メンタルヘルス…足立から発進

メンタルヘルスに関するボランティア活動や介護を担う人達とのビアサポートをお伝えします。

認知症になった私が伝えたいこと…書籍紹介

2015年03月13日 | 若年性認知症
3月8日に梅田図書館祭り 知的書評合戦 ビブリオバトルで対戦した図書を1冊紹介します。
   
    認知症になった私が伝えたいこと 単行本 – 2014/11/20
    佐藤 雅彦 (著) 大月書店 東京 価格1600円
    ISBN-10: 4272360825
    ISBN-13: 978-4272360826
    
    はじめに
    第1章 歩んできた日々
    第2章 自分でつくる自分の生活
    第3章 当事者の声を伝える
    第4章 認知症とともに生きる私からのメッセージ
    おわりに
    解説(永田久美子)

AMAZON から
内容紹介
「認知症になったら何もわからないという偏見をなくしたい」――2005年、51歳のときに若年性アルツハイマー型認知症の診断を受けた佐藤雅彦さんは、心の葛藤や日常生活の困難に対峙しながらも、前向きな生き方を模索してきた。本書は佐藤さん自身が、当事者としての不安や悩み、生活上の障害などを詳しく語り、認知症になっても人生をあきらめる必要などないことを、力強く訴える。(解説:永田久美子[認知症介護研究・研修東京センター])
著者について
1954年岐阜県生まれ。中学校の数学教師を経て、システムエンジニアとして活躍。2005年、51歳のときに若年性アルツハイマー型認知症の診断を受け退職。ヘルパーなどの助けを借りながら、現在もひとり暮らしを続けている。趣味は写真、旅行など。認知症について啓発するための講演活動もおこなっている。認知症当事者の会「3つの会」代表。
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佐藤氏が認知症を診断されたときは51歳、その時に得た認知症の知識は絶望的なことばかりだったそうです。一人で生活をするための工夫、パソコン等IT機器や時計を活用したり、生活を楽しむこつなどが紹介されています。

表紙カバーの裏に次のように綴られています。
認知症は、世間で言われているような怖い病気でしょうか。
輪足は、自分が認知症になり、できないことは増えましたが、
できることもたくさんあることに気がつきました。
認知症の診断を受けて9年になりますが、いまも一人暮らしを続けています。
認知症であっても、いろいろな能力が残されているのです。
社会にある認知症に対する偏った情報、誤った見方は、
認知症と診断された人自身にも、それを信じさせてしまいます。
この二重の偏見は、認知症と生きようとする当事者の力を奪い、
生きる希望を奪い隠すものです。
私は、そのような誤解、偏見を、なくしていきたいと考えています。
                  (「はじめにより」)


読んでみて思うことは、物忘れがひとくなっていこうとも、尊厳を失っていない。そして、一人一人に人生があって、経験値がある。それを大切にしながら接していくことと、改めて気がつきました。