ランナーのタンパク質摂取について

2014年02月20日 | 食事
【今朝の体組成】
体脂肪量  :5.5kg(前日比
+0.1kg
除脂肪体重:56.1kg(前日比
±0.0kg
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体重    :61.6kg(前日比
+0.1kg

そろそろ走りたくてウズウズしてきましたけど、もう少し脚の様子を見てから…にします。

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標記の件に関する、"Competitor Running"誌の記事です。
強度の高いロード練習の直前~最中~直後にタンパク質を摂取するなら、プロテインバー等のサプリメントの使用も考慮した方が良さそうです。
コンビニやドラッグストアetc.で入手し易いウィダーのプロテインバーでタンパク質含有量が10g/本なので、これを30分~1時間に1本の割合で食べるのが良いかもしれません。

タンパク質の摂取と、ランナーとしての身体能力
by Matt Fitzgerald, Feb. 17, 2014


 タンパク質は、適量を適切なタイミングで摂取するのが大切。

 タンパク質は、一般には好意的に考えられている唯一の主要栄養成分である。数十年に渡り、脂質は身体に悪いと考えられている。これは、脂質に対する悪意に満ちたマーケティング活動の所産である。脂質が本質的に身体に悪いとする理由は無い。いかなる栄養成分も摂り過ぎれば身体に悪影響を及ぼす。

 炭水化物は、以前は身体に良い栄養成分だと考えられていた。これを一変させたのは、Robert Atkins氏が提唱したいわゆる「アトキンスダイエット(Atkins Diet)」だった。この低炭水化物食が流行したのはだいぶ前のことだが、今でもその影響は残っている。現在でも持久力系競技のアスリートの間でパレオダイエット(Paleo Diet)という食事方法が一定の人気を獲得しているが、これはアトキンスダイエットの遺産みたいなものである。炭水化物の名声が完全に復興したとは言えない。

 そして、現時点でその価値が貶められていない唯一の主要栄養成分はタンパク質である。しかしこれは、ある意味で皮肉である。というのも、人間にとってタンパク質の必要摂取量は、炭水化物/脂質に比べ格段に少ない。なので、炭水化物/脂質の摂取に比べ、タンパク質は遥かに少ない摂取量でも「摂り過ぎ」となってしまう。

 勿論、世の中にはタンパク質を狂信的に信奉する人達も存在する。彼らは、タンパク質は摂れば摂るほど良いと信じ、過剰摂取による害は無いと考えている。筋肉量/筋力を最大化するには過剰な量のタンパク質を摂取する必要があるという考えは、重量挙げ選手/ボディビルダーの間でもはや信仰のようになっている。しかし、科学的事実は別である。筋骨隆々になりたいとしても、タンパク質摂取量は一般人と同じレベルで充分である。というのも、人体は既に体内に貯蔵されている膨大な量のタンパク質を巧みに利用出来るからである。

 世界保健機関(WHO)によると、健康維持目的では、タンパク質の必要摂取量は一日当たりの摂取エネルギー量の10%で充分である。ただ、ランナーはそれ以上摂取する必要があると思われる。というのも、ランニングによって筋タンパク質/筋繊維が破壊されるので、その修復にタンパク質が必要となるからである。ケニア人のエリートランナーの食事を調査した結果、タンパク質摂取量は一日当たりの摂取エネルギー量の10%であった。彼らのランニング能力を考慮すると、そのタンパク質摂取量が少ないとケチを付けるのは憚られる。

 しかしそれでも、その数値を解釈する際には注意が必要である。タンパク質については、摂取エネルギー量比ではなく、体重当りの摂取量で考える方がより適切である。というのも、タンパク質の摂取量を必要摂取エネルギー量比で考えると、ランニング量の増加に伴いタンパク質の摂取量も増大するからである。
(訳者注:タンパク質については、過剰摂取によって腎臓疾患/糖尿病性腎症が悪化するとされています)

 では、体重当りの摂取量の目安はどれ位なのだろうか?。走行距離が少な目なランナーでは1.1g/kg-体重を摂るべきだし、走行距離が多めのランナーでは1.7g/kg-体重は必要であろう。

 実際には、それより多く摂取しても直ぐに副作用が出る事は無いし、何らかのメリットがあるかもしれない。ある研究結果では、体脂肪を減らそうとするならば、タンパク質の摂取量を一日当たりの摂取エネルギー量比で30%とし、筋力トレーニングも実践するのが適切と報告されている。(タンパク質摂取量=一日当たり摂取エネルギー量の30%/筋力トレーニングの実践/摂取エネルギー量の制限)を実践した場合、体重減少量≒体脂肪の減少量となる。一方、摂取エネルギー量の制限だけを実践した場合では、体脂肪の減少量は抑えられ、除脂肪体重(=骨+筋肉)の減少量が増大する。

 また別の研究結果では、タンパク質の摂取量を著しく増やすと、より高負荷のトレーニングに身体が耐えられる事が報告されている。例えば、自転車選手を被験者としたバーミンガム大学(英国)の研究では、高負荷のトレーニング前にタンパク質を3.0g/kg-体重摂取したグループでは、同じく1.5g/kg-体重摂取したグループに比べ、高負荷のトレーニング後に於けるタイムトライアルの成績が良かったと報告されている。

 結局のところ、全てのランナーに共通する、適切なタンパク質摂取量なんて存在しないのかもしれない。タンパク質の摂取については、量ではなくタイミングの方が重要である。トレーニングの直前~最中にタンパク質を摂取することでトレーニングによる筋損傷が軽減されること、及びトレーニング直後にタンパク質を摂取することで損傷した筋肉の修復が最も速やかに進行することは、多くの研究結果によって裏付けられている。その際、タンパク質を多量に摂取する必要は無い。トレーニング中では15g/時で充分であり、トレーニング終了後1時間以内ではトータルで20g摂取すれば身体の休息な回復が期待出来る。
 

 


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1 コメント

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Unknown (Westwind)
2017-05-15 10:57:57
石井直方さんも1回20gを超えるタンパク質摂取は吸収されるが筋の合成には使用されないと言っていますね。それと、全身麻酔で手術をするときは体温低下防止のためにアミノ酸液を投与することがありますね。つまりアミノ酸は体温を上昇させる。免疫系やダイエットには有効と思いますがランニングエコノミーにはマイナスだと思います。
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