老麗・美しく老いる

「美しく老いる」を余生の目標として、そのあり方を探る。

『1リットルの涙』に学ぶ

2008-10-28 00:22:56 | Weblog
死の覚悟は、老いのものだけでは無いらしい。むしろ、死を前にして苦しむ老いを何人も見てきた。「美しい死」があることを知る。
『1リットルの涙』は、著者・木藤亜也が中学三年生の時、原因不明の不治の病「脊髄小脳変性症」を発病してから、病状が進んでペンさえ持てなくなった二十一歳までの日記。二十五歳で夭逝。
この病気は、身体の動きに必要な小脳・脳幹・脊髄の神経細胞が縮小し、消滅して行く病気。従って、身体の全ての動かす機能が失われ、やがて死にいたる。亜也は、残酷にも中学三年生でそれを知ることになる。
 それでも、頑張って高校を受験し、合格。しかし、身体機能の衰えは早く、翌年、養護学校へ転校することになる。その時の苦悩を「決断を自分に下すのに、少なくとも、一リットルの涙が必要だった」という。
 その後、家族を初め多くの献身的な介護を受けつつ「懸命に生きるしかないのだ」と頑張った。そして「ア・リ・ガ・ト」と逝った。