かなぶち鍼灸調体堂の「先ずは只管打歩」なほぼ毎日譚

基盤を追求すると、ついに「歩く」迄遡ってきました。

今日は朝稽古休み/ラントレーニング温故知新

2014年03月03日 | Competitor Running
【今朝の体組成】
体脂肪量  :5.4kg(前日比
±0.0kg
除脂肪体重:56.5kg(前日比
±0.0kg
------------------------------
体重    :61.9kg(前日比
±0.0kg
※体脂肪率:8.7%

月曜日は朝稽古お休みです。
金曜日~日曜日と三連走したおかげで、右アキレス腱が軽く筋肉痛になりました。
当然?ですが、自分で鍼治療しました。
明日は走られそうです。

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ラントレーニングに関する流行り廃りを論じた"Competitor Running"誌の記事です。
新しいのが良いとは一概には言えませんが、試してみて取捨選択するのは大切です。

トレーニング:古い方法と新しい方法
by Jason R. Karp, Ph.D., Feb. 20, 2014


 何事においても、流行はある。例えば、
・ウォークマンにカセットテープを入れて音楽を聞く
・モデムを介してインターネットに接続する
・レッグウォーマーを履いてトレッドミルで走る
なんてのは古臭い方法である。同様に、トレーニング界にも流行はある。古い方法にしがみついていると、目標は達成出来ないかもしれない。以下に「新しい方法」を紹介するので、それらによってトレーニングが改善し、より速く走られるようになったら幸いである。

【長距離走】
古い方法:LSDラン
新しい方法:LSDラン/有酸素運動閾値ランの組み合わせ

 経験の長いランナーであれば、長距離走トレをLSDラン+有酸素運動閾値ラン(≒乳酸閾値近辺でのラン)とすることで、より質の高いトレーニングとなり、マンネリ状態を脱せられる。LSDランと有酸素運動閾値ランを組み合わせることで、
・マラソン感覚が研ぎ澄まされる
・筋グリコーゲンの消費スピードが上がる
・脚が疲労した状態でより速く走られるようになる
といった効果が期待出来る。具体的な方法は、例えばトータルで19~26km走るのであれば、スタートからの16~19kmはLSDランとし、そこからゴール迄の3~7kmを有酸素運動閾値ランとする、というものである。なお、有酸素運動閾値ランでのスピード=有酸素運動が維持出来る上限のスピード(≒10,000m走でのペースから6~9秒/km遅い程度)とする。

【インターバル走】
古い方法:5,000m走のペースで走る
新しい方法:トレーニングの目的を認識する
 
 トレーニングの目的をきちんと理解することで、トレーニングはより目標に合致したものとなる。有酸素運動閾値ランの能力(≒スピード)を向上させたいのであれば、有酸素運動閾値近辺のスピード(≒10,000m走のペースから6~9秒/km減、もしくは5,000m走のペースから13~16秒減程度)でトレーニングする。最大酸素摂取量(VO2max)を増大させ、筋肉へ酸素を供給する能力を向上させたいのであれば、2.4~3.2km走のペースで3~5分間(≒800~1,200m程度)を走るインターバル走をする。無酸素運動域での持久力を向上させたいのであれば、1.6km走のペースで45~90秒間(≒300~500m程度)を走るインターバル走をする。
 トレーニングの成果を100%得るには、設定されたペースより速く走ってはならない。長距離ランナーとしては、トレーニングでより速く走るのが目的ではない。あくまでも将来より速く走る為に、身体の生理学的特質を向上させるのがトレーニングの目的である。身体能力が向上してきたら、インターバル走の反復回数を増やす/一回当たりの走行距離を延ばす/リカバリーに掛ける時間を短くするという形で負荷を増やす。間違っても、ペースを上げることで負荷を増やそうとしてはならない。ペースを上げていいのは、レースの成績が向上した後だけである。

【筋力トレーニング】
古い方法:マシンetc.を使う
新しい方法:プライオメトリクス(爆発的パワーを養成するトレーニング)
 
 従来の筋力トレーニングでは筋力・パワーの向上/故障発生リスクの低減といった補助的効果を目的としたものであるが、それによっては「より速く走る」という目的に関する重要な要因は改善しない。具体的な要因は、
・心拍出量:1分間に心臓から拍出される血液量
・血液中のヘモグロビン量:血液が運搬する酸素の量に関連する
・筋肉中の毛細血管密度:筋肉に届けられる酸素の量に関連する
・筋肉中のミトコンドリア量:筋肉がエネルギーを産生する為に利用する酸素の量に関連する
・筋肉が脂肪をエネルギー源として利用する能力
等である。

 一方で、プライオメトリクス(跳躍etc.で”爆発的な”パワーを発揮させる事を主内容としたトレーニング)では、筋肉の伸展性を開発することで筋力を向上させ、その結果として跳躍力(≒地面を蹴る力)の発揮スピードを向上させるのが主眼である。筋肉が蓄えている「伸展エネルギー」の放出を最大化させるには、各種目で足が接地している時間を出来る限り短くしたい。以下で紹介する各種目を、まずは硬くない地面(芝生の上/陸上トラック/ジムのマット等)で試してもらいたい。

※プライオメトリクスの種目例
・片脚ジャンプ(Single leg hops):これには、その場で跳躍/前後に跳躍/左右に跳躍などのバリエーションが考えられる。
・両脚ジャンプ(Double leg bound):スクワットの姿勢から、前方へ出来るだけ遠く跳ぶ。
・スキップ(Alternate leg bound)
・ジャンピングスクワット(Squat jumps):スクワットの姿勢で両手を臀部に当て、そのまま真上に出来る限り高く跳ぶ。
・跳び下り(Depth jumps):30cm程度の高さの台に乗り、そこから地面に跳び下りる。着地時にはスクワット姿勢になる。そのスクワット姿勢から、出来るだけ高く跳ぶ。
・ボックスジャンプ(Box jumps):両脚で、高さ30cm程度の台に跳び乗る。台に跳び乗ったら直ちに上方へ跳び、地面に着地する。慣れてきたら、片脚でやるのも良い。

【トレーニングの期分け】
古い方法:年間を通じて同じ種類のトレーニングをする
新しい方法:年間を幾つかの期間に分ける(期分け)
 
 人間とは習慣を尊ぶ生き物である。人間は何度も何度も同じことを繰り返す。しかし、同じことを繰り返していたら、得られる結果も不変である。「期分け」という考え方は1910年代のヨーロッパで生まれた。これは、ある一定期間を更に細かい期間に分け、各期間に適切なトレーニング内容を割り当てることで身体能力を最大限向上させようというものである。言い換えると、一期間に於いて1~2種の特定の目標/目的を設定し、期間毎にその目標/目的を変えることでトレーニング期間/計画全体で身体能力を最大化させようというものである。実際は、まずは最も重要視しているレースを設定し、そこから逆算してトレーニング期間を細分化し、各々の期に適切なトレーニングを実践することになる。各期に於けるトレーニングの目的は異なってくるので、ある期は多く走るし、別の期は走る量が少なくなる。また、ある期はトレーニング強度が高くなったり、別の期はトレーニング強度が低くなることもある。

【ストレッチ】
古い方法:トレーニング前後にストレッチする
新しい方法:トレーニングと関係無い時間にストレッチする
 
 ラントレーニング前後に大腿後部(ハムストリング)/大腿四頭筋をストレッチするのは気持ち良いが、トレーニング前後にストレッチすることで故障発生率の低減/運動能力の向上が図られるという事を支持する科学的事実は無い。ストレッチが最も役立つのは、それを柔軟トレーニングの一環として行い、関節の機能的可動域を向上させる場合である。そのようなストレッチにより、例えば座りっぱなしに伴う筋肉の硬化が解消されると共に、故障の発生率低減が期待出来る。ストレッチで関節の機能的可動域を向上させるならば、ラントレーニングとは別に実行することでその効果が最大限得られると思われる。

【トレーニングの意義】
古い方法:仕事を終えてからトレーニングする
新しい方法:仕事の前にトレーニングする
 
 目まぐるしく変化する現代において、自分の為だけの時間を持つのは困難だろう。仕事の後にトレーニングするというのは、一日にスケジュールをどうするかということでしか無い。逆に、必ずトレーニングを実行したいのであれば、ランニングを最優先事項とするのが最も有効である。つまり、ラントレーニングをその運動的利点からのみ考えるのでなく、その心理的利点についても考慮するのが良い。ランニング中に仕事etc.のアイデアが湧くこともあるし、気分がスッキリすることもある。なので、仕事の後でなく、仕事の前にラントレーニングをしよう。

 トレーニングの効果を最大限得る為には、何かを変えるのも必要である。古い方法を捨て、新しい方法を採用することで、より良い結果が得られるかもしれないし、「古臭い」と見られることもなくなるだろう。
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