kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

ザ・レイド

2012年12月09日 | ★★★☆☆
日時:12月5日
映画館:サロンシネマ
パンフレット:B5版8ページ300円(!)

インドネシアで裏社会のボスのビルに警察の特殊部隊が突入! 以上、28文字で説明終了。な映画。

20年ほど前だが、バリ島に遊びに行ったことがある。ワタシの妹が留学していたのだ。まあ、ご想像のとおり、ワタシに東南アジアは向かなかった・・・。

その時、ご当地の映画ポスターをいくつも見たが、全部主人公が銃を構え、背景には象がいたような気がする。

さて、前述どおりのシンプルな映画。見せ場はインドネシアの風光明媚な景色でも文化でもなく、もちろん、アクション!銃撃にナイフ、そして格闘術のシラット。

アメリカのように治安組織が一方的に強かったら映画にならないので、インドネシア警察はダメダメ。無計画な突入をやって、世に言う秒殺の目に会い、数少ない生き残りが死闘を繰り広げることとなる。

銃撃戦の描写など当然、洗練されていないのだが、ナイフとシラットになると一気に描写がハードに殺気立ってくる。これが手持ちカメラの荒々しい撮影とよくマッチしているのだ。

舞台も狭いビル、相手との間合いが近い中でいかに相手に致命打を与えていくかになるのだが、そこは実戦向けの格闘術だけあって、とにかく攻撃が本格的。関節に集中打を浴びせ、ナイフは動脈の走っているところをザックリ、壁に頭を打ちつけまくる。アジアって怖い・・・。(←偏見)

当然、敵にもシラットの達人がいるわけで、痛々しいバウトを延々と見せてくれる。(見せつけられる?)ここは好きな人には堪らないのだろうが、そっち方面への関心が低いと時間が長く感じられる。

以前、「吸血聖女キリエ」の杉村麦太さんと話をした時、「剣劇とか格闘ものって致命傷を受けても根性で耐えたっていうオチが付けられるが、ガンファイトの場合、撃たれたら倒される以外、あまりどんでん返しのしようがなくて、バリエーションに幅が持たせられない。」てなことを話しておられたが、確かにガンファイトだったら、1つの決闘をそんなに引っ張れないだろう。マカロニ・ウェスタンが手を変え品を変え、いろいろ奇抜なガンファイトを考え出したのも、必然だったのかも知れない。(って牽強付会。)

途中、なかなか強引な展開もあるが、見せ方に工夫しているだけあって、上映時間があったいう間。最後に捕まる悪のボスがラフなシャツ姿にサンダル履きってところがやっぱりインドネシア。(笑)力んで見すぎたせいか、見終わったら肩が凝っていた。

ところで、ウチの妹にメールしてみた。
「インドネシアの武術、シラットってやったことある?」

「あるわけないやん!!」







題名:ザ・レイド
原題:THE RAID -REDEPTION-
監督:ギャレス・エヴァンズ
出演:イコ・ウワイス、ジョー・タスリム

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