kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

ザ・プレデター

2018年10月06日 | ★★☆☆☆
◎これまでと軸足を変えたストーリー展開
◎「7人」もののストーリーそのものは面白い
◎しかしながら、雑

「ダイハード」とか「ターミネーター」とか80年代から未だにシリーズが続いているものを見ると、業界も新しいネタがないのかなと思う・・・。

さて、プレデターシリーズ最新作。(前作「プレデターズ」)今回はかなり趣向が変わり、逃亡プレデターが(ハッブル宇宙望遠鏡をぶち壊しながら)地球に不時着。地球人にいったんは身柄拘束されるものの、当然のことながら脱出。ここに米軍病院から移送中のクセの強いチームが絡み、さらに追跡してきた凶悪(?)プレデターとの激突となる・・・。

書いていても思うが話自体は面白い。病院から脱走したはぐれ者の一団(当然7人!)が悪のプレデターと対決するというストーリーは「特攻大作戦」・・・いや「地獄のバスターズ」的に西部劇・戦争映画の王道だし、結果的に登場セグメント単位でメキシカンスタンドオフな三つ巴関係が形成されている。

なのだが、展開や細部、とにかく全体が雑。
全ての話が半径10キロ圏内で起きているんじゃないかと思うくらいご都合主義だし、それでいてストーリーがなかなか収束されない。
俳優の顔つきにも美術にも冴えたところがなく、80年代を思わせる画面感。
事件の発端となる主人公の行動は意味不明だし、ヒロインの科学者はなぜかなぜか武器の扱いに精通している。
特殊部隊員の主人公の奥さんは、旦那の武勲をべらべら喋る。(普通、特殊部隊員は家族に仕事のことは話さない。)
逃亡プレデターの行動もよくわからない。(異星人だから仕方ないんだけど)

シェーン・ブラック(監督・脚本)とフレッド・デッカー(脚本)って、才能があるのかないのか、よく分からない。R-15指定になった残酷描写は悪趣味で悪くないんだけどね。

「趣味でハンティングをする異星人」という大前提を崩せないから、ストーリーの軸足を変化球にしたのは良かったが、結局はファーボールで押し出しみたいなガックリ感だった。

ところで、途中登場する背の高い科学者を演じているのはジェイク・ビジー。彼の父親、ゲイリー・ビジーは「プレデター2」に出ていたが、もしやと思ったら役名は同じキーズ。劇中でも親子という設定な訳だが、気付いたところでどうこうなるものでもない。(笑)






題名:ザ・プレデター
原題:The predetor
監督:シェーン・ブラック
出演:ボイド・ホルブルック、オリビア・マン、キーガン=マイケル・キー

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