きびしい目をしてはいけない
向ふに流れて行くけむりは
二人には関係のないものなのだから
あれは あきらめのやうなはかないものだから
立つてゐるお前の肩にもたれかかる
私の重さをわすれないでおくれ
私の目の中の お前の姿 が
私の心にやきつけられてゐることのやうに
木陰をさがして坐つた時に
私は お前の からだの動きを知るだらう
愛の はげしさ を傾けて
夕暮の中で 信じはじめるだらう
二人の目に とびこむ すべてのものが
二人の 生を支へてゐることを
ノートD2