◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

●自由な投句箱/10月21日~31日●

2015-10-31 12:33:03 | Weblog

■□デイリー句会は、お休みですが、今まで通りの投句は、許されます。選者の選句・コメントは、不規則となります。

※当季雑詠3句(秋の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

◆俳句添削教室◆
http://www.21style.jp/bbs/kakan02
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今日の秀句/10月21日~31日

2015-10-31 11:04:13 | Weblog

[10月31日]

★萩刈りの耳に残った音悲し/迫田和代
萩の枝は意外にも長く伸びるもの。花が終わり、緑の葉に露が乗ったかと思うといつの間にか枯れている。その萩を刈り取るとき、萩の枯葉が悲しげな音を立てる。ものの「あはれ」を思う。(高橋正子)

[10月30日]

★好天や洗いざらしの秋帽子/小口泰與
秋晴れのよい天気。帽子を冠って外に出るのだが、その帽子は洗いざらしの愛着のある帽子。何よりも頭に自然に馴染んでいる。洗いざらしの清潔感が好天とよく合っている。(高橋正子)

[10月29日]
※該当作なし

[10月28日]

★我が頭上過ぎ行くものや雁の列/小口泰與
ふと頭上を見上げると、雁が列をなして飛んでゆく。鳴き声もなく、気づかなければ知らず過ぎていった雁の列に、秋の深まりを思う。(高橋正子)

[10月27日]

★ハイウェイの灯りとなりぬ泡立草/●桑本栄太郎
ハイウェイを車で走ると、背高泡立草の黄色が車窓を流れるように過ぎてゆく。暮れ際などは、それが特に「灯り」のように思われ、ハイウェイも幾分ロマンティックに。(高橋正子)

[10月26日]

★暮れ残る宮島青し十三夜/佃 康水
澄明な十三夜の月に暮れ残る宮島が「青し」と詠まれ、青く静まる神の島が神々しく思える。また逆に、宮島の暮れ残る青さが十三夜を美しくしている。(高橋正子)

[10月25日]

★くたびれて転寝すれば窓の月/河野啓一
25日は、十三夜の月が見れた。十三夜のことも忘れて一日活動し、くたびれて転寝をすると、思いもかけず窓に月が見えた。きれいな月にくたびれた気持ちも癒される。(高橋正子)

[10月24日]

★爽やかな香りあふれる菊日和/迫田和代
菊日和と聞くだけで、さわやかな菊の香りに包まれた気持ちになる。実際、秋晴れに漂う菊の香りに日本の良さを知る。(高橋正子)

[10月23日]

★コスモスのなべて傾ぎし丘の上/小口泰與
雪崩咲くコスモスが丘を覆っている景色。風の動きそのままに咲くコスモス。(高橋正子)

[10月22日]

★鵙たける発車のベルのケーブルカー/祝恵子
ケーブルカーの発着地。ケーブルカーの発車のベルに合わせるように、鵙がけたたましく鳴く。ケーブルカーの発着地辺りも紅葉がはじまっているのだろうか。鵙も鳴き猛り、今秋の真っただ中にいるのだ。(高橋正子)

[10月21日]

★瀬戸内へ落暉急なり残る秋/谷口博望(満天星)
秋の日は釣瓶落とし。瀬戸内の落暉も釣瓶落としには違いないが、海へ入るまではきらきらと波を輝かせていたかと思うと、海は急に薄暗い鈍色となる。その落差に「落暉急なり」が実感される。「残る秋」に日を惜しみ、秋を惜しむ気持ちが籠る。(高橋正子)
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10月21日〜31日

2015-10-31 10:05:48 | Weblog

10月31日(5名)

●小口泰與
白樺や風にただよう赤蜻蛉★★★
着いたねと声掛け合うて紅葉狩★★★★
松茸や食す姿勢を正しうす★★★

●谷口博望 (満天星)
竜胆や爺に寄り添う犬二匹★★★
枯葉道人気なくとも冬桜★★★
仰ぐれば銀杏黄葉の燦々と★★★★

●迫田和代
亡き父のくれたザボンが忘られぬ★★★
萩刈りの耳に残った音悲し★★★★
萩の枝は意外にも長く伸びるもの。花が終わり、緑の葉に露が乗ったかと思うといつの間にか枯れている。その萩を刈り取るとき、萩の枯葉が悲しげな音を立てる。ものの「あはれ」を思う。(高橋正子)

刈田道出迎えた祖母の笑い顔★★★

●桑本栄太郎
<鳥取から京都への帰路>
案山子とぞ想う田中の農婦かな★★★
道ひとつ間違えもどる秋思かな★★★
下流へと川風とらえ秋の鳶★★★★

●河野啓一
紅葉の有馬温泉湯の香り★★★
秋深しもみじ葉敷いて夜のしとね★★★
秋の水南沙の礁よ静かなれ★★★★

10月30日(5名)

●谷口博望 (満天星)
毒ガスの大久野島や兎来る★★★
毒ガスの瀬戸の小島や秋の潮★★★
毒ガスの過去の歴史や鱗雲★★★★

●小口泰與
好天や洗いざらしの秋帽子★★★★
秋晴れのよい天気。帽子を冠って外に出るのだが、その帽子は洗いざらしの愛着のある帽子。何よりも頭に自然に馴染んでいる。洗いざらしの清潔感が好天とよく合っている。(高橋正子)

色変えぬ松や人にはあらざらむ★★★
我も木も老境にして色葉かな★★★

●佃 康水
波音を背に緋袴の観月能★★★
沖に湧く百羽の声や初の鴨★★★★
天守閣越え天空を鳥渡る★★★

●桑本栄太郎
<故郷の秋景色>
延々と葱の葉影の畝間かな★★★★
車窓より波浪見え居り秋の海★★★
青空に熟柿灯すや里の屋根★★★

●小川和子
文庫本伏せて余韻に柿を剥く★★★★
夜寒さに羽織る母編むカーディガン★★★
 上野の森
澄む秋に鳥語響かす深空かな★★★

10月29日(2名)

●小口泰與
夕映えや投網の中に下り鮎★★★★
秋風に耳傾けし石仏★★★
紅葉の真っ只中の社かな★★★

●桑本栄太郎
<米子道~市内へ>
大山の嶺の白きや秋日さす★★★
<ふるさとの光景>
秋麗の風の伯耆や発電搭★★★
<中国道の家路>
栗ご飯ふたりで食べる昼餉かな★★★★

10月28日(5名)

●谷口博望 (満天星)
秒針の動かぬ夜明けそぞろ寒★★★
山路来て四阿前の野紺菊★★★
紅葉すバス停前の花水木★★★★

●小口泰與
我が頭上過ぎ行くものや雁の列★★★★
ふと頭上を見上げると、雁が列をなして飛んでゆく。鳴き声もなく、気づかなければ知らず過ぎていった雁の列に、秋の深まりを思う。(高橋正子)

浅間より赤城の裾野さやけしや★★★
秋虹の始めは何処山と川★★★

●祝恵子
押し花を秋の窓辺で貼ってゆく★★★
歌声とともに園児ら秋の路地★★★
畝高く籾殻厚く撒かれおり★★★★ 

●河野啓一
秋の雲海の青さよ大三島★★★
ベランダを風吹き抜けぬ朝時雨★★★
空澄みて日に映えるなり柿二つ★★★

●桑本栄太郎
<中国高速道車窓>
黒瓦屋根の日差しや柿灯る★★★
谷間(たにあい)のはるか眼下の刈田かな★★★
稲滓火や黒き田面の伸びゆける★★★★

10月27日(3名)

●小口泰與
繋がれしボートの影や虫の声★★★★
湖の波岸辺をはやす秋の風★★★
妻の手の金木犀の通りける★★★

●谷口博望 (満天星)
行く秋やあの曼珠沙華葉ばかりに★★★
若き日のプリンセスミチコ秋のバラ★★★
露時雨まだ緑なる龍の玉★★★★

●桑本栄太郎
ハイウェイの灯りとなりぬ泡立草★★★★
ハイウェイを車で走ると、背高泡立草の黄色が車窓を流れるように過ぎてゆく。暮れ際などは、それが特に「灯り」のように思われ、ハイウェイも幾分ロマンティックに。(高橋正子)

上月(こうづき)の朝の紅葉やものがたり★★★
川風に浮かび占めけり秋の鳶★★★

10月26日(5名)

●谷口博望 (満天星)
十三夜和太鼓響く広島城★★★★
青空にほのかに浮かぶ後の月★★★
ビル谷間少し欠けたる十三夜★★★

●小口泰與
底紅や中心街も今やはや★★★
大江戸の虚空潤おす蔦紅葉★★★★
穭田を鳶の舞いたる朝ぼらけ★★★

●佃 康水
暮れ残る宮島青し十三夜★★★★
澄明な十三夜の月に暮れ残る宮島が「青し」と詠まれ、青く静まる神の島が神々しく思える。また逆に、宮島の暮れ残る青さが十三夜を美しくしている。(高橋正子)

夕映えの天守過ぎりて鳥渡る★★★ 
白き月添いし天守や秋気満つ★★★

●桑本栄太郎
<秋の故郷へ>
逆光をついて旅立つ朝の鵙★★★★
<中国高速道>
穂芒や荒野の見ゆる高速道★★★
<中国加古川>
秋水のさざれ石なる河原かな★★★

●河野啓一
日溜りに揺れて一輪秋の薔薇★★★
天高し背筋のばして吾が心★★★
野の果てを望み仰げば鰯雲★★★★

10月25日(3名)

●谷口博望 (満天星)
あの人の顏浮かびけり野紺菊★★★
青空に弾けて飛びぬ芙蓉の実★★★★
鶏頭花巨大な坊主ぶつけ合ひ★★★

●小口泰與
花すすき揺れいて利根川(とね)の夕明かり★★★★
木犀やチャックベリーの音流る★★★
グリーン車に我しか乗らず吾亦紅★★★

●河野啓一
秋深し桜紅葉と銀杏と★★★
虫の闇ようやくパソコン起動せり★★★

くたびれて転寝すれば窓の月★★★★
25日は、十三夜の月が見れた。十三夜のことも忘れて一日活動し、くたびれて転寝をすると、思いもかけず窓に月が見えた。きれいな月にくたびれた気持ちも癒される。(高橋正子)

10月24日(3名)

●谷口博望 (満天星)
二の丸の色変へぬ松七十年★★★★
梧桐(あおぎり)の唄は流れて実は落ちて★★★
残照の川面はゆれて残る虫★★★

●小口泰與
雨脚の音立てて来る紅葉谷★★★★
朝刊の単車の音やうすら寒★★★
今朝浅間よく見え畦の赤蜻蛉★★★

●迫田和代
爽やかな香りあふれる菊日和★★★★
菊日和と聞くだけで、さわやかな菊の香りに包まれた気持ちになる。実際、秋晴れに漂う菊の香りに日本の良さを知る。(高橋正子)

散歩道人を動かす朝寒や★★★
刈田道風にさそわれ墓参り★★★

10月23日(2名)

●小口泰與
蔦紅葉雨脚太き糸見ゆる★★★
コスモスのなべて傾ぎし丘の上★★★★
雪崩咲くコスモスが丘を覆っている景色。風の動きそのままに咲くコスモス。(高橋正子)

白萩や黒塀に沿う雨の糸★★★

●谷口博望(満天星)
黄心樹の紅玉咥へ鴉かな★★★
破蓮ガガブタの花一面に★★★
閑散と平和公園銀杏散る★★★★

10月22日(3名)

●谷口博望(満天星)
秋薔薇峠三吉いとほしむ★★★★
うそ寒や雨の音聞く夜明け前★★★
そぞろ寒空屋なりける両隣★★★

●小口泰與
流れ来て岩に磨かる胡桃かな★★★
夕映えの大うねりせり薄かな★★★
杣道の足音響き赤蜻蛉★★★★

●祝恵子
鵙たける発車のベルのケーブルカー★★★★
ケーブルカーの発着地。ケーブルカーの発車のベルに合わせるように、鵙がけたたましく鳴く。ケーブルカーの発着地辺りも紅葉がはじまっているのだろうか。鵙も鳴き猛り、今秋の真っただ中にいるのだ。(高橋正子)

たれか打つ太鼓の音よ秋祭り★★★
団栗は吾の手の中ぽっけ中★★★

10月21日(3名)

●谷口博望(満天星)
瀬戸内へ落暉急なり残る秋★★★★
秋の日は釣瓶落とし。瀬戸内の落暉も釣瓶落としには違いないが、海へ入るまではきらきらと波を輝かせていたかと思うと、海は急に薄暗い鈍色となる。その落差に「落暉急なり」が実感される。「残る秋」に日を惜しみ、秋を惜しむ気持ちが籠る。(高橋正子)

行く秋やカンナの果実小さかり★★★
もののふの色変へぬ松広島城★★★

●小口泰與
新そばや大内宿の葱の箸★★★
稲雀大うねりして漏れも無し★★★
おみなえし子馬も駆けくる牧の丘★★★★

●桑本栄太郎
秋日さす日矢の煌めく高瀬川★★★
まつすぐに昇る煙や刈田晴れ★★★★
青空に残る稲穂や日を透ける★★★
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●自由な投句箱/10月11日~20日●

2015-10-20 11:47:09 | Weblog

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今日の秀句/10月11日~20日

2015-10-20 11:01:56 | Weblog

[10月20日]

★助手席に葉も実も青き蜜柑載せ/川名ますみ
助手席に枝ごと捥いだ青蜜柑が載せてあって、今しがた採られたばかりの匂いがする。すっきりとした新鮮な気持ちだ。句の鮮度がいい。(高橋正子)


[10月19日]

★川沿いの稲穂明かりや上越線/小口泰與
上越線が通る川沿いを詳しくは知らないが、利根川や信濃川に沿うのだろう。川があれば水があり、田がある。熟れ稲の明かりを車窓に見ながらの心落ち着く旅であったであろう。(高橋正子)

[10月18日]

★夕映えの秋の田をゆく郵便車/佃 康水
牧歌的な夕映えの風景。日本の風景でありながらヨーロッパのような印象がある。郵便車には、いい便りが乗っていることだろう。(高橋正子)
 
[10月17日]

★道ばたに野菊の花よ空をむき/迫田和代
野菊の花は、ぱっと開いて咲いている。空にあこがれているように、空に向いて咲いている花がいっそう可憐に思える。「空をむき」は、作者の気持ちでもある。(高橋正子)

[10月16日]

★秋高し今日はらからの集いける/河野啓一
年齢を重ねて、はらからが集いあえるのは、いっそうの幸せ。健康で、睦まじいはらからの集いを「秋高し」がよく象徴している。(高橋正子)

[10月15日]

★木犀の匂う通りや風の道/谷口博望(満天星)
木犀の花の匂いは、風を伝わってくるといってよいほど。歩いてゆく道に風が通り、風には木犀の匂いがある。快い句。(高橋正子)

[10月14日]

★天と地の冷気あふるや鬼やんま/小口泰與
天と地に冷気があふれるころになった。その冷気を、鬼やんまがさっそうと飛ぶ。天と地のスケールを飛ぶ鬼やんまに冷気が逞しさを加えた。(高橋正子)

[10月13日]

★コスモスの野に充つ光身に受けり/小川和子
コスモスが咲き乱れる野は、やわらかな光が充ちている。その野に立つと、全身に、天国からのような、安らかな明るい光が降り注いでくる。(高橋正子)

[10月12日]

★日の出づや畦一列の曼殊沙華/小口泰與
夜を経た曼殊沙華の一列が日の出に浮かび上がって、あらたな朝を向けた花として輝く凛とした姿がいい。(高橋正子)

[10月11日]

※該当作品無し
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