今回の目的は、決して修行などでは無い。
心を洗うつもりではあるが、ある意味の気分転換である。
そして僕の一番の目的は、血塚社で日本武尊が怪我を治した井戸水を飲むためだ。
僕の体が少しでもよくなりたいとの願いからだ、
血液の免疫障害が僕の病気の根幹になっている。
だから、血液に染み渡るほど、神の水を飲んでみたかったのだ。
四日市の采女の山の中にある。
杖衝坂と言う急な山道を登りきったところにある。
本当に小さな社で、日本武尊が祀られている。
井戸はこの社の少し下にあり、蓋は開けられなくなっているが、
何度も来ている僕は様子がわかっている。
井戸の蓋を開け、水を持ってきたペットボトルに入れた。
彰子先生は不思議な表情を見せている。
「あなたは何してる人?」
「人間」
「仕事」
「料理屋兼著述業」
「日本武尊のファンにしては少し知識がありすぎるわね」
「気になるのか?」
「どこの人?」
「今は君と同じ名古屋に住んでる」
「名古屋のどこ?」
「名東区」
「私は昭和区」
「そんなことどうでもいいじゃないか」
「そうね。次にいつ会えるかわからない人だものね」
「いつでも会えるさ」
「私、遊ばれたんじゃないよね」
「遊んでるかもしれない。僕は結婚してる」
「そんなことくらいわかってる。私はこんな気持ち初めてなんだから」
「じゃぁ、帰れ」
「帰らない」
「じゃぁ、黙ってろ。必要な情報はきちんと教える」
「絶対だよ」
まるで子供の会話だ。
それでも魅力的な人だ。
それから日本武尊の古墳に向かった。
ここで、例の井戸水を飲んだ。
これで癌が治ればすごいだろうが、そんなことは起こらない。
それでも気分は晴れた。
彰子先生は少しあきれていた。
それでいい。
僕はこれをしたかったから。
修行もやった。
井戸水も飲んだ。
素敵な出会いもあった。
彰子先生の心の病気も完治したようだ。
これから僕は、水口の山に入る。
拠点は鈴鹿峠のふもとにある、僕の畑のある家だ。
朝早く出て、湧き水を汲んでくるのだ。
彼女も同行すると言うが、果たして足手まといにならないかが心配だ。
ただでさえ、脚の悪い僕が、彼女をリードするのは難しい。
説得しようとしたがまるで聞き入れない。
仕方が無い。
一緒に行くことにした。
まずは僕の家に連れて行った。
風呂を沸かし、一緒に入る。
つかれきった彼女は、裸のまま、僕の隣で寝息を立てている。
添い寝がいい。
心のそこからそう思う。
明日は早起きしよう。
4日の夜には彼女を送っていかなくてはならない。
いい日を与えてくれた彼女に感謝したい。
心を洗うつもりではあるが、ある意味の気分転換である。
そして僕の一番の目的は、血塚社で日本武尊が怪我を治した井戸水を飲むためだ。
僕の体が少しでもよくなりたいとの願いからだ、
血液の免疫障害が僕の病気の根幹になっている。
だから、血液に染み渡るほど、神の水を飲んでみたかったのだ。
四日市の采女の山の中にある。
杖衝坂と言う急な山道を登りきったところにある。
本当に小さな社で、日本武尊が祀られている。
井戸はこの社の少し下にあり、蓋は開けられなくなっているが、
何度も来ている僕は様子がわかっている。
井戸の蓋を開け、水を持ってきたペットボトルに入れた。
彰子先生は不思議な表情を見せている。
「あなたは何してる人?」
「人間」
「仕事」
「料理屋兼著述業」
「日本武尊のファンにしては少し知識がありすぎるわね」
「気になるのか?」
「どこの人?」
「今は君と同じ名古屋に住んでる」
「名古屋のどこ?」
「名東区」
「私は昭和区」
「そんなことどうでもいいじゃないか」
「そうね。次にいつ会えるかわからない人だものね」
「いつでも会えるさ」
「私、遊ばれたんじゃないよね」
「遊んでるかもしれない。僕は結婚してる」
「そんなことくらいわかってる。私はこんな気持ち初めてなんだから」
「じゃぁ、帰れ」
「帰らない」
「じゃぁ、黙ってろ。必要な情報はきちんと教える」
「絶対だよ」
まるで子供の会話だ。
それでも魅力的な人だ。
それから日本武尊の古墳に向かった。
ここで、例の井戸水を飲んだ。
これで癌が治ればすごいだろうが、そんなことは起こらない。
それでも気分は晴れた。
彰子先生は少しあきれていた。
それでいい。
僕はこれをしたかったから。
修行もやった。
井戸水も飲んだ。
素敵な出会いもあった。
彰子先生の心の病気も完治したようだ。
これから僕は、水口の山に入る。
拠点は鈴鹿峠のふもとにある、僕の畑のある家だ。
朝早く出て、湧き水を汲んでくるのだ。
彼女も同行すると言うが、果たして足手まといにならないかが心配だ。
ただでさえ、脚の悪い僕が、彼女をリードするのは難しい。
説得しようとしたがまるで聞き入れない。
仕方が無い。
一緒に行くことにした。
まずは僕の家に連れて行った。
風呂を沸かし、一緒に入る。
つかれきった彼女は、裸のまま、僕の隣で寝息を立てている。
添い寝がいい。
心のそこからそう思う。
明日は早起きしよう。
4日の夜には彼女を送っていかなくてはならない。
いい日を与えてくれた彼女に感謝したい。
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