かなぶち鍼灸調体堂の「先ずは只管打歩」なほぼ毎日譚

基盤を追求すると、ついに「歩く」迄遡ってきました。

ハーフマラソンに向けた(13+1)個のアドバイス

2014年03月05日 | Competitor Running
…という"Competitor Running"誌の記事です。

確かに、ハーフマラソンはフルに比べ敷居が低そうです。
フルマラソンだと、1回/週は3時間走or30km走をするべきだ、と言われていますし…。

マラソンを専門に取り組むならともかく、自転車ロードetc.と組み合わせて楽しもうという人にとっては、ハーフ位の方が面白そうです。
それに、競技時間はヒルクライム/ハーフマラソン共に1時間ちょうど~1時間30分程度なので、トレーニングでも相乗効果が期待できそうですし。

と、色々考えてしまいます。

ハーフマラソンに役立つ13+1のアドバイス
by Mario Fraioli, Mar. 04, 2014


 最近、アメリカではハーフマラソンの人気が高まっている。2012年にハーフマラソンに出場した人の数は185万人であるが、これは2011年に比べ約15%増である(Running USA調べ)。

 何故人気が高いのか?。理由は、多くのランナーにとって、ハーフマラソンは「手の届く挑戦」だからである。ゴール後に得られる高揚感はフルマラソンと同じ程度である一方、レース(及びその為のトレーニング)でも身体にフルマラソン程の負担がかからない。更に、レース後の疲労もそんなに残らないので、年に1~2回以上レースに出るのも無茶ではない。

 ビギナーもベテランも、今年はハーフマラソンに挑戦してみてはいかがだろうか?。以下に、ハーフマラソンに役立つ13+1のアドバイスを掲載する。

(1)「ハーフマラソンを走る理由」を明確にする
 ベテランランナーにとっても、長距離のレースに備えトレーニングする/実際にレースに出場するのは、努力を要求する挑戦である。なので、ビギナーもベテランも、まずは「何故ハーフマラソンを走るのか?」と自らに問うてみよう。この問いに答えることは、自らの選択に対する理由を付与することであると同時に、トレーニング~レースを通じた動機付けになる。
 ランニングを始める理由は人様々だろうが、必ず理由はある。例えば、何か新しいことを始めたい/モテる為にまずは痩せたい/チャリティー目的だ/自己新記録を樹立したい、等々。ただ理由が何であれ、それを常に意識し、ハーフマラソンを完走することがどういう意味を持つのかを忘れないようにしたい。

(2)少なくとも13週間はトレーニングする

 単純計算すれば、1.6km/週づつ走行距離を延ばすことになる。これは一見珍しく思われるだろうが、ハーフマラソンに備えたトレーニング期間としては十分である一方、トレーニングがマンネリになってやる気が失せてしまうことも無いだけの期間でもある。ビギナーであれば、過去に走った最長距離はせいぜい6~8km程度であろう。ここから13週間かけて、1.6km/週づつ走行距離を増やしていけば、レース当日には完走する自信は十分に有しているであろう。ベテランランナーでハーフマラソンを完走する自信が既にあるという人は、レースを意識したトレーニングに挑戦しよう。そうすれば、自己新記録が樹立できる可能性も出てくる。なお、過去にハーフマラソンを完走した経験があるランナーは、トレーニング期間を10週間に短縮しても構わない。

(3)シューズは2組用意する
 (2)でトレーニング期間は少なくとも13週間≒3ヶ月としたい、と書いた。それだけのトレーニング期間を1足のランニングシューズで間に合わせるのは良くない。シューズを2足用意しておくと、シューズの回復期間を十分設定出来るので、各々のシューズの使用可能期間が延ばせられる。これは、強度の高いトレーニングの後に肉体を回復させる必要があるのと同様である。また、最近の研究結果では、シューズを2足用意し、それらを交互に履くことで、筋骨格系にかかる負荷が低減され、ひいてはランニングに伴う故障の発生リスクも低減させられる事が明らかとなっている。確かにシューズを2足用意するのは金銭的には痛手だろうが、投資に対する収益も大きい。シューズを2足用意することは、身体/目的に対する投資と考えてもらいたい。

(4)他者と一緒にトレーニングする
 一人でトレーニングするより、仲間と一緒にトレーニングする方が良い。仲間と一緒にトレーニングするのは楽しいし、走行距離を延ばす/より強度の高いトレーニング種目に取り組む/動機が萎えてくる、といった時に役立つ。また、トレーニング~レースの経験を共有すれば、レース後に喜びを分かち合えるだろう。逆に一人でトレーニングしていれば、寒い朝にはついトレーニングをサボってしまうだろうが、仲間とトレーニングをする約束をしていれば、頑張ってトレーニングしようという気にもなる(はずである)。自己新記録を目指すのであれば、出来れば自分より速い人と一緒にトレーニングし、その人を目標として頑張ろう。

(5)トレーニングの一環として5,000m/10,000mのレースに出場する
 ハーフマラソンのレースまでまだ3ヶ月もある、と思えば気が遠くなりそうだ。なので、トレーニング期間中に5,000m/10,000mのレースに出ることでやる気を維持すると共に、トレーニングの成果をチェックするのも良い。トレーニングを開始してから1ヶ月目に5,000mのレースに出場し、2ヶ月目に10,000mのレースに出場するのが、動機の維持/身体能力の向上/トレーニングの成果確認等に適している。また、そのようなレースに出場することは、ハーフマラソン本番の予行演習にもなる。これは、ビギナーにとって重要である。というのも、ビギナーがいきなり本番のレースに出場すると、初めての事だらけでパニックになるかもしれないからだ。

(6)時にはいつもと違う路面を走ってみる
 毎日同じコースを走るのは楽ちんだし、ジムのトレッドミルばかり利用するのは便利だろう。しかし、可能な限り、様々な路面を走ってもらいたい。芝生の上や未舗装路を走るのは衝撃が少ないので回復ランに適している。特に未舗装路を走ることは、下肢全体の筋力強化にもなり得る。舗装路を走るのは脚の筋力強化/レースペースの把握に役立つが、トレッドミルを利用するとペースが文字通り正確に設定出来る。そして、様々な路面を走ることで、ランニングに関連する、オーバーユースによる故障が回避出来る。

(7)まずはペースを上げる
 自己新記録の樹立が目標というベテランランナーは、トレーニング期間の最初の4~6週間は、5,000m/10,000m走のランナーのように短距離におけるペースを上げる為のトレーニングに取り組もう。長距離走etc.で走行距離を増やす前に、短距離のインターバル走/テンポ走に集中的に取り組もう。そうすることでペース/ランニング効率が著しく向上すると共に、その後のハーフマラソンに特化したトレーニング(5~6週間)が格段に有効なものとなる。5,000m~10,000mがより速く走られるようになれば、ハーフマラソン全体のレースペースのコントロールがより容易になる。

(8)レースペースで走る練習をする

 そんなの当たり前と思われるだろう。しかし多くのランナー(ベテランを含む)は、ハーフマラソンでのレースペースより著しく遅いかもしくは速いペースでトレーニングしている。そして、トレーニングでのペースでレースを走られないことに悩んでしまう。人生におけるその他の事柄と同様、事前準備していれば本番は完璧である。レース本番の6~8週間前からは、テンポ走(距離は6~12kmとする)/インターバル走/長距離走の最後の3~6kmは、レースペースで走ってみよう。

(9)栄養補給も実験しておく
 科学実験程厳密でなくていいが、レース本番までに栄養/水分補給を試しておくのは重要である。レース本番で胃腸の調子が崩れることだけは避けたい。自前で補給食を用意しないのであれば、エイドステーションでどのブランドのスポーツドリンク/ジェル食品が提供されるかを事前に調べ、それらを試食しておこう。ハーフマラソンではハンガーノックに陥る可能性もあるので、事前にきちんと食事を摂っておくこと/レース中に何を・どれだけ摂るべきかを把握しておくことは重要である。

(10)過度の長距離を走らない
 ハーフマラソンに備えたトレーニングを考える時、最初に頭に浮かぶのは長距離走である。それのどこが間違っているのか?。ハーフマラソンは充分に長距離だ!。ごもっとも、である。勿論、ハーフマラソンの為のトレーニングにおいて長距離走は重要であるが、問題は「過度の」長距離走である。ビギナーでは、レース2週間前に16~19km走られるのを目標とし、同じくベテランでは21~26km走られれば十分である。

(11)コースを研究する
 戦場を知らずに戦争する将軍がいないのと同様、初めて走るコースを研究せずにレースを走るランナーもいない。出場するレースのコースを出来る限り詳細に調べ、それをトレーニングでシミュレートするのが良い。コースはアップダウンがキツい/ほぼフラットなのか、コーナーは多いのか、途中に道幅が狭くなる箇所はあるのか、向かい風はきつそうなのか、等々。これらは全て事前に調べておきたい事項である。事前にコースを研究しておけば、レース当日に慌てることも無い。

(12)ココロも鍛える
 レースで最も大切なものは、目標を達成する為の準備を尽くしたという「自信」である。トレーニングでレースペースで走った/きつい坂道に挑戦したとか等と同様に、ココロも鍛えることは重要である。トレーニングにおいても、レース当日を想像しよう。つまり、レースペースで走る際の体調を確認し、栄養補給を試し、(出来れば)脚が痙攣した時にどうするかも考えておこう。目標を達成する為に出来ること全てをやっておくことが自信を生む。

(13)序盤は抑え目に走る
 ハーフマラソンを走る全てのランナーが考えるのは、ペースを徐々に上げてゴールすることである。ペースを徐々に上げてゴールするのは気持ちが良いだけでなく、序盤を抑え目に走るのは筋グリコーゲンの急激な枯渇を防止する。理想は、スタートから3kmは平均ペースより6~9秒/km遅く走り、5kmからは平均ペースで、そして最後の5kmは平均ペースより速く走るというレースプランである。これはビギナーのみに対するアドバイスではない。ハーフマラソンで世界記録を樹立した殆ど全てのランナーはこのように走っていたのだ。

(13+1)次のレースにも申し込む!
 ハーフマラソンを完走された方、おめでとう!。ビギナーであれベテランであれ、完走は素晴らしいことである。しかし、そこで満足してはならない。完走の余韻に浸り、トレーニングの成果を評価したら、次のハーフマラソンに備えて準備を始めよう。誰もがまだまだ成長する余地を有する。そして、新たな自己新記録を追求するにせよ、トレーニングで弱点を克服するのに努めるにせよ、それらは全て新しい挑戦である。ハーフマラソンは、一度完走すればそれでおしまい、というものではない。トレーニング計画を立案し、実際にトレーニングし、そしてレースを走るということ全てがいわば「生き方」である。ハーフマラソンのいいところは、フルマラソンと異なり、一年の内に複数回挑戦出来ることである。まぁ、そこまで重く考える必要は無い。次のハーフマラソンは、休暇の一部として取り組むのもいいだろう。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 時には座学/ランニングを続... | トップ | 帳尻合わせの朝稽古? »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Competitor Running」カテゴリの最新記事