感謝

「やっぱりママが一番大好き。
ママと結婚したい」
何があったかしらないが、思いがけず、息子からの求婚。

うれしい事はうれしいが、歳をとっただけ、オババは深読みもする。
「１番」ということは、２番も３番もいるということだ。
唯一ではない。

浮気男との過去が、頭をよぎる。
「君が一番」などとのたまう輩は、そう言っている自分のことが一番大好きな、ロミオ様なのだ。

本当の求婚の時に、しっかり彼女に「オンリーワン」をアピールするんだぞ。
要らぬ心配をしてみる。


マッサージに行ってからの、私のあまりの機嫌のよさに、旦那が「毎週行ってくれば、いや、毎週行って」と、言う。
援助するから行ってこいと言わんばかりの、旦那。
…私、そんなに機嫌悪かった？
うれしい気持ちよりも、そちらが気になる、私。
太陽でいるのも、大変なのよ。


夜、練習。
レスピーギもちゃんと練習しています(一部の人に向けて、アナウンス)。

速くなるにつれて、落ちる箇所あり。
ピッチカートとアルコと頻繁に代わるのも、動揺のネタ。
まだ一度も合わせていないから、不安も募る。
それでも、楽しい。
１時間が、あっという間に過ぎてしまう。


あれも弾きたい、これも弾きたい。
指はぶよぶよ、腕もチェロ筋肉が落ちてしまい、ただいまリハビリ中の身なれど、純粋にチェロを弾くことを楽しめる身分を、幸せに思う。
ビールを飲みながら、潤いのある人生に感謝する、夜長なのでした。