◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/3月21日~31日

2018-03-23 10:27:06 | Weblog

生き生きと、みずみずしい俳句を期待しています。

※当季雑詠3句(春の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之


◆俳句添削教室◆
http://www.21style.jp/bbs/kakan02
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今日の秀句/3月21日~31日

2018-03-23 10:25:42 | Weblog

3月31日(2句)
木陰はや快きかな白椿/多田有花
白椿が咲いている頃なのに、はや木陰が快い。白椿がぼってりと色あせて思える。気温が目まぐるしく変わるときの気持ちのありどころを正直に詠んだ。(高橋正子)

何処見ても芽吹きのみどり通院路/川名ますみ
久しぶりの通院という外出ながら、弾むこころ。目にする何処も木木が芽吹き。芽吹きのみどりに心が弾んだのだ。(高橋正子)

3月30日(2句)

★水際へ光集まる蝶の昼/小口泰與
蝶が水際を飛んでいる。蝶がいることで水際に光が集まっていっそう明るくなっている。詩的な句。(高橋正子)

★筏とはならず流れる落花かな/廣田洋一
「花筏」とはよく言う。落花は繋がらないで、一枚一枚ひとつずつ流れていく。花びらの形がありありとして、それに心が働いている。これもいい風情だ。(高橋正子)

3月29日(句)

★咲き初めて良きは我が家の桜かな/多田有花
我が家に桜が咲く。どこにも行かずごく近く、親しく桜が楽しめる。句に詠まれ、風情ある我が家の良き桜となった。(高橋正子)

3月28日(2句)

★つばくらめ嘴より泥を落としけり/小口泰與
燕は泥が好き。巣作りに忙しい燕は泥を嘴より落とすこともある。そんな瞬間を見た。せっせと働く燕の姿だ。(高橋正子)

★若蓬の田舎みやげを天麩羅に/桑本栄太郎
田舎で摘んだまだ若い蓬の土産。まずは天麩羅に。懐かしい故郷の野を思い出されたことだろう。野や山のものが食べられる春の嬉しい時期だ。(高橋正子)

3月27日(3句)

★初燕フロントガラスを横切りぬ/多田有花
初燕とフロントガラスの取り合わせが新鮮だ。初燕が来る頃はまた、桜の咲く季節でもある。どこかに桜のイメージが湧く句だ。(高橋正子)

★平城京小川に沿いてつくし摘む/河野啓一
平城京と言われた奈良には、小川に沿えば土筆が摘めるのどかな野辺が残っている。土筆を摘むにも古都のゆかしさを思う。(高橋正子)

★十階の窓から夜桜姉は癌/古田敬二
癌の姉を見舞う病棟の十階からは、上から見る夜桜が哀しくも美しい。姉を思う心が繊細。(高橋正子)

3月26日(1句)

★春の野の香りかぎつつ寝転べり/廣田洋一
「寝転んで香りをかぐ」。青春が戻ったような気分だ。(高橋正子)

3月25日(2句)

★屋根替えやお茶の時間の長きこと/廣田洋一
「屋根替」は冬の間の積雪などで傷んだ萱や藁の屋根を春に葺き替えたので、春の季語となっている。暖かい春の日に屋根をはぎ取って葺き替える。作業の間のお茶の時間ものんびりと長い。春の日の悠長さ。(高橋正子)

★春夕焼出窓の写真にぎやかに/川名ますみ
春の夕焼けに照らされた出窓は、思い出の品などいろんなものが飾られてにぎやかになった。昼間はむしろしんとしている出窓なのだ。明日が楽しい日となる予感のする春夕焼けだ。(高橋正子)

3月24日(1句)

★初ざくら居間の花瓶に咲き白し/川名ますみ
居間の花瓶を満たす桜の白さが初初しい。「白し」がいい。(高橋正子)


3月23日(1句)

★辛夷咲く榛名の空は青充たす/小口泰與
空が「青充たす」と積極的に働いたのがいい。辛夷の咲く空が動いている。(高橋正子)

3月22日(2句)

★春雨や共に濡れ行く友の居て/廣田洋一
濡れるのをいとわない春雨であるが、「共に濡れゆく友」がいて、春雨の情感が深まった句。(高橋正子)


降りしきる雨に明るき花菜道/桑本栄太郎
菜の花は雨が降ると、黄色の花色がますますはっきりとしてくる。降りしきる雨のわずらわしさを明るく楽しませてくれる菜の花の色だ。雨脚の白さが目に見える。(高橋正子)

3月21日(1句)

★春分や朝刊の文字清々し/小口泰與
春分の朝の清々しに、朝刊の文字が鮮やかに眼に入る。清々しく思えた。今年の春分は昼頃から雪となったが、雪ながらも空が高く光は春分と思えた。(高橋正子)
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3月21日~31日

2018-03-23 10:11:24 | Weblog

3月31日(4名)

小口泰與
春の日や牛舎の木木へ鳥の数★★★
「木木へ鳥の数」は「木木の鳥の数」ではないでしょうか。

巻き初めるてんから毛鉤花辛夷★★★
フロントへ斜めの雨や白木蓮★★★★

多田有花
頂に三葉躑躅の咲き初めし★★★
木陰はや快きかな白椿★★★★
白椿が咲いている頃なのに、はや木陰が快い。白椿がぼってりと色あせて思える。気温が目まぐるしく変わるときの気持ちのありどころを正直に詠んだ。(高橋正子)
鶯の日ごと盛んに鳴く山路★★★

川名ますみ
何処見ても芽吹きのみどり通院路★★★★
久しぶりの通院という外出ながら、弾むこころ。目にする何処も木木が芽吹き。芽吹きのみどりに心が弾んだのだ。(高橋正子)

雲の影映し濠辺の春の芝★★★
花曇ブラウスの色ほめらるる★★★★

廣田洋一
癌検査念入りに終へ三月尽★★★
引越しのトラック去りて三月尽★★★★
庭中の日差し柔らか三月尽★★★

3月30日(3名)

小口泰與
水際へ光集めし蝶の昼(原句)
水際へ光集まる蝶の昼★★★★(正子添削)
蝶が水際を飛んでいる。蝶がいることで水際に光が集まっていっそう明るくなっている。詩的な句。(高橋正子)

雨後の朝水口にいる田螺かな★★★
烈風や丘の櫻と鳥の羽根★★★

多田有花
上り下りする人を見し山桜★★★
山桜傾き初めし陽のなかに★★★
花影の下をくぐりて外出す★★★★

廣田洋一
爺婆が乳母車押す花見かな★★★
通勤の橋の上から花見かな★★★
筏とはならず流れる落花かな★★★★
「花筏」とはよく言う。落花は繋がらないで、一枚一枚ひとつずつ流れていく。花びらの形がありありとして、それに心が働いている。これもいい風情だ。(高橋正子)

3月29日(3名)

多田有花
夕暮れて四方の山々春霞★★★
傾ける陽は遅々として梅林に★★★
咲き初めて良きは我が家の桜かな★★★★
我が家に桜が咲く。どこにも行かずごく近く、親しく桜が楽しめる。句に詠まれ、風情ある我が家の良き桜となった。(高橋正子)

小口泰與
強風の梢の床や花の冷★★★
さえずりや挿絵あせたる初版本★★★★
水漬きたる田の醜草や揚雲雀★★★

廣田洋一
桜咲き三日目にして桜色★★★
早乙女の手ずから田植え御神田★★★★
海の幸山の幸詰め花見かな★★★

3月28日(5名)

小口泰與
土を割るチューリップの芽のとびとびに★★★
雨上がり梅の下枝に朝日かな★★★
つばくらめ嘴より泥を落としけり★★★★
燕は泥が好き。巣作りに忙しい燕は泥を嘴より落とすこともある。そんな瞬間を見た。せっせと働く燕の姿だ。(高橋正子)

廣田洋一
重たげに赤く咲きけり木瓜の花★★★
日を浴びて木瓜の花の熱放つ★★★
城跡の戦の記憶木瓜の花★★★★

多田有花
髪切って暖かき光の中へ★★★★
庭先で少女縄跳び春休み★★★
河川敷キャッチボールの日永かな★★★

古田敬二
紅梅や弥勒菩薩の唇(口)の色★★★
春光を受けてまっ平ぶどう棚(原句)
葡萄棚春光を受けまっ平ら★★★★(正子添削)
枝広げ天抱く様に梅真白★★★

桑本栄太郎
青み来るバスの大路や木の芽吹く★★★
咲き分けの源平桃や春の昼★★★
若蓬の田舎みやげを天麩羅に★★★★
田舎で摘んだまだ若い蓬の土産。まずは天麩羅に。懐かしい故郷の野を思い出されたことだろう。野や山のものが食べられる春の嬉しい時期だ。(高橋正子)

3月27日(6名)

廣田洋一
土替えて四季なり苺を蒔きにけり★★★
水苔をたっぷり敷て鷺草植う★★★★
間を空けて百合の球根植えにけり★★★

多田有花
初燕フロントガラスを横切りぬ★★★★
初燕とフロントガラスの取り合わせが新鮮だ。初燕が来る頃はまた、桜の咲く季節でもある。どこかに桜のイメージが湧く句だ。(高橋正子)

頂に立ちて探しぬ初桜★★★
上弦の月紅梅の上に出て★★★

小口泰與
榛名山(はるな)より利根川(とね)へ流るる霞かな★★★
山分けし坂東太郎雪解かな★★★
畳替え済みたる居間や春の池★★★

河野啓一
平城京小川に沿いてつくし摘む★★★★
平城京と言われた奈良には、小川に沿えば土筆が摘めるのどかな野辺が残っている。土筆を摘むにも古都のゆかしさを思う。(高橋正子)

小鳥来る天平の野に青い空★★★
せせらぎを掻き分け探す土筆かな★★★

古田敬二
十階の窓から夜桜姉は癌★★★★
癌の姉を見舞う病棟の十階からは、上から見る夜桜が哀しくも美しい。姉を思う心が繊細。(高橋正子)

桜散る三百年の梢から★★★
散る桜分厚き杉板寺の縁★★★

桑本栄太郎
霾天の嶺の微かや天王山★★★★
咲き分けの源平桃や鴨川に★★★
春暑しトランクルームへ幾たびも★★★

3月26日2名)

廣田洋一
春の野の香りかぎつつ寝転べり★★★★
「寝転んで香りをかぐ」。青春が戻ったような気分だ。(高橋正子)

春の野のせせらぎの音和やかに★★★
春の野の棚引く先に富士浮かぶ★★★

小口泰與
春霖や裏山はやす草の丈★★★
走り根の窪みくぼみに落椿★★★★
あや取りの糸のようなるしだれ梅★★★

3月25日2名)

廣田洋一
屋根替や古き藁屋根裸にす★★★
屋根替えやお茶の時間の長きこと★★★★
「屋根替」は冬の間の積雪などで傷んだ萱や藁の屋根を春に葺き替えたので、春の季語となっている。暖かい春の日に屋根をはぎ取って葺き替える。作業の間のお茶の時間ものんびりと長い。春の日の悠長さ。(高橋正子)

屋根替えや瓦に変わり情緒なく★★★

小口泰與
何故に夜も黄砂来る水の星★★★
ローム層大地ゆがめし春疾風★★★
池の面へ口開けし鯉春時雨★★★

多田有花
頂より見下ろす春の川みどり★★★
梅が香に包まれて立つ朝かな★★★
本堂にアートを飾り彼岸寺★★★

桑本栄太郎
竜天に登る日矢さす雲間かな★★★★
さくら無き桜ケ丘や花の昼★★★
物集(もずめ)ちょうバス停ありぬ雪柳★★★

川名ますみ
ベランダのビオラを束ね墓参り★★★
花菫束ねんとして零したり★★★
春夕焼出窓の写真にぎやかに★★★★
春の夕焼けに照らされた出窓は、思い出の品などいろんなものが飾られてにぎやかになった。昼間はむしろしんとしている出窓なのだ。明日が楽しい日となる予感のする春夕焼けだ。(高橋正子)

3月24(5名)

小口泰與
遠山は大地の果てや揚雲雀★★★★
ほつほつと瑞枝出でけり春の沼★★★
洗顔の妻の叫びや春嵐★★★

廣田洋一
咲き急ぎ色の斑なチューリップ★★★
日を浴びて起き上がりたる犬ふぐり★★★★
前庭の零れんばかり八重椿★★★

多田有花
倒木や彼岸嵐の過ぎしあと★★★
落椿そこは踏まずに歩きけり★★★
一木の倒れ広がる春の空★★★★

桑本栄太郎
春雨のあがる地道やにはたづみ★★★
さみどりや雨に俯く土佐みづき★★★
春蘭や風のベランダさみどりに★★★★

川名ますみ
花の枝抱えて来たる母の友★★★★
初ざくら居間の花瓶に咲き白し★★★★
居間の花瓶を満たす桜の白さが初初しい。「白し」がいい。(高橋正子)

3月23(4名)

小口泰與
辛夷咲く榛名の空は青充たす★★★★
春疾風奈翁の帽子飛ばすかな★★★
春暁の畑に鍬打つ老婆かな★★★

廣田洋一
初桜川縁白く染まりたる★★★
桜咲くまづ街角の若木かな★★★★
行く人に声かけるごと桜咲く★★★

多田有花
住職に道をたずねし彼岸寺★★★★
連日の雨と風との彼岸かな★★★
春分の雨降るなかを図書館へ★★★

桑本栄太郎
坂道の風吹き上げる連翹黄★★★★
山よりの風にうなずく雪やなぎ★★★
植込みの沈丁の香や歯科医院★★★

3月22(4名)

小口泰與
大藁屋雪解雫の鎖樋★★★
淡雪を嘴で弾きし雀かな★★★★
石仏の微笑や磴の花ミモザ★★★

廣田洋一
いつの間に雨になりたる春の雪★★★
春雨や共に濡れ行く友の居て★★★★
濡れるのをいとわない春雨であるが、「共に濡れゆく友」がいて、春雨の情感が深まった句。(高橋正子)

春雨の雨に当たらぬ花時計★★★

多田有花
春の陽に船を散りばめ大阪湾★★★★
春陽背にずらりと役行者像★★★
春霞む浪花の街を遠望す★★★

桑本栄太郎
降りしきる雨に明るき花菜道★★★★
菜の花は雨が降ると、黄色の花色がますますはっきりとしてくる。降りしきる雨のわずらわしさを明るく楽しませてくれる菜の花の色だ。雨脚の白さが目に見える。(高橋正子)

乙訓の丘に雨降る花菜かな★★★
一村の屋号で呼ばふ春うらら★★★

3月21(3名)

廣田洋一
母の忌や共に読経の雨蛙(原句)
母の忌や読経の声に雨蛙★★★★(正子添削)
因みに、蛙は春の季語ですが、雨蛙は夏の季語です。

花の芽の紅く枝垂れる桜かな★★★
朝からの雨降り止まず彼岸寒★★★

小口泰與
春分や朝刊の文字清々し★★★★
春分の朝の清々しに、朝刊の文字が鮮やかに眼に入る。清々しく思えた。今年の春分は昼頃から雪となったが、雪ながらも空が高く光は春分と思えた。(高橋正子)

片栗や明るき風の峠道★★★
活きの良き商店街やお中日★★★

桑本栄太郎
咲き切らぬつぼみの侭に花の冷え★★★★
花冷えの雨の一日や暮れ来たる★★★
春分の雨をかこつや家居ひと日★★★
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自由な投句箱/3月11日~20日

2018-03-12 09:58:07 | Weblog

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今日の秀句/3月11日~20日

2018-03-12 09:55:48 | Weblog

3月20日(1句)

★打ち出しの空の明るき浪花場所/多田有花

3月19日(1句)

★轟轟と湖に飲まるる雪解水/小口泰與
平明な表現だが、平明なので、作者の実感が読み手に直に伝ってくる。(高橋信之)

3月18日(1句)

★青空に白さも白き辛夷咲く/廣田洋一
中7の「白さも白き」は、青空の辛夷を詠んで、その核心を述べたもの。作者の思いが伝わってくる。(高橋信之)

3月17日(1句)

★藪椿飾られている手水口/多田有花
寺などの手水口に季節の花が飾られているのを見ることがある。藪椿は手水口を飾るのに相応しい花と思える。水が温み、陽の光も増して、花と水の出会いがいきいきとしている。(高橋正子)

3月16日(1句)

★釣糸のもつれの解けて春火桶/小口泰與
冬の間釣りは休んでいたのかもしれない。これから釣のシーズンが始まるとなって、もつれた釣り糸を丹念にほぐす仕事がある。脇に火桶を置いて、釣り糸をほぐす。こうした時間も釣の時間なのだ。「春火桶」がほの暖かくでよい。(高橋正子)

3月15日(1句)

★芦屋なるメゾン眩しき白木蓮/桑本栄太郎
芦屋のメゾン。高級住宅地を誇る芦屋の邸宅に白木蓮が耀く。「メゾン」の外来語が白木蓮と取り合わされて、瀟洒に響く。春の日の瀟洒な美。(高橋正子)

3月14日(2句)

★さえずりや堂の柱へしみ入りぬ/小口泰與
「堂の柱」と言うからには、寺などの堂々とした柱で、木目が見える。柱に罅あるのかもしれない。だから、盛んなさえずりが「柱へしみ入りぬ」となるのだろう。(高橋正子)

★暖かや園児らの空さんさんと/廣田洋一
「園児らの空」が「さんさんと」に繋がったところが素晴らしい。園児らの活発な動きが想像でき、園児への眼差しのやさしさが思われる。(高橋正子)

3月13日(1句)

★メロディーの報らす洗濯水温む/桑本栄太郎
洗濯機もコンピューターで動く。洗濯が終われば、メロディーで報せる。水が温み、洗濯機も軽く回る。メロディーが鼻歌に聞こえる。(高橋正子)

3月12日(1句)

★菜の花の黄色真すぐに線路際/廣田洋一
線路際に菜の花が咲き、線路際を黄色く染めている。線路が真直ぐ延びるので真直ぐなのだ。鉄道沿線の長閑な春の風景が旅にさそいそうだ。(高橋正子)

3月11日(3句)

★牛の子の鳴き声高き木の芽晴/小口泰與
「鳴き声高き」には子牛らしさが表現されている。いきいきと鳴く牛の子に良く晴れ渡った空が似合う。(高橋正子)

★苗札も土も新たな朝かな/廣田洋一
植えられた苗が生き生きとしているのを感じるのは、だれでも。「苗札も土も新たな朝」は感性がフレッシュなことの表れ。(高橋正子)

★せせらぎをたどりて登る春の山/多田有花
せせらぎをたどって登る山は、なだらかな山であろう。山の姿もたおやかに思える。春の山だ。(高橋正子)

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