日時:3月21日
映画館:TOHOシネマズ
パンフレット:B5版700円。ワインのコラム付き。でもこの内容で700円は高い。
■ダメ男
こういうダメ男(とささやかな幸せ)の映画って、主人公に感情移入してしまい、悲しくって可笑しくって好きなんです。
よって、どのエピソードも身をつまされるよう。趣味に熱中して(というか逃げ込んで)人付き合いが下手だったり、ヤケ酒飲んで泣き言言ったり、自分の不運とか才能の無さに自己憐憫にひたったり、人の幸せを素直に喜べずむくれてみたり・・・書いている自分も嫌になるようなポール・ジアマッティのダメ男っぷりが鏡を見るかのようで、悲しくて笑うしかなかったです。
セリフも一言一言、身に染みます。さりげないセリフでキャラクターを際立たせ、珍しく脚本が上手い映画だと思いました。ヴァージニア・マドセンに対する敬意を交えたプラトニックな恋愛感情や、心理的物理的に絶妙な距離感も、これまたもどかしくて、よく分かるんですよ。
一方、下半身中心の人生を送るトーマス・ヘイデン・チャーチは、一緒に旅行するのはご遠慮したいタイプです。(イイ奴なんだけどね。)
主演4人が巧くて、微妙に屈折した表情がいい味を出しています。
■腹減った、飲みに行きたい
ストーリー上、やたらめったら飲み食いする場面が多く、ワイン好きでなくとも酒飲みにはたまらない(&見るに耐えない)シーンが連発されます。飲みすぎると画面がピンボケになるという単純な演出も感覚的に分かりますねえ。(私ならあれだけボトルを空けたら、間違いなく二日酔い。)観終ったら、腹が減ってしまいました。
■現実感
アレクサンダー・ペイン監督の作品って、全体的に「冴えなさ」が漂っていますよね。美男美女ではない登場人物、生活感あふれる舞台や小道具、ため息をつきたくなります。また、どこか主人公を突き放したところがあって、一人取り残されてしまうことが多い画面作りにもそれが感じられます。
おそらく、誰もが楽しいと思える映画じゃないですけど、良い映画でした。
映画館:TOHOシネマズ
パンフレット:B5版700円。ワインのコラム付き。でもこの内容で700円は高い。
■ダメ男
こういうダメ男(とささやかな幸せ)の映画って、主人公に感情移入してしまい、悲しくって可笑しくって好きなんです。
よって、どのエピソードも身をつまされるよう。趣味に熱中して(というか逃げ込んで)人付き合いが下手だったり、ヤケ酒飲んで泣き言言ったり、自分の不運とか才能の無さに自己憐憫にひたったり、人の幸せを素直に喜べずむくれてみたり・・・書いている自分も嫌になるようなポール・ジアマッティのダメ男っぷりが鏡を見るかのようで、悲しくて笑うしかなかったです。
セリフも一言一言、身に染みます。さりげないセリフでキャラクターを際立たせ、珍しく脚本が上手い映画だと思いました。ヴァージニア・マドセンに対する敬意を交えたプラトニックな恋愛感情や、心理的物理的に絶妙な距離感も、これまたもどかしくて、よく分かるんですよ。
一方、下半身中心の人生を送るトーマス・ヘイデン・チャーチは、一緒に旅行するのはご遠慮したいタイプです。(イイ奴なんだけどね。)
主演4人が巧くて、微妙に屈折した表情がいい味を出しています。
■腹減った、飲みに行きたい
ストーリー上、やたらめったら飲み食いする場面が多く、ワイン好きでなくとも酒飲みにはたまらない(&見るに耐えない)シーンが連発されます。飲みすぎると画面がピンボケになるという単純な演出も感覚的に分かりますねえ。(私ならあれだけボトルを空けたら、間違いなく二日酔い。)観終ったら、腹が減ってしまいました。
■現実感
アレクサンダー・ペイン監督の作品って、全体的に「冴えなさ」が漂っていますよね。美男美女ではない登場人物、生活感あふれる舞台や小道具、ため息をつきたくなります。また、どこか主人公を突き放したところがあって、一人取り残されてしまうことが多い画面作りにもそれが感じられます。
おそらく、誰もが楽しいと思える映画じゃないですけど、良い映画でした。
正反対の二人がお互いの才能に嫉妬して、破滅するっていう映画「どつかれてアンダルシア(仮)」(アレックス・デラ・イグレシア監督)も好きです。
そういやあ、アレクサンダー・ペインもアレックス・デ・ラ・イグレシアも作風が似てるなあ。お互い名前もアレックスだし。(ちょっと違うか)
正反対の二人だから、自分にないものがうらやましかったり疎ましかったりで、調度つりあい取れてるのかもしれませんね、あの二人は。親友って、いいですね。
はめっちゃ飲みたくなりました、飲めませんが・・・