最近、新しいオトモダチが増え、「マカロニ・ウエスタンのファン」を名乗ったりすると、「マカロニ・ウエスタンって、何ですのん。説明されても、何のことか分かりません。」と8.6秒ウィンチェスターみたいなことを聞かれます。
マカロニウエスタン【まかろにうえすたん】
1960年代に流行したイタリア製西部劇の総称。独創的なストーリー、個性的なキャラクター、激しい暴力描写、印象的な音楽、アメリカとは違ったロケ地などが特徴で、イタリアをはじめとしたヨーロッパ各国や日本でブームを起こした。「マカロニウエスタン」は日本独特の呼称で、淀川長治氏が命名したといわれるが、現在、世界各国で通じる。(らしい。)
そのマカロニ・ウエスタンのファンが全国から集まる「マカロニ大会」も遂に15回!
ワタシは第1回からの皆(殺し)勤賞で、毎回コスプレで乱暴な司会をやらせていただいております。(そこのあなた、笑わないように。)
前回大会から帰りの新幹線の中で次回大会の準備はスタート。
コスプレネタを思案し、イチブンノイチフルスクラッチ銃を考えます。ところが今回はル・マットリボルバーに全力投球してしまったので、コスプレにまで手と頭が回らない。

【ル・マット リボルバー】
どうしよう。いつぞやのロングコートの再登板か。ガンマンどもは調子よく記憶力が悪いから、同じコスプレをしても思い出せないだろう。
などと悩みながら、「駅馬車」ニュープリント版を鑑賞。そこで思いついた!そうだ、この手があったか。
今年のコスプレは赤いチェックのネルシャツに、ベスト、サスペンダーに決定!

(photo by 蔵臼金助)
そんなキャラいたかって?脇役専門のネロ・パッゾフィーニやパハリートがそんなファッションしていたぞ。(と思う。)
とにかく後ろに突っ立っている悪党のひとり、カルロ・シミにかすりもせず、その辺にいた関係者に帽子とベストを着せたエキストラという設定です。
安い!安い!手抜き感たっぷりの安過ぎるキャラ!
しかし、自宅で試着してみたら、いい雰囲気じゃないか。「そんなためにそのシャツを買ったんじゃない!」とは情無用のジュンコ(妻)の弁でありますが、ガンマンどもはこちらの意図をすぐに汲み取ってくれました。ジャンゴの道は蛇。
ちょっと脱線するとモンティ・パイソンのランバージャックのようです。マイケル・ペリンが好きなので、小ネタも準備しておきましょう。
「本当はガンマンなんかになりたくなかったんだ。本当はきこりになりたかったんだ!
I'm Lumber Jack, I'm OK!」
と歌えるようにもしましたが、披露することなくボツネタとなりました。

【「オラの農場から出て行け!」】
(でも、すぐ悪党に撃ち殺される役)
前々回は始発の新幹線で名古屋入り、大会前に「ジャンゴ/繋がれざる者」を鑑賞するという荒業でしたが、今年は大会とマカロニ神のひとり、イーストウッドの「アメリカン・スナイパー」初日がガッチンコ。大会前の食前酒に「アメリカン・スナイパー」もいいのですが・・・きっとテンション落ちるだろうなあ。と言うわけで今回はパスです。
やはりテンションが高いんですな。会場のある金山(かなやま)に向かうのに、名古屋駅で駅員さんにでっかい声で聞きました。
「きんざん行きのホームはどこです?」
話を会場に戻しましょう。
お馴染みの札束プログラム、新たに小細工を加えておりまして、ドル札の肖像画の部分がマカロニ俳優となっています。しかも、かなりの人数を取り揃えました。フェルナンド・サンチョ、エデュアルド・ファハルド、ジャン・マリア・ヴォロンテ、アルド・サムブレル、ジョージ・イーストマン、クラウス・キンスキー・・・

(photo by 蔵臼金助)
「マニアックな人選ですねえ~」
そう、イーストウッドとか、ネロ、ジェンマ、ミリアンより、ひねった方がいいでしょ。
なかなかの顔ぶれと思っていたのですが、とあるガンマンから手厳しい一言
「ジェラルド・ハーターがない。」
ごめんなさ~い!!すっかり失念しておりました。来年は反映させます。
おかげさまでル・マットリボルバーは「仕込みに時間かけているねえ」「バカだねえ(誉め言葉)」「頭悪いなあ(賛辞)」と大盛況。
半年かけて作った甲斐がありました。ここまで迷惑をかけた情無用のジュンコ(妻)にも報告せねばと、さっそくメール。
返信
「はいはい、良かったね。仲間ってありがたい。」
それでも引き金入り・・・もとい筋金入りのガンクレイジーな参加者。
シリンダーの再現について・・・
「先込めリボルバーは、弾丸をもうちょっとシリンダー内に押し込まないと、チェーンファイヤー起こすんだよ。」
また一つ賢くなりました。これからの人生で役立つとは思えないけど。
誰となく銃を並べると、ガンマンどもが我も我もと自分の業物を並べだします。お前ら鳥の群れか!ワイルドなガンの群、文字通り「ワイルド・ギース」ですな。
SNSにアップされた、この様子を見て「ル・マット?」なんてレスが付くのですから、この世の中はおそろしい。

【Maybe one, maybe two・・・】

【わらわらと集まるガンの群れ】

【ここまでくると、もはやガサ入れの後】
ここまでで当日12:30。開会1時間半前。まだ始まってもいないよ。
ちなみにフランコ・レッセルもなかったので、来年追加します。他にご希望は?
じゃああとピエロ・ルッリとかホルスト・フランクとかウィリアム・バーガー(ひねりなさすぎ?)とかどうですか。今年誰かがいなかった分、こころもちゲルマン方面多めで。
(他人の分け前を狙ってまでの肖像画シリーズのチェックはしそびれてしまったので、既にいたかも!)
さて、他に誰がいて、全容はどうなっていたのでしょう?