kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

ダイ・ハード/ラスト・デイ

2013年02月25日 | ★★★☆☆
日時:2月24日
映画館:バルト11
パンフレット:A4版700円
その他:ウチの小僧と一緒。

予告編を観た時、ほとんどの人がが思ったに違いない。
「ジョン・マクレーンに息子なんていたっけ?」

ところが、先日第1作目を見ていたら、ちゃんといたのである。ナカトミビルのオフィスに置かれた家族写真に写っているではないか。
学生の頃、第1作を観た時、まさかその息子が出る第5作目が出来るなんて予想だにしなかったが、ましてや25年後にその映画を自分の息子と一緒に観ることになろうとは、全く思いもよらなかった。(←当たり前だ。)

さて、「ダイ・ハード4.0」では娘と共演したが、今回はロシアで息子と一緒になってテロリスト相手に大暴れ。この手の映画でありがちな異国での現地人のトラブルなんて一切無視。第1作目のテロリストは西ドイツ製で、世界にはまだ無神論者の共産主義者のアカの露助どもが存在していたのに、今や、アメリカの刑事がロシアで文字通り、やりたい放題なのだから、時代の流れとは恐ろしい。

いつものようにマクレーン刑事はテロリストの陰謀に巻き込まれる・・・というか首を突っ込むのだが、とにかくシリーズ中で一番、脚本と演出が雑。細かいつなぎのシーンをトバしてしまうから強引に話が進みすぎるし、つじつまがあわない場面も多い。都合よく次々に武器を取り出すなんて、お前ら手品師かっ!

で、後でパンフレットを見たら、監督が「エネミー・ライン」のジョン・ムーア。前フリなしで唐突を話を切り替えるあの時の悪いクセが全然、直っていない。特にパルナスのモスクワから某所に舞台を移すあたりの距離感の無さと設定の無茶さは致命的だ。前半と後半の演出タッチが余りにも違うので、監督が違うんじゃないかと思うくらい。

さらに過剰気味の音楽も耳障り。一応、「ダイ・ハード」のテーマは流れるのだが、ここはマイケル・ケイメンの音楽をメインで使って欲しかった。

しかし、「エネミー・ライン」でT-72戦車の暴虐ぶりがムチャクチャ、カッコ良かったように、本作でもメカ類がカッコ良すぎるんである。一般車両を押しのける装甲トラックとウニモグ、ベンツ4WDがカーチェイスをし、予告編どおりMi-24ハインドが大暴れ!無意味に血が騒ぐなあ。
Mi-26と軍用大型トレーラーが出てくる「そこまでやるか!」なクライマックスなんて、露助の巨大メカ好きには堪らない!!
この巨大メカへのこだわり、ポール・W・アンダーソン級だ。とそれはそれで嬉しいのだが、映画として他にエネルギーを注ぐべきところがあるんじゃないか・・・。

まあ一応、取ってつけたかのようにマクレーン親子の関係も描かれ、「父親らしいことをしてやれなかった。」なんてセリフには、個人的にはちょっと微妙な心境にならざる得ない。

ホント、色んな意味でバランスが悪い作品なのだが、ウチの小僧は景気の良いアクションシーンの連発に随分、楽しんだようだ。

ところで、あとでウチの小僧に訊いた。「捕まったマクレーン、いつの間にか両手が自由になってただろ。」
「あっ!オレもそう思った!!」
中学生にもツッコミを入れられる「ダイ・ハード」って・・・。






題名:ダイ・ハード/ラスト・デイ
原題:A GOOD DAY TO DIE HARD
監督:ジョン・ムーア
出演:ブルース・ウィリス、ジェイ・コートニー

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