなつたやうな窓からは
ランプにてらされた花だけが赤く見えた
私の影法師が壁にうつつ た
つめたかつたお前の指先
やさしかつたお前の言葉
なんといふ戀しさだらう空氣が流れるやうに
誰も居ない室からかすかに
はげしい音樂が聞えてきた
道には新しく砂利がしかれてゐた
白く光つて月の光がつめたかつた
ためらふやうな私の心が
足の運びをおそくした
曲り角ではなほさらだつた
少し暗くなつたやうな窓からは
ランプにてらされた花だけが赤く見えた
私の影法師が壁にうつつ た
つめたかつたお前の指先
やさしかつたお前の言葉
なんといふ戀しさだらう空氣が流れるやうに
誰も居ない室からかすかに
はげしい音樂が聞えてきた