kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

ミッション:インポッシブル フォールアウト

2018年09月03日 | ★★★★☆

トム・クルーズのイーサン・ハントも5作目・・・
と思っていたら、すでに6作目。そんなにやってたかいな。

今回は完全に前作「ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション」からの続編で、前回の悪の組織「シンジケート」とリーダーの元諜報員レーンが再登場。とは言え、ストーリー上の繋がりはそれほどなく、独立した映画として安心して見ていられる。

【以下、ネタバレあり】

いつものIMFメンバーに加え、今回はCIAから横槍要員ウォーカーが加わる。彼を演じるのがヘンリー・カヴィル。007のオーディションに残り、ナポレオン・ソロをやって、スパイ大作戦にも出演と、非常に血筋がよろしい。10年後にはNo.6、20年後にはジョージ・スマイリーを演じているかも知れない。

今回のミッション、プルトニウム塊の捜索から見えてくる「シンジケート」の真の目的は、混乱した世界をリセットするための核テロ。この辺の狂信者具合は第4作「ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル」のキ◯ガイ科学者に通じるものがあり、個人的には好きな設定。というか、リアルな今の世界情勢の中で映画的に敵として通じるのは、金目当てのテロではなく、こういう狂信者集団しか残っていないんだろうな。

敵だけでなく、今回は過去5作からのキャラや引用がてんこ盛りになっている。ヒロインの2人だけでなく、第1作の闇フィクサー マックスの娘は出て来るし、ヘリチェイスや断崖でのアクションにはニヤリとさせられる。OPのフェイクなど第1作そのままだ。
音楽も「スパイ大作戦」のテーマだけではなく、ミッション中の曲「The Plot」が再三使われているのも嬉しい。

テレビシリーズの「スパイ大作戦」の魅力は、いかに敵を騙すか?にあったのだが、「ミッション:インポッシブル」第4作まではイーサン・ハントが力技で事件を解決するのが面白くなかった。(M:I:iii(ミッション・インポッシブル3))
前作からそのオリジナル精神が復活したのが嬉しかったが、今回も病院フェイクはオチが見えたものの、もう一回あるフェイクは劇中のタイミングとのせいもあって見抜けなかった。上手いなあ。さらに今回は笑いの要素も頻繁に盛り込まれている。

ただ、今回難点もあって、一つはストーリーが乱暴。流れで押し切ってしまうが、プルトニウム塊はなんであそこに行った?爆弾の解除方法は一体、何?
もう一つはIMFメンバーの高齢化が著しい。トムの顔に張りはないし、サイモン・ペグはシワだらけ、ビング・レイムズには機敏さすら感じられない。少しは若返りをしてほしい。
更にいつものことだが、予告編で見せ場を出しすぎ。大体、展開が見えてしまうよ。

ところで、敵組織「シンジケート」の造形って、「パイナップルARMY」の黒の手紙結社にそっくりだね。(←人生の記憶容量のムダ遣い)






題名:ミッション:インポッシブル フォールアウト
原題:MISSION:impossible Fallout
監督:クリストファー・マッカリー
出演:トム・クルーズ、ヘンリー・カヴィル、サイモン・ペグ、アレックス・ボールドウィン



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