kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

ローグワン スター・ウォーズストーリー

2016年12月27日 | ★★★★☆
日時:12月23日
映画館:イオンシネマ広島
パンフレット:AB版1,000円 ぶ厚いが1/3は広告。

ああ、ワタシが見たかったスター・ウォーズって、こんな映画だったんだって出来上がり。

まず、素晴らしいのは、エピソード4直前のデススター設計図争奪戦という金脈にスポットを当てたストーリー。
これまでこの素材が中途半端な形で映像化されなかったことには本当に感謝するしかない。

銀河単位での親子喧嘩でもベタベタしたラブストーリーでも単なる顔見せ興行でもない、シンプルな戦う兵士、しかも特殊部隊潜入ものの王道ストーリーってところが気に入ったし、脚本もダレるところがない。しかも、ちゃんとエピソード4にバトンタッチ出来ている。スター・ウォーズ・シリーズには珍しい致死率の高さも高ポイント。

それを下支えしているのが、期待通りの映像の数々。悪辣な帝国軍に、激しい地上戦と毎回高度化する空中戦、そして「悪」ではなく「邪悪」なダース・ベーダー。クライマックスの活躍ぶりには興奮する。このくだりのためにこの映画があったとしても不思議ではない。

一層、ナチ感を増幅させ、一部驚愕の復活を果たした帝国軍も魅力的だが、ちょっとした不祥事でも大掛かりな証拠隠滅を行い、上級指揮官も現場に出向かなくてはならない、報告と事情説明に銀河を駆け巡らなくてはならないと、ダークサイドの後押しがないと何かと出世も大変そうだ。
ストームトルーパーも今ひとつ規律がよろしくなさそうなドン臭そうな動きがエピソード4を彷彿とさせて楽しい。

個人的にはJ.J.エイブラムスが関与していないのも良かったんじゃないかと思っている。彼が絡むと、不必要にストーリーが複雑になるからなあ・・・。

どちらかというと、地味な俳優の顔ぶれも魅力的。エピソード1〜3のようにやはり、ハリウッドのビッグネームが主演に入ると違和感があるのだ。

惜しむらくは音楽がジョン・ウィリアムスではなかったこと。スター・ウォーズのメインテーマほかも流れるのだが、やはり全編にわたって彼の音楽を聴くと「ああ、映画館で映画を観たなあ」と実感できるだけに残念。

ところで、ジェームズ・アール・ジョーンズとルーカス・フィルムが基本会話と専門用語の音声データの永年使用契約を交わしていても、もはや驚かない。






題名:ローグ・ワン スター・ウォーズストーリー
原題:ROGUE ONE
監督:ギャレス・エドワーズ
出演:フェリシティ・ジョーンズ、ディエゴ・ルナ、マッツ・ミケルセン、ドニー・イェン、フォレスト・ウィテカー

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