下手のチェロ好き

気づけばチェロ歴7年目に入った、アラフォー女子。
上達しない理由を息子や仕事のせいにする、言い訳日記です。

王妃の恋

2009-10-24 05:13:37 | cello
金曜日、夜。
遊びに行きたいという旦那に許可を出し、息子と二人の夜。
何かが原因でケンカ、「最初にケンカを売ってきたママがバカなんだ~」と泣きながら訴える息子。
「最初にママのバカ、ママなんか嫌いって、ケンカ売ってきたのはあんたでしょ」
泣いている様子を携帯動画で撮り、更に息子の怒りを煽る私。
金曜日の夜は、お互い疲れていて、堂々巡り。
早寝。

土曜日1時30分頃、旦那の帰宅の音に目覚める。
眠いのだがショパンが弾きたくて、起きる。
1曲だけ弾いたら、寝よう。

ショパンのチェロソナタの第3楽章は緩徐楽章、変ロ長調、チェロとピアノがそれぞれ声部を交替しあう、対位法を使った曲。
極めて遅く、やわらかく歌うように、壮麗に。
2分の3拍子という、(私の中では)珍しい曲。
たった27小節、3分30秒程の短い曲の中で、調性が次々変化する。
曲に書いてある通りのボーイングだと、弓が足りなくなるところ、多数。
ビブラートも大きく、ブツ切れにならないように意識するも…。

先生に許可を得ずに変更した手前、いい加減な形でレッスンに行ってはいけない。
ああじゃない、こうじゃないと、試行錯誤。
眠かったはずなのに、気づけば2時間近く弾いている。
ああ、早くピアノと合わせたい。
ピアノと合わせてはじめて完成する曲なのだから。

先生からのメールの返信は、いまだない。
返信がなかったり…というのは、先生には良くある事なので、気にしていない。

「王妃の恋」…これは金曜日夜の、新・三銃士のテーマ。
愛する人がいながらルイ13世に嫁いできたアンヌ王妃、そして王妃を失脚させようと画策するリシュリュー枢機卿。
枢機卿は王妃への愛を拒絶され、憎悪しているという裏がありそうな、今日の展開。
だからなんだと言われるかもしれないが、この曲のピアノとチェロの掛け合いが、王妃と枢機卿との静かな駆け引きと重なったのだ(妄想ね)。
よし、第3楽章のテーマは「王妃の恋」にしよう。
バッキンガム公との思い出と、枢機卿との対峙という王妃としての現実。
飲んでもいないのに、結構妄想の激しい今日。

…そろそろ寝よう。
明日も息子との現実が待っている。
少しでも早く寝かせて、私の妄想を音に表現出来るように、練習するのだ。
野望だけは、大きいのだ。